昨年末に再登場した一知半解氏は「左翼」が「百人斬り」について語るのが気に入らないんだそうである。だったら、否定派がばらまいているインチキをそういうひとが率先して批判し、言論市場から淘汰してくれればいいのに。そうすれば左派が南京事件や「百人斬り」について語る機会も減るというものだ。そもそも『世界』やいまはなき『論座』と『諸君!』や『正論』を比較してみれば、もともと左派論壇が南京事件をとりあげる機会など非常に限られていることははっきりしているわけだが。 ところが、現実にはその一知半解氏のような人びとが、インチキの再生産に一役買っているわけである。 一知半解なれども一言申す 「香華の由来から考える「南京大虐殺」」 ここで一知半解氏は井沢元彦の『逆説の日本史8』から長文の引用を行なっている。念のため書店で確認してきたが、タイポその他は別として少なくとも大意としては原文通りの引用であった。ここで問題