3月24日。出入国在留管理庁(以下、牛久入管)に延べ4年も収容されていたデニズさん(トルコ国籍のクルド人)が仮放免(収容を一時的に解く措置)された。迎えに来ていた日本人妻さんをハグすると、デニズさんは絞り出すような声で泣いた。 すでに昨年、長期収容による「拘禁反応」との診断も受けていたデニズさんは、今年2月になってからは約10回の自殺未遂を起こすほどに精神状態が乱れ、関係者の誰もが近いうちに未遂では済まないと心配しただけに、そのハグを見て筆者はほっとした。 昨年1年間だけでも、デニズさんは入管職員による暴力的な制圧を受けたり、仮放免を求めての集団ハンストに参加したり、その結果として仮放免はされるがわずか2週間後には再収容されるという奈落の底に突き落とされるような処遇を2回も経験した。 今回の仮放免は1か月間という普通の仮放免であり、今後はその更新(延長)が重ねられると思うが、それでも、デニ