災害が起きるたびに、避難生活のストレスなどが原因で亡くなる「災害関連死」が報告されています。 こうした中、専門家が“避難所の先進地”として注目する国がイタリアです。 過去の災害を教訓に、被災者の“命と健康を守る避難所”の仕組みづくりに取り組んできました。 いったいどんな避難所なのか?現地を取材しました。 (「国際報道2024」キャスター 栗原望) 避難所を設営する大規模な訓練があると聞き、私たちはイタリア中部トスカーナ州のピサに向かいました。 訓練は、全国に支部を持つボランティア団体による1000人規模のもので、実際の災害時の避難所と同じ設備を使って行われます。 到着した広場で驚いたのは、運び込まれる大量の資材。大きなトラックからはテントや照明機材などが下ろされ、コンテナも次々と設置されていました。