メディアの報道を見ていると、「日経平均=日本経済の実力」という印象を抱いてしまうが、必ずしもそうではない。日経平均株価は年明けに急落、その後も低迷しているが、東証マザーズ、東証ジャスダックといった新興株市場は高値を付けている。 重要なのは、「日経平均とは何か」を正確に理解しておくことだ。日経平均は、「東証1部上場企業の中から日本経済新聞社が選んだ225銘柄」の株価をもとに算出される。 その知名度の高さから、公的機関のお墨付きがあるように考えがちだが、大きな誤解だ。毎年10月1日に行なわれる銘柄の入れ替えも、「日本の産業構造の変化を適確に反映しているか」という観点から日本経済新聞社が判断する。 また、日経平均といいながら、各銘柄の値動きが日経平均に及ぼす影響はそれぞれ異なる。大手銀行関係者が語る。 「普通に考えれば時価総額(株価×発行株数)が最大のトヨタの値動きの影響が最も大きそうに思えます