8月1 川田稔『昭和陸軍全史1』(講談社現代新書) 8点 カテゴリ:歴史・宗教8点 『昭和陸軍の軌跡』(中公新書)が面白かった川田稔が、昭和陸軍について「満州事変」、「日中戦争」、「太平洋戦争」の3巻構成で余すことなく描こうとするシリーズの第1巻。 目次は以下の通りです。 第1章 満州事変への道 第2章 満州事変の展開―関東軍と陸軍中央 第3章 満州事変をめぐる陸軍と内閣の暗闘 第4章 満蒙新政権・北満侵攻・錦州攻略をめぐる攻防 第5章 若槻内閣の崩壊と五・一五事件 第6章 永田鉄山の戦略構想―昭和陸軍の構想 第7章 石原莞爾の戦略構想―世界最終戦論 これをみればわかるように、この本は満州事変の勃発から五・一五事件、国際連盟からの脱退、塘沽停戦協定までの時期を扱っています。 また、満州事変にいたる陸軍内部の動きを説明するために、宇垣派の形成、永田鉄山・岡村寧次・小畑敏四郎による「バーデン・