青果卸の北九州青果は物流の「2024年問題」対策に向け、福岡県北九州市に共同物流拠点を整備し、9月30日に竣工(しゅんこう)式を開いた。JA全農が協力して九州各地の青果物を集荷し、大型トレーラーに積み替えてフェリーで関東に輸送。トラック輸送からの転換を進める。青果卸がこうしたモーダルシフトに向けた拠点を設けるのは初で、11月以降の活用開始を想定する。 「丸北物流拠点」として北九州市中央卸売市場に整備した。鉄骨平屋建てで延べ床面積は7029平方メートル。室温15度の荷さばき場や、5度と2度の2種類の冷蔵庫を備える。工費は約15億円で、一部農水省からの助成を受けた。 関東向けの青果物を集約して大型のトレーラーとフェリーで効率的に輸送することで、トラックドライバーの負担を軽減する。パレットを利用し、積み込みや積み下ろしの負担も減らす。同社の百合野博社長は「輸送の効率化で生産者の支援につなげたい」