大相撲名古屋場所の土俵に、大関朝乃山の姿がなかった。その将来を期待されている朝乃山が、コロナ禍に於いて厳しく定められている日本相撲協会のガイドラインに違反してしまった。「5月場所前に接待を伴う飲食店に通っていた」ことが発覚し、6月11日、相撲協会は朝乃山に対して「6場所の出場停止と50%の減給6カ月間」との処分を下したのだ。はたしてその妥当性と、今後の相撲人生への影響はいかばかりなのだろうか――。 好角家として知られるコラムニストの能町みね子氏と、大相撲取材の現場を熟知する「日刊スポーツ新聞社スポーツ部デスク」の佐々木一郎氏の両氏に、それぞれの立場から忌憚ない意見を交わしてもらった(全3回の1回目/#2、#3へ)。[司会・構成=佐藤祥子] 「重いんですが、やむを得ない」 佐藤 まずは今回の朝乃山の処分について、おふたりはどんな思いを持たれましたか? 佐々木 コンプライアンス委員会がまとめた