大阪府の松井一郎知事は3月末で退任する中西正人府教育長の後任に、府立和泉高で民間人校長を務める弁護士の中原徹氏(42)を起用する方針を固めた。 民間出身の感覚で大胆な教育行政改革に取り組んでもらう狙いとみられる。文部科学省によると、都道府県教委で民間出身者が教育長を務めるのは異例。21日開会の定例府議会に提案する。 中原氏は早大法学部卒。前知事の橋下徹大阪市長の大学時代の友人で、米国の弁護士事務所勤務などを経て、2009年に府立高校長に採用され、10年4月に和泉高に着任した。 同高では海外勤務経験を生かし、自ら英会話を教えるなどして、生徒の国際感覚養成に力を入れた。12年3月の同高卒業式では、府教委が国歌斉唱時に起立斉唱を求める職務命令を出したことを受け、教職員の口の動きを確認して報告する「口元チェック」を行い、論議をよんだ。