大学入試センター試験に代わり、2020年度から始まる大学入学共通テストを巡り、混乱が続く。実施まであと1年余と迫るも全容が固まらない事態に、受験「元年」世代の高校2年生は「勉強に集中できない」と怒り心頭だ。萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言を「国の本音が露呈した」と冷ややかにとらえる現役生らの声を聞いた。【鈴木美穂】 「もう時間がないのです。本当に国の教育を思って改革をしたいのなら、未来に希望を与えてください。後輩に同じ思いをさせないでください」。20日夜、東京・霞が関の文科省前での抗議集会で、高校2年生の男子生徒はマイクを通してこう訴えた。 共通テストを巡っては、改革の2本柱だった英語民間試験の活用、国語・数学の記述式問題の導入が相次いで見送られた。だが、男子生徒は「まだまだこれから」と切迫感をにじませる。「二つは世に広く認識され、改悪をはね返せました。ただ、共通の1次試験が結局どうな