ハニヤ・ヤナギハラ(Hanya Yanagihara、1974年9月20日 - )は、アメリカの小説家。 ハニヤ・ヤナギハラ. Hanya Yanagihara. 誕生, (1974-09-20) 1974年9月20日(49歳 ...
諸隈元(もろくま・げん) 1978年、静岡県浜松市生まれ。慶應義塾大学(入学直後、一般教養科目の「哲学」でヴィトゲンシュタインの存在を知ったが、彼が何を語っているのか全く理解できなかったため、哲学科に進もうとは全く思わずに)東洋史学科卒。在学中の2000年と卒業後の2015年、慶應大学プロレス研究会認定世界ヘビー級チャンピオン戴冠。2014年、文學界新人賞受賞(2021年現在も受賞第1作は未発表)。主食はラーメン二郎(関内店)、趣味はピザ巡り旅、稲垣吾郎さん。 「自殺できるし」より「旅に出れるし」 ――本を書くことになったのはあるツイートがきっかけだったそうですね。 ある時「人生ミスったら自殺できるし、と考えることで生きるのが楽になった」というツイートが流れてきたのを見て、とっさに『「ミスったら自殺できるし」よりも「旅に出れるし」のが良いと思う』とつぶやいたんです。 「人生ミスったら自殺で
1954年、ジーン・ダイッチの家で弾き語りするコニー・コンヴァース(COURTESY OF KIM DEITCH) シンガーソングライターのコニー・コンヴァースの才能と謎に満ちた生涯を、ジャーナリスト兼ミュージシャンのハワード・フィシュマンが新著『To Anyone Who Ever Asks: The Life, Music, and Mystery of Connie Converse』にて検証している。同書より、その一部を抜粋する。 【写真を見る】秘蔵写真で振り返る、1975年のボブ・ディラン 2010年、友人宅のパーティで、とある曲がスピーカーから流れてきた――まったく初めて聴く曲だったが、まるで昔から知っているような感じもあった。女性シンガーが物憂げな声で「孤独と呼ばれる場所」について歌っていた。 誰の曲かピンとこなかった。往年のカーター・ファミリー作品のように素直でメロディアス
構想10年・取材6年をかけた『証し 日本のキリスト者』を刊行した最相葉月氏に聞く 2023年1月、構想10年・取材6年をかけた長編ノンフィクション『証し 日本のキリスト者』(KADOKAWA)を刊行する最相葉月氏。『セラピスト』(新潮文庫)で「心の病」を向き合った最相氏は、なぜ今作で「信仰」というテーマを選んだのか? 構想のきっかけ、これまでと異なる形式を採用した理由、さらには、日本人が「信仰」について多くの議論を交わしている2023年1月に本書が刊行される意味などについて、作家本人に聞いた。 聞き手:編集部 なぜキリスト教をテーマに選んだか? ――2023年1月、長編の書き下ろしノンフィクション作『証し 日本のキリスト者』を刊行されました。北海道から沖縄、奄美、五島、小笠原まで全国の教会を訪ねられ、135人のキリスト者の声を聞くという、1000ページを超える大作です。 最相さんといえば、
数年前から色々な場所で引用されている「3.5%が動けば社会が変わる」というパワーワードの提唱者であるエリカ・チェノウェスが2021年に出版した著作。
家父長制の中で割り振られた「役割」に疑問を持って立ち上がる女性たちを描いた『乳房のくにで』。著者の深沢潮さんは在日韓国人の両親を持つ。「韓国は日本よりも男尊女卑が根強い」と語る深沢さんの語る、母の姿とは。 『乳房のくにで』双葉社 深沢潮/著 ――前編で男女交際禁止だったというお話もありましたが、深沢さんの10代の頃についてさらに教えてください。 うちぐらい厳しい家は周りにあまりなかったと思います。母は自分の着せたい服を子どもに着せたがるから、私が大学生になってからも勝手に買うのを許さなくて一緒に買い物に行っていました。ダサいセーターとか着てたな……。 ――深沢さんが大学を卒業したのは80年代後半ですよね。バブルでは。 89年卒だからバブルだったけれど、私自身はバブルとはあまり縁がなかったですね。周りが浮かれていたのでツラかった。 ――お母さんからの干渉で? 通っていた上智大学がそれほど派手
『北に渡った言語学者:金壽卿1918-2000』(人文書院)。人類学者である同志社大学社会学部の板垣竜太教授(49)が7月に日本で出版した、言語学者の故・金壽卿(キム・スギョン)(1918~2000)氏の評伝だ。 日本の植民地時代に京城帝国大学法文学部哲学科を卒業し、東京帝国大学大学院で言語学を学んだ金壽卿は、「朝鮮の言語の天才」と呼ばれた。江原道通川(トンチョン)出身の彼が、植民地支配からの解放までに習得した外国語は、ギリシャ語、ラテン語、サンスクリット、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、デンマーク語、日本語、中国語、モンゴル語、満洲語の15言語にもなる。「金壽卿が金日成大学の在職時に、フランス語の原書を直読直解して授業したことが、今でも同大学での伝説的な講義になっています。合わせて7言語でそのまま原書を読みながら教えることができたと言われていま
佐藤究(さとう・きわむ)作家 1977年福岡県生まれ。2004年、佐藤憲胤名義の『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となり、作家デビュー。しばらく純文学作家として活動した後、16年『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。佐藤究名義で再デビューを果たす。18年『Ank: a mirroring ape』で第20回大藪春彦賞と、第39回吉川英治文学新人賞を受賞。『テスカトリポカ』は前作以来約3年半ぶりとなる待望の新作。 コーマック・マッカーシーを指針として ――『テスカトリポカ』はメキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人バルミロ・カサソラが、潜伏先のジャカルタで日本人臓器ブローカーと知り合い、神奈川県川崎市で心臓売買のための組織を作りあげていく……という衝撃的内容のクライムノベルです。前作『Ank: a mirroring ape』から約3年半ぶりの長編となりますが、執筆の経緯
本当に俺にプロレスの話を聞きたい? だとすると、ばあちゃんの話から始めなきゃいけないな。 でも、約束してくれ。俺に、プロレスは〝芝居〟なのか?って、絶対に聞かないでくれよ。 ばあちゃんはいっつも、自分の小さな部屋に籠もってテレビを観ていた。小さい頃の俺も、ばあちゃんと一緒に一晩中テレビを観ていた。いや実際は一晩中ってわけじゃなく、九時か十時になるとばあちゃんは、明日も学校があるだろとかなんとか言って俺を部屋から追い出した。 ばあちゃんだって完全に家に閉じ籠もっていたわけじゃない。ばあちゃんが毎朝何時に起きているのか、じつは今でも知らないけど、朝起きるとまず近くの廟に行って、近所のじいちゃんやばあちゃんたちのダンスの隊列に加わっていた。午後、天気が悪くなければ、散歩するついでに近くの小学校まで俺を迎えにきて一緒に家に帰った。あの頃、来福は生まれたばかりだった。 この辺は少し早送りするよ。中学
米国で発行されたエイブラハム・リンカーン大統領(1809〜1865)の切手。1954年11月19日に発行された。(PHOTOGRAPH BY BLANK ARCHIVES, GETTY IMAGES) 米国の著名人には、有名になる前やなった後に郵便局で働いたという人が意外と多い。顔ぶれも実に多彩で、歌手、作家、俳優、スポーツ選手、そして大統領までいる。 エイブラハム・リンカーンはそうした一人だ。作家のリチャード・ライトや、オリンピック金メダリストの競泳選手シャーリー・ババショフ、ウォルト・ディズニー、歌手のジョン・プラインやブリタニー・ハワードも、米国の郵便局で働いたことがある。ノーベル文学賞を受賞したウィリアム・フォークナーにいたっては、勤務怠慢を理由に郵便局長をクビにされたという逸話が残る。 建国以来、米国の郵便局は人々のコミュニケーションの橋渡しをする機能を果たしてきた。そこで働く人
賞をとり、インタビューを受ける機会が増えた。どのインタビュアーも丁寧で、嫌な思いをすることはほとんどない。しかし、中にはうまく答えられなかった質問もある。別に怒ってはいないし、というか私のせいだし、聞かないでくださいというほどではない。が、かわりの質問があるなら、そちらにしてもらったほうがインタビューが円滑に進むと思われるため、ここに書くこととする。 《1 この作品で伝えたかったのはどういうことなんでしょうか》 伝えたいことがないため、うまく答えることができない。あったのかもしれないが、それは端的に説明できるものではないし、不特定多数の人間にわかるように説明するのはなおさら難しいと思われる。そもそも私は、何かを伝えるために小説を書いているのではない。何かを伝えたいなら、小説を書いて伝えようなんて迂遠(うえん)なことはせずに、友達に話したり、SNSに書いたほうがいいと思う。が、伝えたいことが
この連載が本になりました。 <2020年3月12日発売> 『スゴ母列伝 いい母は天国に行ける ワルい母はどこへでも行ける』 詳細はこちら かつて一世を風靡した大家族テレビドキュメンタリー『ビッグダディ』シリーズが好きだった。のぞき見趣味と言われればそれまでだが、クセの強い親に、がさつに育てられている子供たちのたくましさにグッときてしまうのである。 ビッグダディ家には、母親的存在が基本的に欠けている。ところがそれは、さほど子供たちに暗い陰を落とさない。過保護な家庭なら母親を「うっせえババア」と罵っていてもおかしくない年齢の息子たちが、台所に立ちながら「結婚したら共働きがいい。専業主夫でもいい。自分の好きな料理を作りたいから」などと話し合う姿を見て、お母さんなんていないほうが子供はまともに育つのでは……とすら思ったものだ。 子供の健全育成のために母親はこれをしろ、あれをしろ、子供のために尽くせ
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自己肯定感の強い男、と周囲から言われ続けている。まぁ、そんな気がしないでもない。しかし、多々異論はあるだろうけれど、主観的にはけっこう謙虚だと思っている。謙虚と自己肯定は必ずしも排他的ではない。謙虚にして自己肯定感がつよい。素晴らしいではないか。と、まぁ、こういうことを書いたりするから、やっぱり自己肯定男と思われるのである。 信じてもらえないだろうが、かなり気の弱い方であった。小さい頃はほとんど赤面恐怖症だったほどだ。27歳から研究を始めたのだが、研究者としてやっていけそうだと思えるまでに25年もかかった。振り返ってみると、どうもその頃、10年ほど前から自己肯定感が肥大してきたような気がする。どうしてかというと、それなりの理由がある。 たとえば、本職の研究費。みんな大変だというけれど、独立してからずっと困ったことがなかった。いや、ぜんぜんなかった訳ではない。余って困ったことはある。まぁ、実
トップ > Chunichi/Tokyo Bookweb > 書く人 > 記事一覧 > 記事 【書く人】 ステージ離れ、探した道 『ふたりの異邦人 久保田早紀*久米小百合 自伝』 音楽宣教師・久米小百合さん(61) Tweet 2019年5月12日 時代を超えて愛される歌は神様からの恩寵(おんちょう)かもしれない。一九八〇年代のシルクロードブームが兆していた七九年、そんな一曲「異邦人」でデビューしたシンガー・ソングライターの久保田早紀さんは今、久米小百合という本名で、音楽を通してキリスト教を伝える音楽宣教師になっている。 昨年還暦を迎え、今年は「異邦人」から四十年。日頃の活動を知る編集者から自叙伝の出版を勧められ、これまでの歩みを両親の生い立ちにまでさかのぼって一冊につづった。大学生の一人息子は「早過ぎる。まだ何者にもなっていない!」と指摘した。「ほんとにそうです。すみません…」と恐縮する
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