大飯原発の再稼働をめぐって、野田佳彦首相は「判断の時期は近い」としているが、周辺自治体は慎重な姿勢を崩していない。地元の経済界からは、電力の安定供給を望む声があり、このまま夏場の計画停電実施になると思わぬトラブルが起きることを心配する声がある。その一方、関電や政府の再稼働ありきの姿勢に疑問ももたれている。 朝日新聞が19、20日に実施した世論調査によれば、原発に対する政府の安全対策を「信頼している」は21%にとどまり、「信頼していない」が78%にのぼった。大飯原発の再稼働については、反対が54%で、賛成の29%を上回った。結局、政府の安全対策を信頼していないので、原発再稼働に反対だというのが国民の声になっている。 ところが、政府の説明では、安全対策を政治判断としている。どうして原発の安全性について素人の政治家が政治判断できるのかという根本問題で、多くの国民は納得していない。 その上、