川和町に静かにたたずむ妙蓮寺。武蔵国都筑郡だったころから存在し、この地を長い間見守ってきた。境内に入ると、市の指定名木であるケヤキやイチョウの木が出迎えてくれる。秋になると鮮やかに色づき、散策スポットとしても地元に長く愛されている。 1344年、日蓮聖人の孫弟子で朗門の九鳳の一人、越中阿闍梨朗慶上人によって開山された妙蓮寺。『武蔵風土記』によると、江戸時代、江戸に住む人にとっては総本山である身延山久遠寺が遠かったため、国家安泰・家内安全・心願成就などのご利益がある「七面大明神」が江戸庶民によって寄贈されたという。現在も七面大明神は七面堂に奉られている。毎年11月22日には日蓮聖人をしのぶ「お会式」を行い、夜には安らかな灯の中、お囃子とともに纏を振り太鼓を響かせてお題目を唱える。地域の人たちにも親しまれている行事の一つだ。 大晦日の水行は一見の価値あり 大晦日は毎年多くの参拝者でにぎわう。除