イヤな大人が出てこないのは『けいおん!』の重要なとこですよね、という論調を見かけて。 みんなきららイズムとけいおんの作品性に区別をつけようぜ。 ブギーポップ以来、紙のオタクフィクションはイヤな大人のいないところでやりすごしてきたのではなかったか。それはけいおんの特殊性でもなんでもない。まあ、そうしたマインドを前面に押し出したのがけいおんだ、くらいはいえるかもわからんが。 かつてオタクフィクションとはアニメとゲーム、すなわちチャイルディッシュとほぼ等しいものを指していたけれども、90年代前半に角川・メディアワークス戦争の中で生まれた電撃ブランドが、決定的にオタクフィクションというスタイルをチャイルディッシュから分派させたと。 そのさきがけとなったのは80年代からのOVAで、それは玩具のCM番組としてのアニメではなく、アニメファンのためのアニメ、アニメを観るためだけのアニメというビジネスを可能