気づいたのは高校生の頃だった。 高校へは、自宅から最寄り駅まで自転車で10分ぐらい、列車に15分ぐらい乗って、高校の最寄り駅から高校まで徒歩で30分ぐらいかけて通っていた。 駅から高校までの30分、友人と一緒に歩くことが多かった。友人とたくさんたわいもない話をした。今となってはひとつも思い出せない。最近の人間関係についてや、気になる人との進展はあったのか無いのかという話が多かったかもしれない。 私はまんがと本をいっぱい読んでいたので、しゃべり方もオタクっぽかったし、語彙も回りくどいものが多かったのだろう。友人からちょくちょく 「いまのことば! どういう意味? それってなに?」 と質問されていた。ごく簡単だと思ってた言葉が多かったし、伝わると思ってしゃべっていた言葉だからあえて問われると「そういえば、他にどういえばいいのかな?」といったん考える。言いかえを考えたり、思いつかなかったり。時には