強行採決のオンパレードで事実上の国会審議を打ち切った安倍内閣にとって、来週は与党が審議拒否ができるかどうか難しい難題が持ちあがった。久間防衛大臣の恐るべき発言が飛び出してきたのだ。日本が唯一の被爆国として国際社会に核廃絶を訴えかけてきた地道な努力が泡と化すような暴言である。 [引用はじめ] 久間章生防衛相は三十日、千葉県柏市の麗沢大で講演し、先の大戦での米国の原爆投下について「長崎に落とされ悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で、しょうがないなと思っている。それに対して米国を恨むつもりはない」と述べた。野党や被爆地からの批判は避けられない見通しで、参院選に影響する可能性も出てきた。安倍政権は新たな火種を抱えることになった。 久間氏は講演で、旧ソ連が当時、対日参戦の準備を進めていたと指摘。その上で米国が旧ソ連の参戦を食い止めるため原爆を投下した側面があるとの見方を示し「