印刷 福岡県警が威力業務妨害容疑で逮捕した暴力団幹部について20日間勾留したものの、福岡地検直方支部が、勾留中に一度も取り調べないまま処分保留で釈放していたことが分かった。刑事訴訟法は検事調べを義務づけていないが、ずさんな捜査との指摘もある。 捜査関係者によると、指定暴力団太州会系の男性組長(59)は先月11日、同県小竹町の河川敷に置いてあった重機に砂を入れて故障させ、建設会社3社の業務を妨害したとして、共犯者3人とともに逮捕された。組長は容疑を否認し、残りの共犯者全員は認めた。同支部は1日、組長については処分保留で釈放する一方、共犯者3人を福岡地裁直方支部に起訴した。 担当検事は三田村忍・同地検支部長(40)。捜査関係者によると、三田村支部長がこの事件で組長と会ったのは、刑事訴訟法に基づいて送検後の勾留前に組長から容疑についての弁解を聴く「弁解録取」があった8月12日のみ。そ