太平洋戦争の開戦から80年。 戦争の現実に迫る手掛かりとして注目されているのが、当時の市民や兵士の日記だ。 個人の視点で綴られることから「エゴドキュメント」とも呼ばれる日記には、表現の自由が制約された時代に、誰にも言えなかった「本音」が記されている。 全国の資料館や個人宅600か所をおよそ1年間かけて取材した中で、印象に残った日記や資料をエピソードとともに紹介したい。 (NHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争」取材班/リサーチャー 上島妙子・ディレクター 長野怜英) まず紹介したいのは、梨本伊都子の日記だ。 侯爵家に生まれ、皇族・梨本宮家に嫁いだ伊都子は、美貌と抜群の行動力で人気を博したプリンセスだった。 しかし、娘の結婚問題で悩み、戦後は皇族から平民になるという波瀾万丈の人生を送った。 歴史学者・小田部雄次さん(静岡福祉大学名誉教授)は、ライフワークとして伊都子の膨大な日記資料を読
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