「統計的に有意差がないため、2つのデータには差がない」──こんな結論の導き方は統計の誤用だとする声明が、科学者800人超の署名入りで英科学論文誌「Nature」に3月20日付で掲載された。調査した論文の約半数が「統計的有意性」を誤用しており、科学にとって深刻な損害をもたらしていると警鐘を鳴らす。 「統計的に有意差がない=違いがない」は間違い 例えば、ある薬の効能を調べたいとする。統計学では一般的に「仮説検定」を行って薬を与えたグループとそうでないグループを比較し、薬効の指標となる何らかのパラメータに統計的有意差があるかどうかを見る。仮説検定は、2つの事象の差異が偶然生じたものかどうかを統計的に結論付けるものだ。 もし、統計的有意差がある(薬を与えた群のパラメータの方が有意に大きい)なら「薬には効能がある」という結論を導けるが、有意差がなかった場合はどうだろうか。 「統計的有意差がある=薬効
はじめに 専門家としてのアイデンティティ 分野の雰囲気の変化 コモディティ化と専門家の役割の低下 商業化・特許・ブラックボックス シェアの低下 計算資源の不足 新しい IT 技術を習得できない 小回りがきかない 同僚や分野の関心との乖離 他人事になってしまった 自分の存在意義を信じられない 今後の方針 可能性 1: 日本の電顕施設での解析支援とその問題 可能性 2: 電顕施設ではなく(生)化学系グループへ所属する 可能性 3: 仕事だと割り切って企業に行く おわりに 追記とコメント返信 変更履歴 はじめに 筆者*1は構造生物学(X 線回折と電子顕微鏡単粒子解析)のためのプログラム開発とデータ処理を専門としている。昨年、英国の研究機関にて任期なしの investigator scientist ポストに昇進し、Nature に筆頭著者として論文を出し、年間被引用数 1850 以上、h-ind
Nature Soundsには、ロイヤリティーフリーのネイチャー・フィールド・レコーディングが以下のカテゴリーで収録されています: 動物、森、雨、水、風。 最も人気のあるRain SoundsとWater Soundsライブラリに追加するのに最適な音源です。新しいNature Soundsは、よりバラエティに富んだサウンドを提供し、サウンドデザイン、映画、ソーシャルメディア、音楽制作に最適です。 Free To Use Soundsの友人が台湾で録音し、99Soundsの訪問者に無料でダウンロード提供しています。 Free To Use Soundsのウェブサイトでは、世界中の様々な場所で録音されたフィールドレコーディングをご覧いただけます。 Nature Soundsには、24ビットWAVフォーマット(192kHz、ステレオ)の音声が83曲収録されています。 ダウンロードサイズは2.9G
React NativeでiOS/Androidアプリを丸っと開発! Nature Remo開発で分かった長所と短所 React Nativeを使って「Nature Remo」iOS/Androidアプリの開発を進める村瀨大輔(typester)さんと、北原壮さんに、導入して分かったメリットとデメリットを伺いました。 モバイルアプリ開発の現場において、現在注目されているのがFacebookやInstagramといったサービスも採用している「React Native」です。 Facebookが開発したJavaScriptのフレームワーク「React」をモバイルアプリ開発向けにしたもので、iOS/Androidアプリの開発ができます。JavaScriptがネイティブのUIを描画でき、iOS/Androidでコードを共通利用できる開発効率の高さから、多くの開発者が興味を寄せています。 開発のスピ
先日、大学を去る友人の最後の講義を聞きに出かけた。東京から離れた地方の大学を支え続けてきた友人の最後の講義は、彼の研究の話ではなく、30年にわたる自らの経験をもとに、日本の大学を高いレベルに保つためには、何をすべきかを、若い人たちに熱く語るものだった。 講義で友人は、どんな状況にあっても大学は長期視野に基づく優れた計画のもと自らを変え続ける必要があることを訴えていたが、講演の最後に、このような努力を無にしてしまう政府の見識の低さが最近目立ち始めたことを嘆いていた。その例として友人は、安倍首相が2016年OECD閣僚理事会で行った演説の一節を引用していたが、それを見て私も驚いたので、もう一度英語と日本語の両方を読み直してみた。 安倍首相のOECD閣僚理事会で行った演説この演説は、アベノミクスをはじめとする様々な改革と集中投資で日本経済は生まれ変わったことを強調する内容だが、その中で政府が目指
At their best, desktop wallpapers bring animation to often lifeless computer screens, reflecting the personality of the user and acting as a calling card for creative talent. Designers and developers spend about 90% of their waking life in front of a computer so the most appealing genre for a wallpaper would be one that has beautiful design mixed with the all important aspect of being outdoors. De
Fortranからプレプリントアーカイブまで、プログラミングとプラットフォームの進歩は、生物学、気候科学、物理学を新たな高みへと導いた。 2019年、イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)のチームは、ブラックホールの実際の姿を初めて世界に見せてくれた。彼らが発表したリング状に輝く天体の画像は、従来の写真とは違い、計算によって得られたものだ。具体的には、米国、メキシコ、チリ、スペイン、南極点の電波望遠鏡が捉えたデータを数学的に変換することによって得られたのだ1。研究チームは、その知見を記載する論文とともに、ブラックホールの撮影に用いたプログラミングコードも公開した。科学コミュニティーが自分たちのやり方を確認し、それを足場にできるようにするためである。 このようなパターンは、ますます一般的になりつつある。天文学から動物学まで、現代のあらゆる偉大な科学的発見の背後にはコンピューターがある。
科学誌のNatureが「日本の研究はもはやワールドクラスではない」と言及し、なぜ日本の研究の質が低下しているのかを、データを交えて解説しています。 Japanese research is no longer world class — here’s why https://www.nature.com/articles/d41586-023-03290-1 2023年10月25日に日本の文部科学省が公開した報告書によると、日本は世界最大級の研究コミュニティを有しているにもかかわらず、ワールドクラスの研究に対する日本の貢献度は低下し続けているそうです。 文部科学省に置かれている研究機関のひとつである科学技術・学術政策研究所の科学技術予測・政策基盤調査研究センター長である伊神正貫氏は、「現在の日本の研究環境は理想とはほど遠く、持続不可能です。研究環境を整えなければいけません」と述べ、日本が世
調味料や化粧品に利用されるヒンジキャップの多くは,双安定性により開閉機構を実現しています。本記事では,力学的な観点から双安定ヒンジキャップについて紹介します。 Most of the hinge caps used in condiments and cosmetics have an open/close mechanism achieved by bistability. This article introduces bistable hinge caps from a mechanical point of view. はじめに この記事をお読みの皆さんは,日頃からヒンジキャップに弾性エネルギーを蓄えては解放し,解放しては蓄えていることと思います。 双安定性を有するヒンジキャップは,開いた状態と閉じた状態のどちらでも停止することができます。このように2つの異なる安定状態(すなわち双
大哺乳類展3-わけてつなげて大行進(外部サイト) 特別展料金 大好評を博した2019年の特別展「大哺乳類展2」から5年、大哺乳類展が再び上野に帰ってきます。分類と系統から哺乳類の進化の不思議に迫る! 開催期間 3月16日(土)~6月16日(日)
6月1日付けでNature Japan株式会社の取締役CTOに就任しました。最初の営業日の6/3(月)からいきなり台湾出張に行ってきました。良いスタートアップ感。ついでに本日6月5日に39歳になりました。新たなチャレンジにワクワクしています。 大塚(@maaash)さん、村瀬(@typester)さんに続く3代目のCTOとなります。2人はカヤック時代の同僚でもありますが、カヤックのラボチームのダブルエースだった彼らの後任としてCTOをやるのは恐れ多いのですが、僕は組織づくりなど含めて僕なりに組織に貢献していきます。 当社はおかげさまでスマートリモコンのNature Remoが好調で、現在はNature Remo Eというスマートエネルギーハブの開発を進めているところです。今後は電力なども見据えて事業を展開していく計画で面白いフェーズにあります。 まだ、社員全員でも10人に満たない小さな会社
メディアはこの話題で持ち切りだ。何人かの知り合いの記者からもコメントを求められた。自分の考えは全て自分のチャンネルを通してだけにしようと決めているので、メディアにコメントするのは全てお断りした。勿論このホームページ(HP)に書いた事を私の意見としてメディアに載せていただく事は、HPの宣伝にもなるので歓迎だ。さて、この論文については私も関係者の一人なので、まずそれを断っておく(神戸理研発生再生研究センター(CDB)に昨年まで在籍、現在も顧問)。意見にバイアスがかかるのを恐れ、これまでCDBの研究を取り挙げる事を控えていた。しかし小保方さんの論文への反響が大きいので、禁を破ってこのHPでも自分の考えを書き残す事にした。 この論文には私も思い出が深い。最初にこの話を聞いたのは仕事でイスラエルに滞在していた約1年半前の事で、メールでの依頼に応じて論文のレフェリーコメントにどう答えればいいのかなどボ
LK-99は超電導体ではない──英学術誌「Nature」は8月16日(現地時間)、そんなタイトルの記事を公開した。韓国の研究チームは7月、「常温常圧で超電導性を示す物質を合成した」とする査読前論文を公開。世界中の科学者が関心を示していたが、Natureは「この物質が超電導体ではないという証拠が発見された」と複数の研究者の証言を紹介している。 LK-99が超電導体である証拠として韓国チームは、コイン状のサンプル物質が磁石の上で揺れている動画を公開。「サンプルは『マイスナー効果』(磁場を物体内部から押し出す現象で超電導体の特徴の一つ)によって浮いている」と主張していた。また、超電導を示す証拠として、104度付近でLK-99の電気抵抗率が急激に低下することも挙げていたことから、「常温超電導が実現するのでは?」と期待が寄せられていた。 しかし、さまざまな研究者たちが検証した結果から「LK-99の不
It is a shame that Shinya Yamanaka’s recent Nobel prize had to be tainted by the shenanigans of Hisashi Moriguchi, the University of Tokyo project scientist who fabricated a story about having used Yamanaka’s fêted technology on induced pluripotent stem (iPS) cells to treat patients who had heart failure. The poor quality of journalism that led to the story being so widely reported was not an isol
9月3日のNature のEditorialに福島原発からの汚染水漏洩への日本政府および東電の対応について、つよい不信感を表明する編集委員からのコメントが掲載された。 自然科学のジャーナルが一国の政府の政策についてここまできびしい言葉を連ねるのは例外的なことである。 東電と安倍政府がどれほど国際社会から信頼されていないか、私たちは知らされていない。 この『ネイチャー』の記事もこれまでの海外メディアの原発報道同様、日本のマスメディアからはほぼ組織的に無視されている。 汚染水の漏洩で海洋汚染が今も進行しているとき、世界の科学者の知恵を結集して対応策を講ずべきときに、日本政府は五輪招致と米軍のシリア攻撃への「理解をしめす」ことの方が優先順位の高い課題だと信じている。 五輪招致を成功させたければ、まず事故処理について日本政府は最大限の努力をもって取り組んでいるということを国際社会に理解してもらうの
「脳を増強する薬」合法化を主張する『Nature』論説 2008年12月15日 サイエンス・テクノロジー社会 コメント: トラックバック (0) Brandon Keim Image: Todd Page 脳の働きを安全に高めてくれる薬があるのなら、なぜ使わないのだろうか? 自分が使いたくないからといって、なぜ他人の使用まで止めるのだろうか? 成績や仕事の評価を上げたいため、本来なら注意欠陥障害の患者に処方される薬を、その目的とは違った意図で日常的に、違法に服用している人々が存在する中では、こうした倫理的な問いかけが時宜を得たものになる。 『Nature』誌から、1つの答えが提示された。倫理学や神経科学の分野で著名な7人によって、12月11日号に掲載された論説「認識能力増強薬の、健康な人による責任ある使用に向けて」だ。 結論を言えば、合法化すべしということだ。 「責任能力がある成人は、薬に
障害の影響で、日本でも25日夜ごろ(日本時間)から、スマートリモコン「Nature Remo」、家電をスマート化するIoTデバイス「SwitchBot」など、AWSに接続するスマート家電向けデバイスで不具合が発生。Twitter上では「電気を消せなくなった」「家電を操作できない」などの報告が相次いでいる。 AWSのステータスページによると、北米のリージョンでは、上記に加えてAWSの監視ツール「Amazon CloudWatch」、アプリケーション間のデータを接続するサービス「Amazon EventBridge」、IoTデバイスをAWSに接続するサービス「AWS IoT Core」なども正常に動作していない。 欧州、アジア太平洋、アフリカ、中東のリージョンで不具合が起きているのは「Amazon CloudFront」のみとしている。 だがAWSによれば「障害の影響でステータスページの更新に
前の記事 新しい100ドル紙幣のデザイン:ギャラリー 電子は「ほぼ完全な球体」:Nature論文 2011年5月27日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) フィードサイエンス・テクノロジー Duncan Geere 水素原子の電子軌道を、確率密度を色づけした断面図で表したもの。画像はWikimedia 電子の動きをレーザーで観測することにより、電子がほぼ完全な球体をしていることが明らかになったとする研究結果が発表された。 正確に言えば、電子と完全な球体との差は0.000000000000000000000000001センチ未満にすぎない。わかりやすく言うと、1個の電子を太陽系の大きさにまで拡大した場合の形でも、完全な球体と比べて、人間の髪の毛1本分の幅ほどしか歪んでいないことになる。 インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは、フッ化イッテルビウムの分子を対象
分子メカニズムをたどって行くと、新しい組織発生の中には外界のストレス反応と共通の分子を使っている過程が多いことがわかる。例えば、毛の発生にはEDDAと呼ばれる炎症性サイトカインTNFファミリー分子が関わり、その結果ICAM等の接着因子が誘導される。同じように哺乳動物で進化したリンパ節やパイエル板、乳腺などもそうだ。もちろん、多くの病気も最近では炎症との関わりで考えられるようになっており、動脈硬化は言うに及ばず、糖尿病でのインシュリン抵抗性も慢性炎症として捉えるようになっている。 今日紹介するニューヨーク・マウントサイナイ医大からの論文は社会ストレスで誘導されるうつ病も血管の透過性が上昇することで始まる炎症に起因する可能性を示した研究で11月号のNature Neuroscienceに掲載された。タイトルは「Social stress induces neurovascular pathol
ここ2日ばかり綺麗事ばかり書いてきましたが、いよいよ本題。 留学してびっくりするのは、欧米人は大抵9時5時で帰ることである。仕事が立て込んでいるときは夜遅くまで残ることもあるが、1週間も続けば良い方で、それも年に1,2回程度。 一方、日本人研究者は日本でも海外でも、家族がいなければ、朝一番にはじめて夜中の11時12時までやるなんてのはよくある光景。食事と寝ている時間以外全部研究しているという人は結構多い。 で、日本からNature, Science, Cellがアメリカほど出ないのは不思議ではないでしょうか?むしろ、その数は減る傾向すらあるようです。 その理由はいくつかあって、日本はマテリアル作りから始めるのに対して、海外のビックラボは大抵余所のラボからマテリアルを貰って、一番楽で一番大きな結果が得られる最後の実験だけやるなんてのは良くある話。もちろん、全く新しい系を一人で立ち上げる猛者も
(Fig. 1 from Rumelhart, Hinton & Williams, Nature, 1986) これはちょっとした小ネタです。僕自身はニューラルネットワーク (Neural Network, NN)の学術的専門家でもなければ況してやNNの研究史家でもないので、たかだか僕自身がかつて脳の研究者だった頃に把握していた事由に基づいて、極めていい加減な私見を書いているに過ぎないことを予めお断りしておきます。よって、この辺の事情に詳しい方いらっしゃいましたら、後学のためにも是非ご遠慮なくツッコミを入れて下さると有難いですm(_ _)m 先日のことですが、@tmaeharaさんがこんなことを呟いておられました。 オリジナル論文 https://t.co/kXfu8jIat3 これです.本当にただチェインルールで微分して勾配法しているだけにしか見えない…….— ™ (@tmaehara
When it comes to the nature, we can't resist its beauty. The beauty of nature always comes with pleasant and mind-refreshing look. Even though we're in the middle of our stressing work, we still can withstand it with the help of pleasant scenery of nature. However, we won't be able to leave our workplace for taking a walk all the time. That's where nice nature wallpapers come in rescue. Luckily,
speakerdeck.com 去年の10月にAWS DevDayに招待いただいて話した資料を今更公開します。 現状のシステムを説明するとともに、僕が入社後取り組んだ細かい取り組みについての内容になっています。現状の規模の雰囲気を掴んでもらうために最初の方は製品や会社説明っぽくなっていますがご容赦ください。 Nature Remoは所謂IoTサービスで、システムの裏側が気になる人も多いんじゃないかと思いますが、実は結構オーソドックスなWebシステムで動いています。メインは、Amazon ECS上で動くGoのWebシステムで、IoTデバイスであるNature Remoの通信もWeb Socketが用いられています。 IoTの世界ではありますが、実は普通のWeb技術が使われているのが面白いポイントです。 エンジニア積極採用中です! Natureではこのシステムをより良くしてくれる「普通の」We
音と光で治療できます。 実はこれまでの研究で、40Hzの音と光がアルツハイマー病にみられるアミロイドβを脳内から減らす効果を持つことが知られていました。 ただ、なぜそんなものでアルツハイマー病に対処できるのか、脳内でどんなメカニズムが働いているのかはよくわかっていませんでした。 しかし今回、米国のMIT(マサチューセッツ工科大学)で行われたマウス研究が、毎秒40回(40Hz)の音と光の刺激によって、有害なアミロイドβタンパク質を脳内から洗い流すメカニズムについて明らかにしました。 一体どうして音と光だけで、脳内の有害物質は排除されるのでしょうか? 研究内容の詳細は2024年2月28日に『Nature』に掲載されました。
雑誌Natureに論文 “Dietary trehalose enhances virulence of epidemic Clostridium difficile” が掲載されました。これを基に、WEBニュース等でトレハロースに関する報道がなされております。この研究論文に関する弊社の見解、及び弊社が製造販売しておりますトレハ®(トレハロース)の安全性に関して、次の通りご報告申し上げます。 1.各国でのトレハロース認可時期とClostridium difficile(CD)強毒菌の流行の関連性 弊社では、1995年にトレハ®(トレハロース)を国内上市して以来、長年に亘り大変多くのお客様に御愛顧頂いておりますが、これまで安全面での問題が提起されたことはございません。論文では欧米におけるトレハロースの食品認可時期と強毒菌流行との関連性が論じられていますが、それよりも5年早く流通していた日本国
2013-04-11 『電気泳動で脳を透明化する技術』が凄い!Natureに出た衝撃の論文に世界中の科学者が沸く 科学 2013年4月11日のNature誌に発表された画期的な論文を見て世界中の研究者が驚いています。 Structural and molecular interrogation of intact biological systems (Nature, 2013) 丸ごとの脳を透明化出来たと言うこの研究内容、いったいなにが凄いのでしょうか。簡単にご説明致します。 透明化した脳で見れる神経回路の美しさ! 「脳って白くてピンクで、透明化しても意味有るの?」と思われるかもしれません。近年の研究によって脳内の神経細胞に色を付ける技術が飛躍的に進みました。この論文では一部の神経細胞にGFPが発現した脳を透明化しています。まずは以下の動画をご覧下さい。脳内に存在する精緻な神経回路の
Nature Remoは、手持ちの家電をインターネットにつなげ、スマートフォンから操作できるスマートリモコンで、ベンチャー企業のNatureが提供している。テレビやエアコン、照明など赤外線リモコンを使う家電で利用でき、スマートスピーカーと接続すれば、音声操作も可能だ。 Natureの報告によると、20日午前7時55分~8時15分、21日午後8時~9時30分、22日午後7時50分~23日午前0時40分ごろに障害が発生。一時的に通信がつながりづらくなった。2回目の障害については、原因を「ユーザー数増加のためのサーバ側の負荷増」と説明している。 同社は連日にわたる障害を謝罪し、「今後の安定稼働に向けてチーム一丸となって対応する」としている。 関連記事 大型アップデート間近か ソニーのスマートリモコン「HUIS」導入記 ソニーの「HUIS」は、モノクロ電子ペーパーを採用したスタイリッシュなスマート
2014-03-04 これはヤバイ!月額500円からNatureが読める!!新しくなったiOSアプリが素晴しい 科学 ガジェット NatureJournalsNature Publishing Groupニュース無料Nature JournalsのiOSアプリが刷新されました。このアプリ、「Natureを安く読みたい非アカデミックの人」にオススメです。それについて簡単にご説明致します。 紙媒体の90%off?!Natureの個人定期購読代は、月々払いで4,650円、年間払いで53,500円です。また各号の単品購入は12,186円、論文一報の購入は3,500円です*1。個人で払うにはちょっと厳しすぎます。ところが今回のiOSアプリからアクセスすると、なんと月額500円、年額で3,600円で読むことが出来ます。え、これ本当に?! 月額500円 本当に500円でNaureが読めた!安すぎて不安
新たな数学の定理の発見や、未証明の予想の解決にAIが役立つ──そんな研究結果を、囲碁AI「AlphaGo」などで知られる英DeepMindが発表した。順列に関する新しい定理を発見した他、ひもの結び目を数学的に研究する「結び目理論」についても、異なる数学の分野をつなぐ、予想していなかった関係性を見つけたという。 DeepMindは、豪シドニー大学と英オックスフォード大学の数学者とともに数学研究を支援するための機械学習フレームワークを構築。これまでも数学者は、研究対象を調べるためにコンピュータを使い、さまざまなパターンを生成することで発見に役立ててきたが、そのパターンの意義は数学者自身が考察してきた。しかし、研究対象によっては何千もの次元があることから、人間による考察も限界があった。 今回開発したアルゴリズムは、こうしたパターンを検索する他、教師あり学習を基にその意味を理解しようと試みるという
【ポスドク問題】 Numbers of young scientists declining in Japan – Nature News “Government policies are hampering the country’s next generation of research leaders, advisory body says.” もう見たまんまです。詳しくはリンク先の本文及びこの後に続く日本語訳をお読み頂きたいのですが、端的に言えば 過去30年間で大学教員全体の人数は50000人から63000人に増えたが、35歳以下の若手教員の人数は10000人から6800人へと大幅に(30%以上)減った 40歳以下の大学教員数が減り続ける一方で、45歳以上の人数は増え続けている。また65歳以上の人数も増え続けている。 同時期に日本のサイエンスの生産性が低下していることを関連付ける
「真空中で粘着テープを剥がすとX線生成」Nature誌掲載:動画と画像で紹介 2008年10月23日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) Alexis Madrigal 『Nature』誌は時として、科学の片隅とも言うべき、ほこりが溜まった奇妙な部分に光を当てることがある。そして読者は、想像を絶するほど奇妙な生き物や実験に目が釘付けになる。 同誌の10月23日号では、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の2人の研究者の奇妙な記事を7ページにわたって掲載している。この2人は、X線を生成するという目的のためだけに、1秒間に3センチの速さで粘着テープを真空中で引き出す装置を開発したのだ。 驚くことに、本当にX線が生成される。動画でその様子を確認しよう。 2人の論文執筆者は、現在のトライボロジー(摩擦学)の理論では、自分たちの機械で生成されるエネルギー量を完全には説明できない
2014-05-06 月300円でNatureダイジェストが読める新アプリ、これイイわ ガジェット 科学 創刊記念で最新号は無料ですってよ、奥さん NatureダイジェストのiOS/Androidアプリがリリースされました。Natureに発表された注目の科学論文を日本語で解説するNatureダイジェスト、科学情報に飢えている人は是非抑えておくべきでしょう。このブログの記事とはクオリティが違います。Nature ダイジェストNature Publishing Groupニュース無料さて、このアプリは本当に使いやすいのでしょうか?実際に試してみましたので、気になっている人は参考にどうぞ。 300円払うだけでバックナンバーが16冊読めるNatureダイジェストは1冊850円で販売されています*1。街の書店に置いてあるのを見たことがある人もいるのではないでしょうか?Natureが1冊12,186
さて、我らのアイドル小保方晴子さん(以下、オボちゃん)は、2014年1月29日にSTAP細胞という、新しい万能細胞を作る方法を発見したと大々的に発表しました。 「体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見」理化学研究所、2014年1月29日 Haruko Obokata, Teruhiko Wakayama, Yoshiki Sasai, Koji Kojima, Martin P. Vacanti, Hitoshi Niwa, Masayuki Yamato & Charles A. Vacanti, "Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency," Nature, Vol. 505, 30 January 2014 STAP細胞というのが何かわからない方は、10分で読めますので、もう
Nature株式会社VPoEのid:Songmuです。当社でもエンジニアリングブログを始めることにしました。 NatureはIoTスマートリモコン製品のNature Remo1を主力製品としていますが、家庭の電力マネジメントのためのIoT製品スマートエネルギーハブNature Remo E2や、電気小売事業のNatureスマート電気3も提供しています。目指すところはクリーンエネルギー100%の世界の実現で、お客様に利便性と同時にエコであるという、気持ちの良いライフスタイルを提供したいと考えています。 先日、Nature Remoは累積販売台数30万台を越えました4が、エンジニアはハードウェアエンジニアが2名、ソフトウェアエンジニアが8名の体制です。ハードウェアも含め、技術領域が多岐にわたっているため、まだまだエンジニアを募集中です。 さて、今回は最初のエントリということで、Natureで使
低線量の被曝でも白血病のリスクがわずかに上昇することが、30万人以上の原子力産業労働者を対象とする大規模疫学調査により示された。 米国で盛んに行われている腹部CT。 Credit: semakokal/istock/thinkstock 研究者らは数十年にわたり、低線量放射線被曝のリスクを定量化しようと試みてきた。低線量放射線とは、放射線検査を受ける患者や医療従事者、2011年に事故を起こした日本の福島第一原子力発電所から数十km圏内で暮らす人々などが受ける程度の電離放射線(原子や分子から電子を引き離し、DNA鎖を切断することができる放射線)のことである。低線量放射線が健康に及ぼす影響は非常に小さく、あったとしても、辛うじて検出できる程度である。このほど、長期にわたる低線量被曝が白血病のリスクをわずかに上昇させることが、国際的な大規模疫学調査によりはっきりと裏付けられた。この成果は、7月2
全世界で自由に歩き回るイエネコの餌食になった動物(鳥類、哺乳類、昆虫類、爬虫類など)は2000種を超えており、そのうち約350種に保全上の懸念があることを報告する論文が、Nature Communicationsに掲載される。この知見は、自由に歩き回るイエネコが生態系に及ぼしている影響についての理解を深め、管理上の解決策の構築に役立つ可能性がある。 イエネコ(飼い主がいる個体といない個体)は、9000年以上前に家畜化されて以来、世界中に広がり、現在では南極を除く全ての大陸に分布している。イエネコは生態系に非常に大きな影響を及ぼす広食性捕食者であることが知られているが、その食餌の範囲の広さについては、これまで地球全体の規模で定量化されていなかった。 今回、Christopher Lepczykらは、自由に歩き回るイエネコ(屋外に出られるネコで飼い主の有無を問わない)が消費する動物種の科学的記
2023年7月、韓国・高麗大学量子エネルギー研究センターの研究チームが発表した「常温・常圧で超伝導を実現する物質」についての論文は大きなセンセーションを巻き起こしました。しかし、各所で行われている再現実験はなかなかうまくいかず、科学ライターのダン・ガリスト氏は科学誌Natureで、「研究者らは懐疑的に見ている」と述べています。 Claimed superconductor LK-99 is an online sensation — but replication efforts fall short https://doi.org/10.1038/d41586-023-02481-0 量子エネルギー研究センターの発表は「常温常圧超伝導」でしたが、記事作成時点で同様に常温常圧での超伝導を再現できたグループはなく、たとえば中国・東南大学の研究チームは110K(およそマイナス163度)での超伝
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