前川喜平・前文部科学事務次官は5日、同省を舞台にした違法な「天下り」問題に伴う辞任の経緯について、「菅義偉官房長官の説明に不十分と思われる点、事実と異なる点がある」とするコメントを、代理人の弁護士を通じて公表した。 菅官房長官は5日の衆議院決算行政監視委員会で、文科省の組織的な天下りについて「再就職等監視委員会の調査に対し、問題を隠蔽(いんぺい)した責任者の前川さん」などと説明。1月20日付で辞任した前川氏が「定年である3月末まで次官を続けたいと言っていた」などと述べた。 これに対し前川氏は、「当初、(監視委の)調査を受けた部署の対応に隠蔽と判断されることがあったのは事実」としたうえで、「私が隠蔽を指示する等、直接関与したことはない」と反論。次官を続ける意向については「申し上げたことはない。辞めるとすれば(1月20日の)国会開会前に辞めるべきだと考えていた」と否定した。
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