憲法改正を進める自由民主党に対して、天皇や皇太子は正反対の認識を表明している。ジャーナリストの田原総一朗氏は、自民党の改憲について批判的にこう語る。 * * * 現在政権を握っている自由民主党は、2012年4月27日に「憲法改正草案」を決めて発表した。 だが、憲法を改定するには、憲法96条で「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」が必要で、その上で「国民投票において過半数の賛成」を得なければならないと決まっている。だから、安倍晋三首相は96条を改定し、総議員の過半数で憲法改定の発議ができるようにすべきだと力説していた。ともかく自民党は「改憲」を党の大目標にしているのである。 ところが、2月23日に54歳の誕生日を迎えた皇太子は、これに先立って21日に元赤坂の東宮御所で記者会見し、次のように発表した。 「今日の日本は、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、現在、我が国は、平和