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  • 「氷河期世代」25年間で年収195万円減 退職課税見直しで続く無間地獄(河合薫) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    いったいどこまでこの国は、愚策のツケを“氷河期世代”に払わせるつもりなのか。 政府は16日、今年の「骨太の方針」を決定し、退職一時金課税制度を見直し、労働移動を促すことが盛り込まれた。企業があの手この手で講じてきた“45歳過ぎたらお引き取り願いたい策”に加え、国が「会社に長くいてもいいことな~にもないから。次行こっ! 次!」という増税策に踏み切ったわけだ。 退職所得課税に白羽の矢がたったのは、リストラの嵐が吹き荒れた1990年代初頭だ。「退職所得課税って、経済復活の邪魔になるんじゃね?」という経済成長の阻害要因説が指摘され、その後は賃金の高いシニア世代をなんとしてでも切りたい大御所たちが、「優遇措置があるから転職しない」だの、「優遇措置があるから会社にしがみつく輩が増える」だの、「雇用の流動化の邪魔」だの難癖をつけ続けた。 そして今回、岸田文雄政権が掲げる「新しい資本主義」と「どうにかして

      「氷河期世代」25年間で年収195万円減 退職課税見直しで続く無間地獄(河合薫) - エキスパート - Yahoo!ニュース
    • アマゾンで増える「送料ぼったくり」被害 “誰だって気づくはず”の手口のウラ側

      「そんなバカな送料の設定で売れるはずがない」「プライム配送の製品しか検索しないから、僕は引っ掛からないよ」──と考える方が多いのではないだろうか。 おおむねその通りなのだが、それでもこの仕組みに気付かずに、注文してしまう例が少なくない。 なぜ、そんなあからさまなシカケに引っ掛かってしまうのだろうか? 問題の本質は…… 実は、この法外な送料の設定は、必ずしも法外な価格を支払わせて利鞘を儲ける意図で行われているわけではない。多くの場合、かなり割高にはなっているものの、商品との合計金額は法外とは言い切れない価格になっていることが多い。 あまりに常識から外れた価格になることで問題が大きくなることを避けたい意図からだろう。実はそこは問題の本質ではない。高い送料は、業界用語でいう“カートを取る”ための工夫なのだ。 関連記事 “スーツ姿の客”がネットカフェに急増 カギは「PCなし席」と「レシートの工夫」

        アマゾンで増える「送料ぼったくり」被害 “誰だって気づくはず”の手口のウラ側
      • 退職か、働かないおじさん化か──50代社員を“用済み”扱いする社会のひずみ

        退職か、働かないおじさん化か──50代社員を“用済み”扱いする社会のひずみ:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 今回はまず、大手企業に勤める大和さん(50代男性)の話をお読みください。 うちの会社は52歳になるとセカンドキャリア研修を受けさせられます。通称“肩たたき研修“です。研修のことは、先輩からも聞いていたので「まぁ、仕方ないなぁ」と考えていました。 ところが、それだけで終わりませんでした。そのあと上司との面談があって、早期退職に希望するかどうかを聞かれたんです。これはさすがにショックでした。というか、怒りを感じました。 つい先日までかなり多忙で、会社からの期待も受け、順調に過ごしていたんです。なのに突然、別セクションに異動を命じられ「早期退職するという選択もあるけど……」って。つまり、私は用済み、と言われたんです。怒りに任せて、早期退職に応募します、と言いそうにな

          退職か、働かないおじさん化か──50代社員を“用済み”扱いする社会のひずみ
        • 「学歴フィルターはあります」──関係者が次々に明かす、日本のヤバい採用現場

          「オンラインならば学歴フィルターは少なくなる」は間違いだった コロナ禍以前、採用説明会では、会場となる場所を確保して申込者を何回かに分けて開催していた。その場合、事実上の第一次選考も兼ねる企業説明会の募集では、偏差値上位校の大学グループごとに申し込みサイトを優先的にオープンし、時間差を使って絞り込む手段を取る企業があり、こうしたやり口は“学歴フィルター”と呼ばれてきた。 筆者が以前取材した企業の担当者も、次のように話していた。 「会場のスペースの関係もあり、当社の採用実績校など一定の大学と、そうでない大学に分けて開催しています」 しかし、今はZoomなどのオンライン開催であれば多くの学生が参加できるはずだ。大学フィルターをかける必要はないと思っていたが、実はそうではなかった。 中堅物流会社の人事担当者は「Web説明会でも特定の大学に分けて開催しています。Web説明会でも学生の質問を受けたり

            「学歴フィルターはあります」──関係者が次々に明かす、日本のヤバい採用現場
          • 「50代のおじさんなら叩いてもいい」と考える日本社会の歪み | 文春オンライン

            世間で流布する「働かないおじさん」という言葉。こうした流行り言葉は、ときに当事者たちに“多大な悪影響”を招くことをご存知だろうか? 50代おじさんたちが立たされている窮地、そして過剰な「働かないおじさん」報道の問題を、健康社会学者の河合薫氏の新刊『50歳の壁 誰にも言えない本音』より一部抜粋してお届けする。(全3回の1回目/#2、#3を読む) 働かないおじさんは「呪いの言葉」 「働かないおじさん」という世間に流布する言葉は、ただの言葉ではありません。人の内面に入り込み、周りに伝染させる威力を持つ、「呪いの言葉」です。 「あれこれ試してみたんですが、ダメですね。っていうか、客観的に見ると、私も何もしていないと思われているんじゃないかって。私がここにいること自体がお荷物なのか? 周りとか関係ないと思えば思うほど、気になってしまうんです」 こう切り出したのは、某大手企業に勤めていた白木さん(仮名

              「50代のおじさんなら叩いてもいい」と考える日本社会の歪み | 文春オンライン
            • 「来なくていい」と言われても不安? 台風があぶり出す“会社員という病”

              「来なくていい」と言われても不安? 台風があぶり出す“会社員という病”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) 大きな被害を出した台風15号。駅に詰めかけた人たちが長蛇の列を作り、混乱が続いた。これを変えるには、働く人たちの意識の問題も大きい。世の中の仕事の多くは「不要不急」。会社員としてではなく、人として「出社しない」判断ができる社会であるべきだ。 9月8日夜から9日にかけて静岡県から関東、東北地方に記録的な暴風雨をもたらした台風15号。停電、住宅地の冠水、構造物の倒壊や倒木などが相次ぎ、死傷者も出ました。 あらためて自然の猛威を思い知らされたわけですが、同様に痛感させられたのが、「日本企業の働かせ方」であり「日本人の働き方」です。 ご存じの通り、多くの公共交通機関がまひし、駅には長蛇の列ができました。JR総武線の津田沼駅にできた長蛇の列は駅構内からあふれ、「お~い! ど

                「来なくていい」と言われても不安? 台風があぶり出す“会社員という病”
              • 「残業=頑張っている」から「残業=無能」へ──変わりゆく働き方が示す、残酷な現実

                強まる残業規制 「寸止め残業」のまん延も 残業が減った直接の背景には、2019年4月から施行された働き方改革関連法の「時間外労働の罰則付き上限規制」も影響している。原則として残業の上限は月45時間、年間360時間。労使協定を締結すれば、年間720時間以内まで可能となる。 建設関連会社の人事部長は以下のように話す。 「残業時間の上限規制以降、厳しくチェックするようになっている。当社では月45時間の残業が6回を超えないこと、月80時間を超えて残業しないことを徹底している。実際には上限時間を超える社員はいないが、『寸止め残業』はまん延している。各部署から提出される残業報告書に決まって44.9時間、あるいは79.5時間と書いている。毎月そんな感じだと、本当はもっと残業しているのは明らか。人事からレッドカードを出し、部署の部長を呼んで注意喚起している」 もちろん、残業時間チェックに注力しているのはリ

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                • 月13万円で生活できるか 賃金を上げられない日本企業が陥る悪循環

                  月13万円で生活できるか 賃金を上げられない日本企業が陥る悪循環:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) 米フォード・モーターの創業者で、同社を世界的な企業に育てたヘンリー・フォードは、かつて「1日5ドル」という当時としては破格の賃金を払ったとして注目を浴びました。彼が取材を受けるたびに好んで繰り返したのが、次のコメントです。 「われわれが考案した中で、最高の費用削減の手段の一つが、1日5ドルの賃金を決めたことだ」 1日5ドルという水準は、当時のフォード社の社員にとって、自社が開発・製造したT型フォードを買える水準です。社員の賃金を上げたことで生産性は向上。T型フォードは近代自動車の原点となった伝説の車として世界に名を広めたのです。 この話を日本の経営者たちはどう捉えるのでしょうか。今の日本では、フォードとは真逆の現象が起きています。 残念な日本の経営者は人件費を減らすこと

                    月13万円で生活できるか 賃金を上げられない日本企業が陥る悪循環
                  • 月給35万円のはずが、17万円に……!? 繰り返される「求人詐欺」の真相

                    なぜネット上には「ブラック企業を見抜く方法」といった情報が溢れているのか。 その背景の一つには、求人票に記された情報と職場実態が大きく異なる、いわゆる「求人詐欺」が横行しており、入社後「こんなはずじゃなかった……」と後悔してもなすすべがなく、求職者が泣き寝入りを強いられている現状がある。 月給35万円のはずが、17万円に……。マダムシンコの虚偽求人 10月初頭、人材ビジネスや求人広告ビジネス関係者を騒がせるニュースが飛び込んできた。 大阪土産、お取り寄せスイーツとして人気を博している「マダムブリュレ」(バームクーヘンの上部をクレームブリュレのようにキャラメリゼした洋菓子)の製造元、洋菓子店「マダムシンコ」の運営会社(カウカウフードシステム)が元従業員から、求人詐欺の疑惑で労働審判の申し立てを受けたというのだ。 元従業員の男性は21年3月、求人サイト「インディード」経由で、マダムシンコの菓子

                      月給35万円のはずが、17万円に……!? 繰り返される「求人詐欺」の真相
                    • リストラを礼賛する経営者たち──魅惑の「雇用の流動性」は何を引き起こすのか

                      リストラを礼賛する経営者たち──魅惑の「雇用の流動性」は何を引き起こすのか:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) 以下は、ある企業の執行役員の人が教えてくれた、社員に希望退職を促す“手口”です。 ターゲットを絞って、圧迫面接を繰り返して、じわじわ追い詰めるんです。あまりやりすぎるとパワハラになってしまうから気を付けなきゃいけないんですけど、会社側もわりと強気で。多分、以前より転職しやすくなったとか、日本型雇用はもたないという意見が増えてるからだと思います。 僕は圧力をかける方なんで、正直しんどいですよ。圧力かければかけるほど相手は意固地になる。根比べです。人事には数値目標が与えられるので、仕事なんだと自分に言い聞かせてますけど「俺、何やってんだろう」と思うことは正直あります。社員に「お引き取り願いたい」と迫るのが、自分の仕事っていうのもむなしくなることもありますけど、会社

                        リストラを礼賛する経営者たち──魅惑の「雇用の流動性」は何を引き起こすのか
                      • 「課長まで」で終わる人と、出世する人の決定的な差

                        「『課長まで』で終わる人と、出世する人の決定的な差」……ビジネスパーソンにとって、いかにも耳目を引くタイトルである。多少なりとも興味を抱かれ、本稿をお読みになっているあなたも、過去同じような記事を数多くご覧になってきたことだろう。 その中のいくつかには参考になる教えもあり、日々のお仕事で意識されているかもしれないし、中には「仕事で圧倒的な成果を挙げろ」「視野を広く持て」「部下の話を聴け」──といった、もっともなアドバイスではあるが、「今さらそんな情報を求めてるわけじゃない」類いの記事もあったに違いない。 会社勤めをしている限り、課長くらいまでなら、ある程度個人の実力だけで出世していけることが多い。例えば営業職であれば、部署でダントツの売上実績を出して一定期間継続できれば、次期の課長昇進は間違いないだろう。しかし、そこから先はまた別の力学がはたらくものだ。 課長から先の世界では、単に「優秀な

                          「課長まで」で終わる人と、出世する人の決定的な差
                        • 「底辺の職業ランキング」を生んだ日本 なぜ、差別とカスハラに苦しめられるのか

                          「底辺の職業ランキング」を生んだ日本 なぜ、差別とカスハラに苦しめられるのか:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/3 ページ) 僕は底辺職と呼ばれている仕事にはつきたくない このままだと世間一般的に言われている「底辺職」にしかつけなくなる ──こんな、就活生らしき2人のキャラクターの憂いではじまる、「【底辺職とは?】底辺の仕事ランキング一覧」と題した記事が、公開から1年のときを経てSNSで大炎上、物議をかもしています(記事公開は2021年5月18日、現在は削除済み)。「なぜ、1年も前の記事が?」と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、過去記事が「1人のつぶやき」がきっかけで拡散されることはよくあること。 土木・建設作業員、警備員、飲食店員、介護士、保育士など12の職業を「底辺職」としてあげつらうこの記事は、新卒向け就職情報サイトが作成・公開したものと知り……正直、あきれました。 い

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                          • 人生思い通りにはならなかったけど「おもしろかった」を目指す!40代からの生き方戦略 | ライフハッカー・ジャパン

                            >>Kindle unlimited、99円で3カ月読み放題キャンペーン中! 『40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか』(河合 薫 著、ワニブックスPLUS新書)の著者は前著『THE HOPE 50歳はどこへ消えた? 半径3メートルの幸福論』において、「50歳は、『サラリーマン“無理ゲー"社会』をこれからどう生きるべきか」について論じていました。 対する本書は、「サラリーマン無理ゲー社会の生存戦略 40歳版」なのだそう。とはいってもキャリア本のたぐいではなく、“死の入口らしきところ”で「人生思い通りにならなかったけど、けっこうおもしろかった」と思うための本なのだとか。 人生は思い通りになるほど単純ではなく、たいていは「こんなはずじゃなかった」の連続。しかしそれでも主体的かつ具体的に動き続ければ、つらかった気持ちを覆すような“まさか”が必ず起こると著者は断言しているのです。 「40

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                            • 渋谷・新宿・池袋で起きる異変──なぜ「電鉄系百貨店」だけが消えるのか?

                              渋谷・新宿・池袋で起きる異変──なぜ「電鉄系百貨店」だけが消えるのか?:小売・流通アナリストの視点(1/4 ページ) 2023年1月31日、東急百貨店本店が閉店した。跡地にはホテル、商業施設、賃貸マンションなどが入る36階建ての高層複合ビルが再開発される予定だが、そこに、百貨店は入らないようだ。 再開発が進む東急渋谷駅では、これに先立って東急百貨店東横店が閉店しており、残る百貨店は西武渋谷だけになった。ただ、ここも、そごう・西武の経営権がファンドに移る関係で、そのパートナーであるヨドバシカメラの出店候補地となっていることが報道されている。となれば、渋谷から百貨店は近いうちに消える、ということになる。 渋谷・新宿・池袋から消えゆく百貨店 巨大駅ターミナルから百貨店が消えていくというのは、渋谷に限った話ではない。新宿でも再開発の関係で小田急百貨店が大幅に減床して営業継続中だが、その存在感はなく

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                              • 「また違法残業」の電通 過労死のリアルを理解しないトップに問う“責任”

                                「また違法残業」の電通 過労死のリアルを理解しないトップに問う“責任”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) 「社長として重大な責任を感じている。当社の最大の誤りは、『仕事に時間をかけることがサービス品質の向上につながる』という思い込みを前提にしたまま、業務時間の管理に取り組んでいたことにあると考えております」――。 2017年9月22日。東京簡易裁判所に出廷した電通の山本敏博社長は、こう謝罪しました。 罪状は「労働基準法違反」です。検察側の冒頭陳述によれば、「36協定」の上限を超える残業をした社員は毎月1400人前後(14年度)。東京五輪・パラリンピック関連業務を担当する機会を失わないために、36協定の上限時間を最大100時間に引き上げ、形式的に違反の解消を図るなど、極めて悪質でした。 法人としての電通と当時の上司の部長が書類送検され、上司らは不起訴処分に。一方で、法人

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                                • 「3年で30万人」は絵空事か 就職氷河期世代の雇用対策に欠けた、深刻な視点

                                  「3年で30万人」は絵空事か 就職氷河期世代の雇用対策に欠けた、深刻な視点:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 年齢は40~45歳。いずれも大卒以上で、うち2人は無職。1人は非正規雇用で、職歴は多い人で7つもの会社を経験していた――。 実はこれ、兵庫県宝塚市が「就職氷河期世代」を対象に実施した正規事務職員採用に合格した男女各2人のプロフィールです。 全国初となった宝塚市の氷河期世代に特化した採用には、3人の枠に1635人が受験し、倍率は545倍にまで跳ね上がりました。40代前半といえば働き盛りの年齢なのに、時代が悪かったというだけでこんなにも厳しい状況に追い込まれてしまうのか。皮肉にも政府が氷河期世代の支援に乗り出したことで、より鮮明にその不遇さが浮き彫りになってしまったのです。 それまで無視し続けてきた氷河期世代に対し、安倍晋三首相が突然、国を挙げて支援に取り組むと発

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                                  • JAL新社長は「女性、元CA、元東亜」 異分子トップを生んだ過去の苦い経験

                                    JAL新社長は「女性、元CA、元東亜」 異分子トップを生んだ過去の苦い経験:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/3 ページ) やっと、本当にやっと、元CAがトップの座を射止めました。 JAL(日本航空)は1月17日、元CAの鳥取三津子専務が4月1日付で社長に昇格すると発表。1月2日に羽田空港で起きた衝突事故での迅速な脱出劇を「羽田の奇跡」と海外メディアから称賛されたこともあり、BBCでは「Japan Airlines appoints ex-flight attendant as first female president」とのタイトルで報道するなど海の向こうでも話題になりました。 世界の大手航空会社100社のうち、女性をトップに置いている企業はわずか12社ですから(2022年末時点)、「女性活躍後進国」と揶揄される日本だけにJALの人事は「異例中の異例」であり、「未来を見据えた大

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                                    • 賃金はこの先も上がらず…… コロナ禍ではびこる「内部留保肯定説」と、企業の自殺

                                      賃金はこの先も上がらず…… コロナ禍ではびこる「内部留保肯定説」と、企業の自殺:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 緊急事態宣言が発令され、再び、不安が拡大しています。 特に雇用や賃金の不安は大きく、「この先、お給料は元に戻るのか?」「景気が回復すれば、賃金は上がるのか?」と心配する声があちこちから聞こえています。 結論から言うと……「いったん下がった賃金が再び上がるのは厳しい」と言わざるを得ません。 これまで日本企業は収益を働き手に還元せずに、溜め込んできました。OECD(経済協力開発機構)加盟諸国の統計では、主要13カ国の1994年と2018年の名目賃金上昇率は日本だけがマイナス4.54%です。四半世紀前と比べて、名目賃金は日本だけが減っているのです。 しかも、日本の実質の最低賃金はここ10年で20%上がったのに、最低賃金レベルで働く人も4倍増えてしまいました。07

                                        賃金はこの先も上がらず…… コロナ禍ではびこる「内部留保肯定説」と、企業の自殺
                                      • 隣の席が汚いのも「うつ」の原因に?“心の病リスク”を医師100人が判定(bizSPA!フレッシュ) - Yahoo!ニュース

                                        我々が人生の多くの時間を費やすのが“職場”。昨今、働き方改革が叫ばれているが労働環境改善の兆しはいまだ見えず、劣悪な環境で心身がボロボロになってしまうことも。 そこで、システム、備品、コミュニケーションなど、100人の医師に調査をして明らかになった、職場に潜むさまざまな病気のリスクを取り上げていく。 精神衛生は、パワハラや過重労働だけでなく、狭い職場など、ストレスの蓄積によっても脅かされる。シニア産業カウンセラーの見波利幸氏に職場のリスクを聞いた。 「例えば隣人が整理整頓に無頓着で、書類がこちらのスペースに侵食してくるようなら大きなストレスになります。席と席の間の通路が狭く、イスを引かないと通れないような職場も良くない。積もり積もってうつにつながるんです」 ちなみに、産業医の大室正志氏いわく狭い職場は能率が低下するとか。 「隣席との間隔が1mもないような職場では、二酸化炭素濃度が2000~

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                                        • 「セクシー大臣」を騒ぎ立てる“ジジイの壁” 失われる日本の競争力

                                          「セクシー大臣」を騒ぎ立てる“ジジイの壁” 失われる日本の競争力:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 「あなた方は、私の夢や私の子供時代を、空っぽな言葉で奪った」という、スウェーデンの環境保護活動家、グレタ・トゥーンベリさん(16)の言葉があちこちのメディアで取り上げられていますが、その数日前には小泉進次郎環境相の「セクシー」発言が物議を醸していました。 小泉環境相は「日本は1997年に京都議定書を採択したが、リーダーシップを発揮してこなかった。今日からわれわれは変わります」とした上で、「気候変動のような大きな問題は楽しく、かっこよく、セクシーであるべきだ」と発言。それを海外メディアが取り上げたことをきっかけに、「セクシーとはなんだ!?」「言語明瞭意味不明だ!」だのとメディアが批判的に報じ、SNSで批判が相次いでいるのです。 ……が、発信元となっているロイター通信の記事

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                                          • これが日本の現実。ワクチン「1日100万回」の裏で見捨てられる人たち - まぐまぐニュース!

                                            関係者の懸命な努力で達成された「ワクチン接種1日100万回」という目標値ですが、その裏でないがしろにされている存在も多数あるようです。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では著者で健康社会学者の河合薫さんが、ワクチン難民の窮状を訴える新聞投書を紹介。さらに厚労省による「高齢者切り捨て政策」の例を挙げ、弱者を淘汰するかのような日本の現状を強く批判しています。 プロフィール:河合薫(かわい・かおる) 健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。 時事ネタ社

                                              これが日本の現実。ワクチン「1日100万回」の裏で見捨てられる人たち - まぐまぐニュース!
                                            • ワタミは違法残業、勤務記録改ざんも…… 問題企業のトップが見ていない、過重労働の現実

                                              ワタミは違法残業、勤務記録改ざんも…… 問題企業のトップが見ていない、過重労働の現実:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) ホワイトなのかブラックなのか。はたまた経営陣と現場の乖離が問題なのか。 社員への未払い残業代があったとして、居酒屋大手ワタミが労働基準監督署から是正勧告を受けた問題で、先週(10月2日)、この社員の記者会見が開かれ、「上司が労働時間を書き換えていた」という由々しき事実が明らかになりました。 ワタミといえば2008年6月、居酒屋で働いていた新入社員が過労自殺した際に、「労災認定の件は非常に残念であるが、労務管理ができていなかったとの認識はない」と、同社の創業者であり取締役会長の渡邉美樹氏が、自身のTwitterで発信し、物議をかもしました。 そのワタミのグループ会社「ワタミの宅食」で違法残業が発覚。問題になった正社員の女性(40代)は、「ワタミの宅食」

                                                ワタミは違法残業、勤務記録改ざんも…… 問題企業のトップが見ていない、過重労働の現実
                                              • 河合薫 なぜ日本の「ジジイの壁」はこれほど強固なのか

                                                この記事の3つのポイント 保身に権力を使う人が「ジジイの壁」を築く 意思決定層と現場の乖離(かいり)が拡大 海外では「ジジイの壁」はできにくい コンプライアンスの徹底により、労働環境が大きく変化した日本。しかし、信じがたい企業不祥事がニュースをにぎわせることも……。不祥事の一因には、意思決定層と現場の間に立ちはだかる「ジジイの壁」が関係しているかもしれません。

                                                  河合薫 なぜ日本の「ジジイの壁」はこれほど強固なのか
                                                • 「新人が育ってくれない」と悩む上司が知らない、Z世代の特徴とは

                                                  「Z世代」と呼ばれる1996年以降に生まれた人たちが、2019年から大卒新入社員として働き始めている。その中で、上の世代との価値観の違いや、仕事への向き合い方をめぐる摩擦も起きている。 広告関連業の人事課長は、あらためて今どきの新入社員の特性を知らされたと話す。 「最近の新入社員は、基本的には“良い子”が多い。性格的にはガツガツしていないし、さりとておとなしいわけでもなく、あえて言えば言動にソツがないこと。5段階の成績ではオール4のイメージ。教科書通りにやることはすごく得意だし、ある意味で優秀だ。ただし、共通するのは“失敗を恐れる優等生”という感じ。だから教えてもらっていないことをやることを極端に嫌がる。何かミスをして叱っても『教えてもらっていませんから』と平気で言う。それでいて相手の懐に飛び込むのも苦手だ。へりくだって『教えてください』というのが嫌だし、教えてくれないのも嫌だ、という人が

                                                    「新人が育ってくれない」と悩む上司が知らない、Z世代の特徴とは
                                                  • 日本終焉レベルの大問題。iPS細胞10億円支援打ち切りという愚行 - まぐまぐニュース!

                                                    日本が世界に誇るiPS細胞研究に暗雲が立ち込めています。先日、政府が京都大学に、iPS備蓄事業に対する年間10億円の予算を打ち切る可能性を伝えたことが報じられました。なぜ国は、自ら日本の未来を潰すような愚行に出るのでしょうか。健康社会学者の河合薫さんは自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で、今回の決定に至る背景には「生産性」ばかりを追求するという昨今の流れがあるとし、研究費打ち切りについては「人の命とカネを天秤にかけたようなもの」と厳しく批判しています。 ※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年11月20日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。 プロフィール:河合薫(かわい・かおる) 健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA

                                                      日本終焉レベルの大問題。iPS細胞10億円支援打ち切りという愚行 - まぐまぐニュース!
                                                    • 生き残れない会社員の共通点。ネットフリックスを観ていたら手遅れに | 日刊SPA!

                                                      新型コロナ発生から1年が過ぎ、関連する経営破綻は1000件に達し、厚労省によると解雇された人の数は8万人に上る。その波は正社員にも及び、東京商工リサーチの調査によれば、’20年に早期退職希望を募った企業は93社と前年比で2.6倍に増加。コロナを旗印に強行される組織改革の中、私たちはどのように生き方をシフトさせるべきなのか? 健康社会学者で気象予報士の河合 薫氏に話を聞いた。 コロナ禍でテレワークなど急速なデジタル化に馴染めず、会社の業績も悪化の一途をたどったことで、尻に火がつき「やばいな」と感じている40~50代会社員は非常に多い印象です。 しかし、「なんとか会社にしがみつこう」と考えている時点でナンセンスです。会社員としての肩書にしがみつくだけではこれからの時代生き残れず、リソースの宝庫である会社を使えるだけ使い倒すべきなんです。 会社に切られてしまう人に共通する弱点は「アウェーでのコミ

                                                        生き残れない会社員の共通点。ネットフリックスを観ていたら手遅れに | 日刊SPA!
                                                      • 「出社=昭和」「在宅=革新的」って本当? NTTとホンダの経営哲学

                                                        「出社=昭和」「在宅=革新的」って本当? NTTとホンダの経営哲学:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) “在宅勤務”という、コロナ前に会社員が夢見た甘美な4文字が議論を引き起こしています。 テレビや新聞などのメディアはこぞって「在宅勤務に賛成? 反対?」とアンケートを実施。識者の意見や解説を加え、最後は「在宅と出社をうまく組み合わせる、ハイブリッドがベスト」と、そりゃそうだ的見解にまとめている。「で? オタクの会社はどうなのですか?」と伝えるアナウンサーに聞いてみたいが、「うちの会社は……」という人もいなけりゃ、「私は……」と意見する人もめったにいません。 ほとんどのテレビ番組が、非常事態宣言時はコメンテーターをリモート出演させ、MCも別室からオンエアしていました。「あの時」のことを話してくれればいいのに、それをしないのです。 “在宅勤務”という4文字には、「変化」への

                                                          「出社=昭和」「在宅=革新的」って本当? NTTとホンダの経営哲学
                                                        • 上級官僚やりたい放題。低賃金にあえぐ非正規地方公務員の実態 - まぐまぐニュース!

                                                          「安定の象徴」とも言われる公務員ですが、非正規の地方公務員が増加している事実をご存知でしょうか。彼らは平均年収207万円、実に正規雇用の3分の1という低賃金で、人手不足の現場を心身ともに疲弊させながら支えているとのことなのですが、ならばなぜ「正規雇用公務員」を増やせないのでしょうか。健康社会学者の河合薫さんが自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』でその原因と、彼ら「下級公務員」の実態を記しています。 ※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年10月2日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。 プロフィール:河合薫(かわい・かおる) 健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション

                                                            上級官僚やりたい放題。低賃金にあえぐ非正規地方公務員の実態 - まぐまぐニュース!
                                                          • 新型コロナで増える「パワハラ」 “悲劇の温床”を放置する経営トップの責任

                                                            新型コロナで増える「パワハラ」 “悲劇の温床”を放置する経営トップの責任:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) またもや、悲くて、痛ましい事件が起きていたことが分かりました。 ヤマハの30代の男性社員が、50代の男性上司から厳しい指導などのパワーハラスメントを受けて体調を崩し、1月に自ら命を絶っていたというのです。パワハラは2019年末に社内の通報窓口への情報で発覚。同社が第三者の弁護士に調査を依頼したところ、男性社員の体調悪化と上司のパワハラに因果関係が認定されたそうです。 また、熊本県上益城消防組合消防本部の40代の男性係長が19年5月、「上司からパワハラを受けた」というメモを残し自殺。第三者委員会が調査したところ、「仕事を丸投げされ質問すると『自分で調べろ』などと怒鳴られる」「外部業者の前で叱責(しっせき)を受ける」などのパワハラを日常的に受けていたことが分かりまし

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                                                            • 「屋外でもマスクを外さない」女性が7割 そのワケは?

                                                              CREDEA(鹿児島市)は20~40代の女性を対象に、「屋外でのマスク」に関する調査を実施した。その結果、厚生労働省が「屋外でマスク着用は不要」と呼びかけるようになった後でも、マスクを着用している人が7割以上いることが分かった。 屋外でのマスク着用について 厚労省は6月以降、人との距離が2メートル以上を目安に確保でき、会話をほとんどしない場合は、マスクを着用する必要はないとの呼びかけを行っている。 調査では、厚生労働省の呼びかけを知っている人は87.6%、知らない人は12.4%だった。 次いで「現在、屋外においてマスクを外せる条件下にある場合、マスクを着用しているか」と尋ねると、「常に着用している」(38.8%)と回答した人が最も多く、次いで「着用していることが多い」(38.0%)、「着用していることは少ない」(17.7%)、「着用はしていない」(5.5%)と続いた。 関連記事 「課長まで

                                                                「屋外でもマスクを外さない」女性が7割 そのワケは?
                                                              • パワハラを「禁止」できない日本 佐川、守るのは加害者のみか

                                                                パワハラを「禁止」できない日本 佐川、守るのは加害者のみか:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) パワハラによる自殺事件が後を絶たない。佐川急便では、パワハラの内部通報があったにもかかわらず、十分な対策が取られなかった。パワハラ防止法が施行されているのに、なぜこのような事件はなくならないのか──? またもやパワハラで、大切な命が奪われてしまいました。佐川急便で働いていた39歳の男性社員は、上司からこのような被害を受けていたといいます。 別の部署の管理職からみんなの前で、朝礼で叱責される 「なめ切っている」「うそつき野郎はあぶりだすからな!」などのメッセージが送られてくる 直属の上司から「うそつくやつとは一緒に仕事できねえんだよ」と言われ、机の前に立たされて40分以上叱責を受ける ──など。 見かねた同僚が「2人の課長の行為はパワーハラスメントに該当するのではないか」と内部

                                                                  パワハラを「禁止」できない日本 佐川、守るのは加害者のみか
                                                                • 賃金は減り、リストラが加速…… ミドル社員を脅かす「同一労働同一賃金」の新時代

                                                                  賃金は減り、リストラが加速…… ミドル社員を脅かす「同一労働同一賃金」の新時代:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) 2020年がスタートしました。「子年」。新しい十二支のサイクルがスタートです。 19年の夏頃からでしょうか。「時代の大きな変わり目が来ている」――。そんなことを肌で感じてきました。今当たり前と思っていることが当たり前じゃなくなり、「へ~、そんな時代があったんだ~。信じられない~」などと遠いまなざしで過去を懐かしがるような。そんな変化が始まる年になると個人的には考えています。 20年の大きな目玉といえば、4月から施行される「同一労働同一賃金制度」です。本来、同一労働同一賃金とは、職務内容が同じであれば、同じ額の賃金を従業員に支払うという制度です。 「正規か非正規かという雇用形態にかかわらない均等・均衡待遇を確保し、同一労働同一賃金の実現に向けて策定するもので

                                                                    賃金は減り、リストラが加速…… ミドル社員を脅かす「同一労働同一賃金」の新時代
                                                                  • 河合薫 なぜ日本の「ジジイの壁」はこれほど強固なのか

                                                                    ダイバーシティ推進やパワハラ防止、働き方改革、コンプライアンス(法令順守)の徹底など、企業を取り巻く労働環境は一昔前と比べて変化しました。けれど、意思決定層と現場との間に立ちはだかる「ジジイの壁」は一部の組織に依然として残っています。なぜ日本では「ジジイの壁」が生まれやすく、これほど強固なのか。日経プレミアシリーズ『 働かないニッポン 』の著者、河合薫さんに聞きます。 意思決定層と現場の間に分厚い「壁」 編集部(以下、――) 自民党の裏金疑惑やダイハツの品質不正問題、日本大学の一連の不祥事など、最近のニュースを見ていて、河合さんが7年前に刊行した『 他人をバカにしたがる男たち 』(日経プレミアシリーズ)の中で触れていた「ジジイの壁」という言葉を思い出しました。 河合薫さん(以下、河合) 「ジジイの壁」という言葉を聞いて、「ジジイ」という言葉に抵抗を感じる人も多いかもしれませんが、男性を指し

                                                                      河合薫 なぜ日本の「ジジイの壁」はこれほど強固なのか
                                                                    • 窓口対応で土下座まで……「カスハラ」対策、“理不尽なおもてなし”から解放されるか

                                                                      窓口対応で土下座まで……「カスハラ」対策、“理不尽なおもてなし”から解放されるか:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 「今まで優しかった人々が、殺気立って、とにかくイライラをぶつけてくる。『次の入荷はいつ?』『いつもないじゃない』『1個くらい取っておいてよ』と電話でも、対面でも何度も何度も聞かれ、その度に『すみません』『申し訳ありません』と頭を下げている。人が鬼に見える。正直ノイローゼ気味だ」―― 今から3カ月前、新型コロナ感染拡大が本格化する中、ドラッグストア勤務歴12年のベテラン店員さんのツイートが、多くの人たちから共感を集めました。 「カスハラ=カスタマーハラスメント」。いわゆる「お客さまは神様だ!」信仰で引き起こされる、理不尽かつしょーもない“普通の人”たちによる言葉の暴力です。 緊急時に表面化する「心の闇」 緊急時ほど人間の心の闇は表面化するものですが、その後

                                                                        窓口対応で土下座まで……「カスハラ」対策、“理不尽なおもてなし”から解放されるか
                                                                      • 「Z世代が育たない」「いつまでおだてればいいの?」と悩むリーダーに欠けている“覚悟”

                                                                        「Z世代が育たない」「いつまでおだてればいいの?」と悩むリーダーに欠けている“覚悟”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 若い世代の育成は、いつの時代も悩みの種だ。特に今、いわゆる“Z世代”の扱いに困っているリーダーたちが多くいる。「Z世代が育たない」「いつまでおだてればいいの?」と悩む人が持つべき覚悟とは? 昨年からでしょうか。講演会やインタビューなどで「若手社員」の扱い方の相談を受ける機会が急増しました。 「『なんか違う』と辞めてしまう」 「“やりがい”を感じられないと、ひと月で辞めてしまった」 「『仕事は面白くなったか?』と聞いたら、『え? 仕事って面白いんですか?』と逆に聞かれてしまった」 「世代間ギャップがあって、うまくコミュニケーションが取れない」 「リアクションが薄くて、分かっているんだか分かっていないんだか……」 ──といった具合です。 いつの時代も上司

                                                                          「Z世代が育たない」「いつまでおだてればいいの?」と悩むリーダーに欠けている“覚悟”
                                                                        • 「副業・兼業」礼賛の時代へ “自由な働き方”に隠れた、企業の責任放棄

                                                                          「副業・兼業」礼賛の時代へ “自由な働き方”に隠れた、企業の責任放棄:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) ついに、来るべき時が来てしまいました。 予想よりかなり急ピッチで。というか、コロナ禍がなければ来なかったかもしれない、“会社員消滅時代”の到来です。 ――「法人の頭は残すけど、胴体はその都度とっかえひっかえするから、胴体として使ってもらうために自分でスキルアップしてね!」と言っているのです。副業容認、フリーランス、リカレント教育などは、全て“そこ”に向けたプロセスです。 会社側は「長時間労働」も「非正規」という雇用形態もない「働かせ方」を進めますが、それは「長時間労働がなくなる」という意味でもなければ、「非正規という不安定な雇用形態」がなくなるわけじゃない。全てが「自立」という美しい2文字を脅迫的に使うことで、まやかしの「光」が待ち受けているのが「令和の時代」です―

                                                                            「副業・兼業」礼賛の時代へ “自由な働き方”に隠れた、企業の責任放棄
                                                                          • なぜ「嘘ついて出社」? 数字に縛られる管理職を変える“リモート時代のマネジメント”

                                                                            なぜ「嘘ついて出社」? 数字に縛られる管理職を変える“リモート時代のマネジメント”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 在宅勤務が推進される中、脳内が「????」だらけになる“うそ”が報告されています。 ご存じの方も多いと思いますが、河野太郎行政改革担当大臣のリツイートで話題になった、上司が「有給休暇を取得しているが、なぜか本日も職場で働いております!」というツイート。霞が関で働く人が発信した、“うそ”に関する報告です。 コロナ前は「有給休暇が取れない」「上司が有給休暇を認めない」と、有給休暇のとりづらさが問題だったのに、有給休暇をとってまで出勤するとは……。わけが分かりません。 河野大臣は会見で「(テレワークの)数字のつじつまを合わせるために有給休暇を取得して登庁しているようなことがないように指示を出したい。発覚した際にはやった本人と、それを見逃した上司ともに処分の対

                                                                              なぜ「嘘ついて出社」? 数字に縛られる管理職を変える“リモート時代のマネジメント”
                                                                            • 誰も頼れず孤独死も…… 新型コロナがあぶり出す、家族と社会の“ひずみ”

                                                                              誰も頼れず孤独死も…… 新型コロナがあぶり出す、家族と社会の“ひずみ”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/5 ページ) 新型コロナウイルス感染拡大は、これまでの社会問題を次々と表面化させています。その一つが「孤独死」です。 4月、路上で倒れて亡くなっていた男性が新型コロナに感染していたことが分かりました。男性は倒れる直前、コンビニにふらついた様子で入店し、会計時にはカウンターにうずくまるような体勢でお金を支払ったものの、店員に胸の苦しみや体調不良を訴えることはなかったといいます。その後、「路上に人が倒れている」と通行人から通報があり警察が駆け付け、心肺蘇生など手を尽くしましたが息を吹き返すことはありませんでした。 男性は一人暮らしで、3年前までは認知症の母親を介護していたそうです。ご近所付き合いはあいさつ程度で、町内会などにも入っていなかったそうです。 ……急に呼吸ができなくなり、

                                                                                誰も頼れず孤独死も…… 新型コロナがあぶり出す、家族と社会の“ひずみ”
                                                                              • "50代サラリーマン無理ゲー社会"で「困ったおじさん」になる人とならない人の決定的違い 「やりたいことをやる」幻想にハマる中高年の末路

                                                                                役職定年の年上部下を「困ったおじさん」にしないため、どうすればいいのか。健康社会学者の河合薫さんは「これまで生きてきた企業社会を絶対視してはいけない。『戦力外扱いになった』と腐るのではなく、一個人としての生き方や周囲との関係性を見直すチャンスにしてほしい」という──。(第5回/全7回)

                                                                                  "50代サラリーマン無理ゲー社会"で「困ったおじさん」になる人とならない人の決定的違い 「やりたいことをやる」幻想にハマる中高年の末路
                                                                                • 「コロナ手当」を美談で済ませず見直すべき、非正規雇用の“当たり前”

                                                                                  「コロナ手当」を美談で済ませず見直すべき、非正規雇用の“当たり前”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(1/4 ページ) 「緊急事態宣言」が東京など7都府県に出されてから2週間以上が過ぎました。政府は自粛効果の検証と追加措置の検討を進め、5月6日までの宣言の期間を延長するか否かを来週から始まる大型連休期間中に判断するとしました。 一足早くロックダウンに入った海外の状況をみると、長期戦はやむを得ないことを誰もが感じているはずです。その一方で、わずかひと月前まであった当たり前の日常が消え去り、新たにスタートした日常の中で、さまざまな感情が社会にうごめいています。 先日、厚生労働省クラスター対策班の専門家のTwitterアカウントで、先生たちが異例の呼びかけを行いました。 「【新型コロナウイルスに立ち向かうためのお願い】医療従事者の方々やその家族等に対する偏見や中傷が報告されている中で京都大学

                                                                                    「コロナ手当」を美談で済ませず見直すべき、非正規雇用の“当たり前”