朝の駅で手配師暗躍 優しい声「仕事は?」路上生活者勧誘 早朝のJR仙台駅。路上生活者を狙った手配師が暗躍している 東日本大震災の被災地の復旧・復興工事で、労働者の需要が増している。働き手を求める場はJR仙台駅にも及ぶ。早朝の駅を歩くと、路上生活者に仕事をあっせんする「手配師」が人知れず動いていた。(「復興の陰で」取材班) 2月上旬、午前5時15分。始発列車が動く時間帯で、駅は薄暗い。冷気が肌を刺す。 西口のペデストリアンデッキに人通りはない。午前5時半、小柄な年配の男性がベンチに腰を下ろした。紺色の作業服を身に着け、黒の大きなバッグを抱えている。 記者が身分を明かし「震災関連の仕事をしているのですか」と尋ねた。 男性が小声で答える。「塩釜で下水道の復旧工事をしている。3日に1回ぐらい」。仕事は公共職業安定所で見つけた。 駅で2回ほど、手配師に誘われたという。 「午前4時半から5