インターネットではよく、「なぜ食堂車はなくなったのか」「そもそも食堂車は必要なのか」といったことが、鉄道ファンの間で議論される。一方で、「551蓬莱の豚まんの匂いがすごい」などと、列車内で人が食べているものの匂いが気になるという意見もある。駅弁の匂いも気になるという人もいる。 列車内でものを食べるということについて、ある程度論点を整理してみたい。 消えていった食堂車 かつての鉄道には「食堂車」があった。車両にキッチンと食事のスペースを備え、車内で調理することができ、あたたかい食べ物を乗客に提供していた。 東海道・山陽新幹線や、各地を走る特急・寝台特急に連結され、多くの人に利用されていた。また新幹線や一部の急行列車には「ビュッフェ」と呼ばれるカウンター式の簡易食堂車があり、コーヒーや軽食をたのしむことができた。 いまよりもひとつの列車に乗車している時間が長く、列車内で食事タイムをむかえること