イスラエル軍の徴兵免除を申請する列に並ぶ超正統派ユダヤ教徒=3月、イスラエル中部キリヤトオノ(ロイター=共同) イスラエル最高裁は25日、「ウルトラオーソドックス」と呼ばれる超正統派ユダヤ教徒の徴兵免除を違法とし、徴兵を義務化する判決を言い渡した。地元メディアが伝えた。ネタニヤフ連立政権に加わる超正統派の2政党は反発。支持率が低迷するネタニヤフ首相には大きな打撃で、連立を維持できるかどうか不透明な情勢となった。 イスラエルは国民皆兵でユダヤ教徒は男女共に18歳で徴兵されるが、ユダヤ教の戒律を厳格に守る超正統派の宗教学校の学生は免除されてきた。だが国民の間には不公平感が強い。特に、パレスチナ自治区ガザでイスラム原理主義組織ハマスとの戦闘が始まった昨年10月以降、イスラエル兵の死者が増大し、世俗的な国民の反発が拡大していた。