いまの部署のお仕事のひとつに、選書があります。といっても新刊については他の部署の方に選書してもらったものを取りまとめ、最終的な判断をするのみなのですが、時には蔵書構成の観点から自ら選択しますし、寄贈図書についてはすべて判断します。これまで雑誌の購読調査には関わったことがありましたが、「選書」に関わるのは初めてで、目下勉強中です。 選書基準を傍らに置いて選書をしていると、どうしても「この本は基準に合致しているかどうか」ということばかり考えてしまうのですが、この本を手に取るかもしれない見えない利用者さんの顔を思い浮かべてみるうちに、本当に求めている本を選べているのだろうか、とふと立ち止まる瞬間がありました。伝統的な図書館員や教員による選書ももちろん、図書館全体の蔵書をつくるという意味では必要と思いますが、最近はやりの選書ツアー・ブックハンティングというもので学生が自ら選んだ本は、圧倒的に貸出が