【瀋陽=東慶一郎】新型コロナウイルスによる肺炎について、中国の当局が公表するより前にSNS上で警鐘を鳴らした湖北省武漢市の医師、李文亮さん(33)が7日未明、新型肺炎のため死亡した。勤務先の病院が中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で発表した。李さんは2月1日、自身のSNSで新型肺炎と診断されたことを明らかにしていた。 李さんは、昨年12月30日、勤務先の病院で複数の患者に重症急性呼吸器症候群(SARS)と符合する検査結果が出たことを知り、SNSのグループチャットに「7人がSARSと診断された」と投稿した。武漢市当局が「原因不明の肺炎患者発生」を公表したのは、翌31日だった。李さんは1月3日、事実でない情報を広めて社会秩序を乱したとして、武漢の公安当局から訓戒処分を受けた。 中国のインターネット上では、李さんは政府の情報隠蔽(いんぺい)を告発した「英雄」としてたたえられており、悲報を受けて