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書評と地域に関するleggiero600のブックマーク (12)

  • 言葉は静かに街に眠る/世界一素敵なラテン語の授業

    ラテン語は死語である。 ネイティブ・スピーカーははるか昔に消え失せた。 いまでも公用語にしているのは、わずかにバチカン市国くらいしかない(ただし実際の使用は公文書やミサなどに限られ、実務的にはイタリア語が使われている)。 ヨーロッパ諸国では、第二次世界大戦前までは中等教育課程でラテン語必修だったが、今では選択科目として存続するだけである。 しかしもちろん、欧米の文化の基層の一部をなしているのは確かで、生物の学名や解剖学用語の他にも、ラテン語の言葉が引用句としてとして使われたり、国や団体のモットーになったりすることも少なくない(Fluctuat nec mergitur.「たゆたえど沈まず」(パリ市民のモットー)、→アメリカの主要大学のモットー)。 欧米では、とにかくも選択科目としてであれ、その気になれば中学くらいで学ぶことができる。 日だと、大学でもないとまずラテン語の学ぶコースはないし

    言葉は静かに街に眠る/世界一素敵なラテン語の授業
  • 誰がために壁は倒れた? 資本主義への移行の収支決算 - himaginary’s diary

    というエントリをベルリンの壁崩壊25周年を機にブランコ・ミラノヴィッチが書いている(原題は「For Whom the Wall Fell? A balance-sheet of transition to capitalism」;H/T Mostly Economics)。 そのエントリで彼は、一人当たり実質GDPの購買力平価による比較もしくはその成長率に基づき、資主義への移行国を以下の4つのグループに区分けしている。 明確な失敗国 2013年<1990年 タジキスタン、モルドバ、ウクライナ、キルギス、グルジア、ボスニア、セルビア 相対的な失敗国 成長率<1.7% マケドニア、クロアチア、ロシア、ハンガリー 追随国 1.7%<成長率<2% チェコ、スロベニア、トルクメニスタン、リトアニア、ルーマニア 成功国 2%<成長率 ウズベキスタン、ラトビア、ブルガリア、スロバキア、カザフスタン、ア

    誰がために壁は倒れた? 資本主義への移行の収支決算 - himaginary’s diary
  • 青月社編『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』に寄稿しました - Close To The Wall

    ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち いま読みたい38人の素顔と作品 作者: 都甲幸治,西脇雅彦,石川清子,越野剛,小澤英実,阿部賢一,佐藤良明,土肥秀行,楠瀬佳子,橋智弘,上岡伸雄,山口和彦,原成吉,宮原一成,水谷八也,山内功一郎,日吉信貴,加藤洋介,大野典宏,岡和田晃,東條慎生,藤井光,小田島恒志,青月社,ポートレーターmiki出版社/メーカー: 株式会社青月社発売日: 2014/09/16メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (9件) を見る9/16日に刊行予定の青月社編『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』というの、イスマイル・カダレの項目を担当しました。およそ十枚くらいの原稿です。どうぞよろしくお願いします。 このは表題通り、ノーベル文学賞候補と目されている作家・詩人についてのガイドブックです。いわゆる世界文学のガイドとしてはこれまでにもいろいろあり、ノ

    青月社編『ノーベル文学賞にもっとも近い作家たち』に寄稿しました - Close To The Wall
  • 書評・最新書評 : 現代人はキリスト教を信じられるか ピーター・L・バーガー著 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    現代人はキリスト教を信じられるか 懐疑と信仰のはざまで なぜ人は信仰を持とうとするのか 書は、著名な社会学者バーガーによるキリスト教徒としての実践の書である。著者はキリスト教について、さまざまな疑問があることを認めつつ、最終的には肯定的な理解ができることを静かに語りかける(原書の副題は「キリスト教の懐疑的な肯定」となっている)。 著者は冒頭で告白する。現在の神学や派閥はどれも肌に合わない。ルター派を自認しているが、ルター派教会とは肌が合わないため、聖公会の教会に出席している。もっとも居心地よく感ずるのはリベラルなプロテスタントだが、それはこの教派が懐疑と信仰のバランスを保っているからである。現代という時代から逃避することなくキリスト教徒であり続けるには、このバランスが不可欠である。今日どの宗派も自明のこととして受け取ることができなくなった。そのような状況では、宗教の伝統から取捨選択して一

    書評・最新書評 : 現代人はキリスト教を信じられるか ピーター・L・バーガー著 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • シリア、イラクで戦う相楽左之助 ―もう一度何が正しいかを自ら考え直すために― 中田 考 - 集英社新書プラス

    2014年、シリアの都市ラッカに行った時のことだ。そこには反アサド政権勢力のムジャーヒディーン(イスラームの大義に則った聖戦、ジハードに参加する戦士)の中でも、もっとも過激と言われている組織ISISの拠地がある。そのキャンプで若い戦士たちと寝泊りしていたところ、シベリアから来たタタール系ロシア人の青年に突然、「日人ですか?」と日語で話しかけられた。 「僕はロシアで日のアニメのコスプレをしていたんです。何のコスプレかって? 『るろうに剣心』の相楽左之助ですよ」 なんでもイスラームに目覚める前、ロシアで『るろうに剣心』のアニメを熱心に見ていたらしい。彼のことを「『るろうに剣心』のコスプレイヤーだったけれど、今、ムジャーヒディーンになったのか」と驚く人がいるかもしれない。しかしこうも考えられないだろうか。「『るろうに剣心』のコスプレイヤーだったからこそ、ムジャーヒディーンになったのだ」と

    シリア、イラクで戦う相楽左之助 ―もう一度何が正しいかを自ら考え直すために― 中田 考 - 集英社新書プラス
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 稲垣良典『現代カトリシズムの思想』を読んで

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 釜石から帰って来るので、持っていったもなんか読む気分じゃないしと思って、シープラザに入っている古屋さんの親書を眺めて、稲垣良典先生のを買いました。これは大当たりでした。 稲垣先生と言えば、トマス・アクィナスの研究者として有名ですが、このは1971年、先生が43歳のときに書かれたもののようです。1970年代当時の世相において、カトリシズムがどのような意義を持つのか、最新の動向も踏まえながら、まさに思想=実践的な立場から書かれています。私の独断と偏見で言えば、近代のキリスト教は二回、大きな転機を迎えています。第一に、19世紀末、レオ13世が「レルーム・ノヴァールム」と呼ばれる回勅を出したときで、これはキリスト教が社会問題への認識を示し、

  • 「ゆかい食堂」を楽しみながら、食文化の歴史も学んでみよう - レスター伯の限界

    くらふとさんのグルメレポ漫画「ゆかい堂」シリーズ面白いですよね(挨拶) 個人的には熟成肉いに行きたいです。 *ゆかい堂 - ギャラリークラフト 堂島の熟成肉のお店で「肉屋のステーキDON!!」をべる - ギャラリークラフト サークル敷居亭の夏コミの打ち上げで、僕が超絶プッシュしてる箕面の海鮮居酒屋「ほっこり」に行った際のレポ漫画から火が付いたシリーズだったり(自慢)。「ワシが育てた」かどうかはともかくとして、僕も伯Q(咲のふなQの容姿でキャラクター化)として準レギュラー的に登場してたりで、敷居亭のメンバーの杉浦茂風キャラクターがみんな特徴掴んでてそこもポイントですね。 *箕面の山中にこんな名店が!海鮮居酒屋「ほっこり」に行ってきました - ギャラリークラフト *海鮮あぶり料理「ほっこり」 伯Q くらふとさんのイラストによる敷居亭の面々(誰が誰かわかるかな?) どうやら近日中になんか

    「ゆかい食堂」を楽しみながら、食文化の歴史も学んでみよう - レスター伯の限界
  • クワルナフブログ |鎖国してたはずだけど朝鮮に500人もの日本人が・・・。田代和生『倭館 鎖国時代の日本人町』

    東欧・ロシア史中心の世界史サイト。歴史書や歴史ものの漫画小説映画などの感想がメインです。ちなみにこのblogはblog内記事検索が少し遅めです。 どうも。馬頭です。 寝てないです。死にそうに眠いです。 それはともかく。 『倭館 鎖国時代の日人町』 (田代和生。文藝春秋。文春新書281。2002年。760円。268ページ) はじめに 第一章 古倭館の時代 第二章 二〇〇年の日人町 第三章 「鎖国」のなかの倭館貿易 第四章 倭館に生きる 第五章 日朝文化の交流 第六章 朝鮮を調べる 参考文献・史料 江戸時代を中心に古くから日・朝鮮の貿易の拠点となった朝鮮半島にあった日側の居留地を取り扱ったです。著者は田代和生(たしろかずい)氏。 よく、鎖国時代の日は、長崎に外国人たちの居留地、出島や唐人屋敷を作って自らは海外に出ないで交易をしていた、と言われますが、実際には、李氏朝鮮との交易

  • アメリカはなぜイラクの民主化に失敗したのか/山尾大 - SYNODOS

    アメリカがイラクの民主化に失敗したのはなぜか。まさにアメリカがシリアに軍事攻撃を仕掛けようとしている現在(※編集部註:記事は9月13日に脱稿されました)、この問いかけは非常にアクチュアルで、示唆に富んだ問題にみえる。 だが、もう少し大局的に考えてみると、この問いは非常に奇妙でもある。武力をともなった外部からの侵攻によって、民主化が実現すると想定するほうが、理にかなっていないからである。 そもそも、世界史的視点でみると、民主主義は珍しい政治体制である。手元にある話題の新刊を紐解いてみると、その理由が良くわかる。曰く、包括的な政治制度(自由で民主的な政治)と、包括的な経済制度(開放的で自由な市場経済)が組み合わさったとき、持続的な経済発展が可能となるが、こうした好条件は様々な偶然が重なり合ってはじめて可能となる。通常は、その反対の収奪的な政治制度(権威主義体制など)と収奪的な経済制度の組み

    アメリカはなぜイラクの民主化に失敗したのか/山尾大 - SYNODOS
  • 『エイズの起源』 注射・売春・ハイチ - HONZ

    「この程度の傷、たいしたことではない。」 男は、心の中でつぶやいた。チンパンジー狩りには困難がつきものだ。引っ掻かれ、噛みつかれるのには慣れている。今回の狩りがこれまでと違っていたのは、狩りの最中に負った傷にチンパンジーの返り血を浴びたことくらい。 「いつものことだ。」 男は再びつぶやき、いつものように家路を急いだ。 男の思いもよらないところで、この狩りは、いつものものとは2つの点で異なっていた。1つは、獲物となったチンパンジーがSIV(サル免疫不全ウイルス)に感染していたこと、もう1つは、返り血を浴びた男が種の壁を越えてSIVに感染したこと。この違いが、人類の運命を大きく変えた。そう、1921年に中部アフリカで行われたこの狩りこそ、中世ヨーロッパの黒死病以降、人類最大の「疫病」となったエイズの起源なのだ。 6,000万人以上に感染したHIV(ヒト免疫不全ウイルス)はこのように誕生した、か

    『エイズの起源』 注射・売春・ハイチ - HONZ
  • 「海を渡った人類の遥かな歴史」書評 冒険性を否定する、人と海との親密さ|好書好日

    海を渡った人類の遙かな歴史 古代海洋民の航海 (河出文庫) 著者:B.フェイガン 出版社:河出書房新社 ジャンル:一般 海を渡った人類の遥かな歴史―名もなき古代の海洋民はいかに航海したのか [著]ブライアン・フェイガン 人間の住む世界から遠く離れた北極の氷の中や太平洋に浮かぶ孤島を訪ねた時、いつも考えることがあった。はるか昔、何千、何万年という昔に、海図も六分儀もないのに、ここまで来た人たちがいたのだ。水平線のはるか向こうを目指した古代の人たちの胸の内に思いをはせた時、私はいつも心が震えるような思いがした。 陸地を離れて海へ出る。人類がアフリカを出て世界へ拡散していく歴史の中で、それは確かに最も想像力を刺激する一歩だった。書はそのことについて書かれただ。歴史の教科書に太字で記される華々しい海戦や探検家の航海について触れたものではない。天体を見て遠洋に漕(こ)ぎ出したポリネシア人や、大三

    「海を渡った人類の遥かな歴史」書評 冒険性を否定する、人と海との親密さ|好書好日
  • ユーゴオタが非オタの彼女にユーゴスラヴィア解体について軽く勉強してもらうための10冊 - Danas je lep dan.

    まあ,どのくらいの数のユーゴオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして,「研究者ではまったくないんだが,しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて,その上でユーゴ解体とはなんだったのかについてちょっとだけアカデミックな好奇心持ってる」ような,ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に,ユーゴ解体について学ぶための基書となるような10冊を選んでみたいのだけれど。(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にナショナリズムを布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として) あくまで「入口」なので,時間的・語学的に過大な負担を伴う現地語の3巻,4巻の通史は避けたい。ていうかそんなの俺も読んでねーし。できれば日語,せめて英語にとどめたい。あと,いくら研究史的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。自主管理社会主義好きが岩田昌征の著書は外せないと言っても

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