藤子不二雄(A)。 1934年3月10日生まれ。 漫画家。1987年までは“藤子・F・不二雄”とのコンビ「藤子不二雄」として活動。代表作に『忍者ハットリくん』『笑ゥせぇるすまん』『少年時代』など。 藤本賞・山路ふみ子特別賞、 第34回日本漫画家協会賞文部科学大臣賞を受賞。08年には旭日小綬章を受章。 藤子不二雄(A)が当時の上司について行き、酒の席を垣間見たのは、高卒で地元・富山の新聞社に就職して以来というから、その歴史は長い。生来の強烈な好奇心が幸いして、吉行淳之介、芦田伸介、大橋巨泉…、綺羅星のような才人たちとの交友を築いてきた藤子不二雄(A)だが、かれらとの交歓の場となったのも酒場だった。 新聞記者時代に「酒席」という大人の世界に遭遇はしてはいたものの、その「酒とバラの日々」の原点が、漫画青年の梁山泊「トキワ荘」の仲間たちと飲みかわした「チューダー」(宝焼酎をサイダーで割った、トキワ