2020年07月20日 反出生主義に対するいくつかの異論・反論 反出生主義に対する私的疑問、異論、反論 初めに・いくつかの前提 この記事では、一つの哲学的立場である、「反出生主義」に対する異論反論を唱えたい。 なおこの記事では、生物の存在以前、及び存在以後の「無」、つまり生前と生後は「無」であるという認識は、反出生主義の立場と一致させた上で考える。 つまり、なんらかの宗教的な立場、主張を用いて反出生主義に対する異論、反論を行うものではないとはっきり断っておく。もっとも存在以前、存在以後ははたして「無」なのかという事も証明不可能なのではあるのだが、ここではそれを一つの前提とした上で、反出生主義への異論、反論を唱えたい。 また、もう一つ初めに前提として断っておかなければならないのは、人間は人間として、あるいは動物として存在する以上、「感情論」を排して考えることは出来ないという事である。 何故な