朝日新聞の縮刷版をずんずんめくってクリスマスと日本人のふしぎな関係を追いかけているホリイ博士は、敗戦後15年分を調査し終えたとき、大きなギモンにとらわれた。もしかして、戦後の日本人にはポッカリとした「記憶の欠落」があるのではないか? (連載第1回はこちらhttp://gendai.ismedia.jp/articles/-/47056) みんなの記憶がすべて飛んだのか 戦後の狂乱クリスマスに関して、ふしぎなことが二つある。 ひとつは戦前とのつながりについて。もうひとつは、常に批判されつづけてることについて。 16世紀から、ずっとクリスマス記載を見続けてる私にとっては、「1928年から1936年までのクリスマスの大騒動」と「1948年から1957年までの狂乱クリスマス」はどう見てもつながっている。中断期間はわずか12年しかない。そのうち9年は交戦中である。 クリスマスは、戦争中は自粛していた