関西電力は5日、電力使用ピーク時に突発的な停電を避けるため、5%の電力供給余力を持たせようとすると家庭用エアコンの3分の1強を停止する必要がある-との試算を公表した。ただ、この節電を実行するには、例えば1台しかエアコンがない家庭の場合はどうするのかといった問題があり、この回答をもとに大阪市は、節電策としてエアコン停止を強調する大阪府の橋下徹知事に対し「現実的でない」と疑問を投げかけた。 試算は、大阪市が1日付で提出した公開質問状への回答で、関電が公表した。 回答では、関電の最大電力の5%分(148万キロワット)をさらに節電する必要が出た場合、すべて家庭用のエアコン停止で対応することを想定して試算した。 試算によると、家庭で夏の日中(午後2時ごろ)、消費電力に占めるエアコンの割合は平均53%(424万キロワット)。家庭用エアコンの停止だけで5%節電に対応する場合、単純計算で3分の1強を停止す