10年前、沖縄県の尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺で発生した日本の海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突事件。写真は2010年9月7日撮影の中国漁船。海上保安庁提供(2010年 ロイター) 「日本の船から俺の船にぶつかってきたんだ! 俺の船からぶつかったのではない。それなのに、日本側はこっちからぶつかっていったと言い張って。日本の取調官の2人のいばり腐った態度はひどすぎた。威圧的で、怖かった」 沖縄県の尖閣諸島沖で、中国漁船が日本の海上保安庁の巡視船に体当たりした事件から、9月7日でちょうど10年になる。 事件発生の3カ月後、私は帰国した船長を追いかけ、彼の自宅で話を聞いている。その場でも、体当たりを仕掛けてきたのは日本の巡視船だった、と強く主張していた。 この事件を契機に、日中の国交が正常化してもずっと棚上げされていた尖閣諸島をめぐる領土問題が顕在化。2012年に日本が国有化してからは、中国の