いじめを受けた大津市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、市が25日に初会合を開く外部調査委員会の委員に内定している滋賀県臨床心理士会会長の野田正人氏が、生徒の家庭に関する個人情報を入手し、第三者に漏らしていたとして、遺族側が24日、市に抗議文を提出することが、関係者への取材で分かった。委員としての適格性を問題視しており、外部調査委が開催延期を含め紛糾する可能性が出てきた。 外部委の委員は市と遺族側が3人ずつ推薦する異例の形式で設置され、野田氏は市側推薦の一人。外部委の設置目的は「学校で起きたいじめなどの事実解明」と要綱で定めている。遺族側代理人によると、漏らされた個人情報は県子ども家庭相談センター(児相)に生徒の父親が相談した内容といい、「調査に関係のない家庭の情報で先入観を持って調査にあたる委員の中立性は疑わしく、委員就任に際して市が公平・公正な調査を求めた要綱に違反する