(CNN) 3日に開かれた米音楽界の祭典、第64回グラミー賞授賞式に、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領が登場してビデオ演説を行った。 「戦争。音楽以上にその対極があるだろうか」。ゼレンスキー大統領の演説はその言葉で始まった。 「がれきとなった都市と、殺害された人々の沈黙。私たちの子どもが描くのは、降ってくるロケットだ。流れ星ではない。400人以上の子どもがけがをして、153人の子どもが死んだ。彼らの描く絵は、もう見られない」 ロシア軍が2月に侵攻を開始して以来、ゼレンスキー大統領は国際的な演説を通じて支援を呼びかけてきた。 「戦争は、誰が生き延びて、誰が永遠の沈黙にとどまるかを私たちに選ばせてくれない」 ゼレンスキー大統領は、グラミー賞の音楽選考になぞらえてそう語り、「我々のミュージシャンは、タキシードの代わりに防弾ベストをまとう。彼らは負傷者のために歌う。病院で」と続けた。