われながら気弱な書き出しだが、今回のコラムは大多数の読者から賛同を得ようなどと大それたことは考えていない。10人に1人ぐらいの読者の共感をいただければ幸いである。 東京五輪の開催まで2年に迫った。競技会場が予定される各地で「あと2年」のイベントが開かれ、テレビもしきりに「待ち遠しいですね」と呼び掛ける。 私はといえば、全然待ち遠しくない(個人の感想です)。 ◇ ◇ 猛暑の日本列島とあって、同じ季節に本番を迎える東京五輪のコンディションを憂慮する声が上がっている。何しろ今年は「命に関わる危険な暑さ」の日々が続く。同程度の暑さになれば、屋外で行う競技の選手の健康が心配になる。 ただ、私が東京五輪で懸念するのは、「暑さ」よりも「熱さ」の方だ。国民こぞって五輪を盛り上げましょう、という「熱さ」。開催期間前後、社会が五輪一色になる「熱さ」である。 先のサッカーワールドカップ(W杯)日本代表初戦
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