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神経科学の検索結果1 - 40 件 / 63件

神経科学に関するエントリは63件あります。 科学研究 などが関連タグです。 人気エントリには 『脳に埋め込んだ電極で「うつ状態」から「喜びに満ちた状態」へ感情を移行させることに成功 - ナゾロジー』などがあります。
  • 脳に埋め込んだ電極で「うつ状態」から「喜びに満ちた状態」へ感情を移行させることに成功 - ナゾロジー

    感情を強制起動する脳のツボ脳に電気刺激を与えてうつ病を治す技術が大幅な進歩をみせている / Credit:Canva脳は心臓と同じく、電気的な臓器です。 そのため近年、うつ病患者に対して脳に電気刺激を行う手法が着目されています。 ただ既存の電気刺激法は非常に大味であり、脳全体に大電流を流す方法がメインでした。 そこでカリフォルニア大学の研究者たちは、5年もの長期に及ぶ臨床試験の結果を元に「神経マッピング技術」を開発しました。 この神経マッピング技術は脳の各地に差し込んだ電極から、患者一人一人の神経回路の特性を認識し、その患者にとって最適な治療部位(刺激場所)をピンポイントで探し出すように設計されています。 そして今回、マッピング技術の性能を確かめるために、難治性うつ病に苦しむ36歳の女性患者に対して、はじめての試験が行われました。 その結果は、まさに驚きでした。 女性患者は覚えている限り5

      脳に埋め込んだ電極で「うつ状態」から「喜びに満ちた状態」へ感情を移行させることに成功 - ナゾロジー
    • 『幻覚剤は役に立つのか』というスゴ本を読んで「気持ちいいことを追及しよう」と決意した。

      この本で紹介される事実は本当に衝撃的である。 「健常者が幻覚剤を正しく使うと、瞑想者が自我を超越し神秘状態に恍惚とする状態に至り、”悟りの境地”にたどり着いた」 「末期がん患者に幻覚剤を投与したところ、死の恐怖から開放され、ここちよく死を受け入れるようになった」 「治療抵抗性うつ病患者に幻覚剤を投与したところ、投与から1週間後、”全員”に症状の改善が見られた」 こう書くとクスリで頭が逝っちゃった人間のタワゴトのようだが、これらはカリフォルニア大学やニューヨーク大学、ジョンズ・ホプキンズ大学といった一流大学でキチンと実証された結果である。 つまりジャンキーの妄想ではなく、科学的に実証された事実なのである。 なぜこんな事がおきるのか。追って書いていこう。 DMNという脳の中にあるアイデンティティ形成部位 2001年にワシントン大学の神経学者マーカス・レイクルが脳の中にデフォルトモード・ネットワ

        『幻覚剤は役に立つのか』というスゴ本を読んで「気持ちいいことを追及しよう」と決意した。
      • 統合失調症の患者が「幻聴」を聞いてしまう脳のメカニズムが明らかに

        思考や行動にまとまりがなくなる精神疾患である統合失調症の患者には、幻覚や妄想などさまざまな症状が現れます。統合失調症患者の中にも幻聴がある人とそうでない人が存在するとのことで、中国の研究チームが「統合失調症患者が幻聴を聴くメカニズム」を明らかにしました。 Impaired motor-to-sensory transformation mediates auditory hallucinations | PLOS Biology https://journals.plos.org/plosbiology/article?id=10.1371/journal.pbio.3002836 What happens in the brain when a person with | EurekAlert! https://www.eurekalert.org/news-releases/10594

          統合失調症の患者が「幻聴」を聞いてしまう脳のメカニズムが明らかに
        • どうやったら連続性を維持したまま意識をアップロードできるのか?──『意識の脳科学 「デジタル不老不死」の扉を開く』 - 基本読書

          意識の脳科学 「デジタル不老不死」の扉を開く (講談社現代新書) 作者:渡辺正峰講談社AmazonSFの世界ではよく人間の意識をアップロードして肉体の縛りから解放される、「マインドアップロード」と呼ばれる技術が扱われる。実際、人間の意識とはけっきょく脳内の化学的な作用の結果生まれるものであるという立場に立つのであれば、その作用をデジタル上でも機械上でも再現できればそこに「わたし」が宿るはずである。 今はまだSFの中の話にすぎないが、現実でもBMI(ブレイン・マシン・インタフェース)技術や脳神経科学の進展もあり、徐々に現実味を増してきている──ときて、本書『意識の脳科学』はまさにそうした「意識のアップロード」をテーマにした一冊だ。著者の渡辺正峰は神経科学を専門とする東京大学大学院工学系研究科の准教授で、研究だけでなく自身でも意識のアップロードを目指すスタートアップ「MinD in a Dev

            どうやったら連続性を維持したまま意識をアップロードできるのか?──『意識の脳科学 「デジタル不老不死」の扉を開く』 - 基本読書
          • 意識がある? 培養された「ミニ脳」はすでに倫理の境界線を超えた 科学者が警告

            <ヒトの多能性幹細胞から作製する豆粒大の人工脳「脳オルガノイド」は、現代の神経科学で最も注目されている分野のひとつだ......> 幹細胞を使ってヒトの器官の小さな三次元モデルを生成する技術は、この10年ほどで大幅に進歩した。とりわけ、ヒトの多能性幹細胞から作製する豆粒大の人工脳「脳オルガノイド」は、現代の神経科学で最も注目されている分野のひとつだ。 医学を一変させる可能性、しかし倫理上の懸念も 米ハーバード大学の研究チームが2017年に発表した研究論文では、「脳オルガノイドが大脳皮質ニューロンや網膜細胞などの様々な組織を発達させる」ことが示され、2018年4月にはソーク研究所の研究チームがヒトの脳オルガノイドをマウスの脳に移植したところ、機能的なシナプス結合が認められた。 また、カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームは2019年8月、「脳オルカノイドからヒトの未熟児と類似した脳波を

              意識がある? 培養された「ミニ脳」はすでに倫理の境界線を超えた 科学者が警告
            • カラスにも「自意識」があることを初めて実証!生物の主観は”大脳皮質”がなくても発生可能だった - ナゾロジー

              ドイツ・テュービンゲン大学・神経科学研究チームは、24日、「カラスにヒトと同じ主観的意識の存在が初めて認められた」と発表しました。 『Science』に掲載された実験では、カラスがスクリーン上に表示された視覚刺激に対し、意識的に知覚・判別できることが示されています。 こうした意識構造は、ヒトを含む霊長類でしか確認されておらず、鳥類では初のことです。 研究主任のアンドレアス・ニーダー教授は「この結果は、意識の起源と進化について新しい見方を切り開くもの」と述べています。

                カラスにも「自意識」があることを初めて実証!生物の主観は”大脳皮質”がなくても発生可能だった - ナゾロジー
              • 脳活動の制御で「ザク」動かす バンダイとNeUが実験に成功

                血流量センサーが捉えた脳の血流量データは無線でスマートフォンに転送し、スマホのザク制御用アプリであらかじめ設定した3つの動作コマンドに変換。センサーを装着した人は物理的な操作なしで意図的にミニチュアザクを動かせる。 NeUでは、実験のために開発した血流量センサー用のSDK(ソフトウェア開発キット)を基に新しい形のブレインフィットネス・トレーニング開発やSTEM教育への活用を検討する。試作したザクやアプリケーションの販売は未定だが、企業へのSDK提供などを通じて協業する考えだ。 「ロボットなどを実際にコントロールすることで、ユーザーのモチベーションを向上させたり、ホビーとして楽しむことで自然に脳の活性化を促せると考えている」 関連記事 動く実物大ガンダムは12月19日公開 入場料は1650円 一般社団法人「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」(GGC)は9月29日、横浜の山下ふ頭で建

                  脳活動の制御で「ザク」動かす バンダイとNeUが実験に成功
                • 「私の赤とあなたの赤は違う色?」誰もが一度は考える疑問に色覚細胞の研究が意外な発見 - ナゾロジー

                  私が見ている赤は、他人にも同じような赤として認識されているのか? 私が赤と認識しているものは、別の人にとっては青である可能性はあるのか? これらは誰もが人生で一度は考える疑問だと言われており、古代から哲学者たちの頭を悩ませてきました。 個々の人が持つ主観的な感覚体験のことを「クオリア」と呼びますが、自分のクオリアと他人のクオリアが同じであるかどうかを証明することは困難だからです。 しかし米国のジョンズ・ホプキンス大学(JHU)で行われた研究により、私たちの網膜に存在する色覚細胞がどのような仕組みで生成されるか、またどんな比率で存在するかが確かめられ、この長年の哲学的疑問の答えとなり得る結果が得られました。 研究者たちは「正常な色覚を持つ人たちの間でも、同じリンゴに対して色が少し違って見える可能性がある」と述べています。 今回はまず実験の背景を解説しつつ、次ページ以降でクオリアに関連する発見

                    「私の赤とあなたの赤は違う色?」誰もが一度は考える疑問に色覚細胞の研究が意外な発見 - ナゾロジー
                  • 知能の仕組みを解き明かし、人間を超えた汎用人工知能やマインドアップロードの可能性まで考察する──『脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論』 - 基本読書

                    脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論 作者:ジェフ ホーキンス早川書房Amazon人間は日々新しいことを学び続けている。民主主義についてや数学の理論など複雑な概念に限った話ではなく、たとえばアプリをダウンロードしたらその使い方を学ぶだろう。道を歩けば、こんなところにハンバーガー屋や眼科ができたんだな、と気がつき、日々頭の中の情報、世界のモデルは書き換わっていく。 それらは、必死になって英単語を覚えるように努力して覚えるようなものではなく当たり前のように行われることなので、特に高度なこととは思えない。しかし、人間のそうした自律的な学習機能がプログラム上でそう簡単には実現できていないことからもわかるように、実際には相当に複雑なことをやってのけているのである。では、我々の脳の中では、そうした偉業がどのようにして成し遂げられているのか? 本書『脳は世界をどう見ているのか』

                      知能の仕組みを解き明かし、人間を超えた汎用人工知能やマインドアップロードの可能性まで考察する──『脳は世界をどう見ているのか 知能の謎を解く「1000の脳」理論』 - 基本読書
                    • 30年分のデータを調査した結果「男女の脳に有意な差はない」と判明

                      「男性は成績優秀者が多い代わりに落伍者も多い」といった研究結果や男性の自閉スペクトラム症(ASD)発症頻度は女性の約4倍といった事実から、「男女の脳には有意な差が存在する」という見解が存在します。しかし、脳における性差の専門家であるロザリンドフランクリン医科学大学のリーズ・エリオット教授が「男女の脳にはサイズ以外の有意な差はない」と発表しました。 Dump the “dimorphism”: Comprehensive synthesis of human brain studies reveals few male-female differences beyond size - ScienceDirect https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0149763421000804 You don't have a male o

                        30年分のデータを調査した結果「男女の脳に有意な差はない」と判明
                      • 脳内の神経細胞で「量子もつれ」が発生してる? 何百万の脳細胞間の同期活動を説明か 上海大学が発表

                        このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 X: @shiropen2 上海大学の研究者らが発表した論文「Entangled biphoton generation in the myelin sheath」は、脳内の神経繊維が、量子もつれによって結びついた光子のペアを生成する可能性を理論的に示唆した研究報告である。実験によって裏付けられれば、この現象は、脳内の何百万もの細胞がどのようにして活動を同期させ、脳を機能させるのかを説明できる可能性がある。 脳が活動する際、何百万もの神経細胞が同時に発火(電気信号を発する動き)する。この現象には、多数の神経細胞の同期活動、つまり遠く離れた細胞同士でもタイミングを合わせる必要がある

                          脳内の神経細胞で「量子もつれ」が発生してる? 何百万の脳細胞間の同期活動を説明か 上海大学が発表
                        • 「目がある人工脳」を作り出すことに成功、視神経もあり光を検知 - ナゾロジー

                          人工培養された脳がはじめて世界をみました。 8月17日にドイツのハインリッヒ・ハイネ大学の研究者たちにより『Cell Stem Cell』に掲載された論文によれば、人工的に培養された脳(脳オルガノイド)にビタミンAを加えたところ、完璧に近い目が形成されたとのこと。 新たに形成された目は水晶体(レンズ)・角膜・網膜といったパーツだけでなく、脳細胞と接続した視神経も備えています。 研究を指揮したジェイ・ゴパラクリシュナン教授は「ある意味で、脳オルガノイドは光を見ている」と述べています。 しかし、どうして脳オルガノイドから「目」が出現したのでしょうか? 記事の最後には、今回の研究のカギである「ビタミンA」が持つちょっぴり不思議な性質も紹介しています。

                            「目がある人工脳」を作り出すことに成功、視神経もあり光を検知 - ナゾロジー
                          • 東京大学、ヒトの脳神経回路 iPS細胞で再現 - 日本経済新聞

                            東京大学の池内与志穂准教授らはヒトのiPS細胞を培養して、脳の神経回路を再現する技術を開発した。大脳の構造に似た立体組織を作り、神経細胞から伸びる長い突起を介して互いに接続させた。活発な神経活動が生じ、脳の複雑な機能の解明や病気の治療法の研究に役立つ。研究チームはiPS細胞を使って大脳組織を再現した「大脳オルガノイド」を2つ用意し、特殊な構造の培養皿で育てた。それぞれの大脳オルガノイドの神経細

                              東京大学、ヒトの脳神経回路 iPS細胞で再現 - 日本経済新聞
                            • 子どもを虐待するときだけ活性化する「脳の虐待回路」が見つかる - ナゾロジー

                              子供の虐待に特化した脳回路があるようです。 2021年に発表されたハーバード大学の研究によれば、マウスの脳には乳児虐待を受け持つ専門的な神経回路(虐待回路)が存在するとのこと。 虐待回路を活性化されると、オスもメスも子供に対する攻撃性を芽生えさせ、子供の虐待が起こりました。 この研究に関する論文は、科学雑誌『eLife』に2021年8月23日付けで公開されています。

                                子どもを虐待するときだけ活性化する「脳の虐待回路」が見つかる - ナゾロジー
                              • DMN(デフォルトモードネットワーク)とは? 知っておくべき9つのこと - STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習

                                DMNとは、デフォルト・モード・ネットワーク(Default Mode Network)の略語。ぼんやりした状態の脳が行なっている神経活動のことです。 近年の脳科学研究により、DMNの働きは「創造性」と関係していることがわかっています。DMNが活発になると創造力が高まり、いろいろなアイデアが浮かんできやすいのです。 一方、DMNの活発化には、「考えすぎ」による脳疲労のデメリットも。メリットとデメリットの両方を把握したうえで、DMNの「スイッチ」を適切に切り替える必要があるのです。 今回は、DMNの役割を説明したあと、DMNのオン/オフを切り替える方法をご紹介します。瞑想や運動など、難しくないものばかりです。ぜひあなたも、自身のDMNをうまく活用してみてください。 DMN(デフォルトモードネットワーク)とは DMNの役割1:危機への備え DMNの役割2:情報の整理 DMN(デフォルトモードネ

                                  DMN(デフォルトモードネットワーク)とは? 知っておくべき9つのこと - STUDY HACKER(スタディーハッカー)|社会人の勉強法&英語学習
                                • 神的存在を人格化せずにはいられないのはなぜなのか──『人類はなぜ〈神〉を生み出したのか?』

                                  人類はなぜ〈神〉を生み出したのか? (文春e-book) 作者:レザー・アスラン出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2020/02/10メディア: Kindle版人類はなぜ神を生み出したのか。神話の中にいる神はたいていの場合人間形態で、超越的な力を持っていながらも同時に歪みもあれば洗練されてもいない実に人間的な存在として描かれていることが多い。とはいえ、神を人間を遥かに超える能力を持って場合によってはこの世界を創造したりしなかったりした超常的な存在だと考えれば、もっと抽象的でもやもやとしている存在であってもおかしくなさそうである。 なぜ、神は今のような形で我々によって作り出されたのだろう? 我々は神をどのような理由で作り出したのだろう? 人類の生存上理にかなっていたからなのか? それとも、偶然に生まれえたのか? たとえば、ドイツの哲学者ルートヴィヒ・フォイエルバッハは、〈神〉概念が成功し

                                    神的存在を人格化せずにはいられないのはなぜなのか──『人類はなぜ〈神〉を生み出したのか?』
                                  • 脳と心の科学の「ミッドライフクライシス」(京都大学情報学研究科 教授、ATR脳情報研究所 客員室長:神谷之康) #その心理学ホント?|「こころ」のための専門メディア 金子書房

                                    脳と心の科学の「ミッドライフクライシス」(京都大学情報学研究科 教授、ATR脳情報研究所 客員室長:神谷之康) #その心理学ホント? 私が学生だった1990年代前半、脳と心の科学の未来は輝いて見えた。80年代末から続いていた(第2次)ニューラルネットワークブームや、当時NatureやScienceに頻繁に掲載されていたサルの電気生理学研究の印象は強烈だった。「認知科学」や「認知心理学」の「認知」という言葉に、旧来の「心理学」や「生理学」にはない軽やかな響きを感じた。当時は、行動主義から認知科学への移行(「認知革命」)によって、観察可能な行動だけでなく、行動の背後にある認知プロセスについて研究できるようになったと言われていた(が、これが単純化された「建国神話」であることが後に分かってきた)(1)。90年代半ば以降、ニューラルネットワークブームは一時下火になる一方、脳イメージング技術の進展を背

                                      脳と心の科学の「ミッドライフクライシス」(京都大学情報学研究科 教授、ATR脳情報研究所 客員室長:神谷之康) #その心理学ホント?|「こころ」のための専門メディア 金子書房
                                    • 100年以上謎だった「なぜ全身麻酔で人は意識を失うのか」がようやく解明へ

                                      全身麻酔が最初に利用されたのは、日本では1804年、西洋では1846年ごろと考えられています。歯科医のウィリアム・T・G・モートンがエーテル麻酔を開発し、1846年に頚部腫瘍の患者に対して全身麻酔手術を行ったことは西洋医学の大きな転換点となりましたが、一方で、実は「なぜ全身麻酔を施すと人は意識を失うのか」という理由は、長年、解明されていませんでした。そんな中、最新技術によって、この謎がついに明かされようとしています。 Studies on the mechanism of general anesthesia | PNAS https://www.pnas.org/content/early/2020/05/27/2004259117 Scientists May Have Finally Figured Out How General Anesthesia Works | IFLScie

                                        100年以上謎だった「なぜ全身麻酔で人は意識を失うのか」がようやく解明へ
                                      • 脳の意識統合機構を解明

                                        理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター思考・実行機能研究チームの宮本健太郎チームリーダー、脳機能動態学連携研究チームの節家理恵子研究員、高次認知機能動態研究チームの宮下保司チームリーダー(脳神経科学研究センターセンター長)(研究当時)の研究グループは、脳の前頭葉の別々の部位で評価される、記憶のなじみ深さに対する自信と新しさに対する自信の情報が後部頭頂葉[1]において融合し、統合された内省意識を生み出すことを発見しました。 本研究成果は、内省に起因する精神疾患に対する器質的作用に基づいた生化学・薬理学的治療法の開発や、来るべきデジタルトランスフォーメーション(DX)[2]化社会において重要な基幹技術となる、脳のメタ認知[3]の仕組みに着想を得た効率の良い人工知能・機械学習アルゴリズムの構築に貢献すると期待できます。 今回、研究チームは、記憶への確信度[4]に基づいたギャンブル課題[5]遂

                                          脳の意識統合機構を解明
                                        • われわれの行動を光でどこまで制御できるのか──『「こころ」はどうやって壊れるのか~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語~』 - 基本読書

                                          「こころ」はどうやって壊れるのか ~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語 作者:カール・ダイセロス光文社Amazonこの『「こころ」はどうやって壊れるのか』は、精神科医として現場に立ちながら、光を用いることで脳の活動を観測や制御を可能にする、「光遺伝学」の第一人者として知られるダイセロス博士による、一般向けのノンフィクションである。 タイトルにも入っているように光遺伝学がどのような分野で、何が解明されつつあるのかについての解説が行われるのはもちろん、博士が実際に関わってきたさまざまな症例の患者たち(大鬱病、躁病や双極性障害、自閉スペクトラム症など)の人生と、それが光遺伝学の観点からどう説明できるのかが語られていく。寄せられている賛辞の中には『妻を帽子とまちがえた男』などで知られるオリヴァー・サックスの名を挙げるものがちらほらあるが、たしかに傾向としては近い本/書き手といえる。 正直オリヴァー・

                                            われわれの行動を光でどこまで制御できるのか──『「こころ」はどうやって壊れるのか~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語~』 - 基本読書
                                          • 人工神経回路による脳の理解はどこまで進んだか - 知識のサラダボウル

                                            (著) 山拓 神経科学 Advent Calendar 2019の2記事目です。人工神経回路 (Artificial neural network, ANN) を用いた研究により、脳の理解はどこまで進んだか、次に何が調べられるべきなのかということについて解説します。 昨年の年末からhttps://github.com/takyamamoto/BNN-ANN-papersにANNと脳に関する論文リストを作成しており (これは先に研究が出てしまう悲劇が頻発したための措置ですが)、このリストがそのまま参考文献となっています。 本記事は特に(B.A. Richards, T.P. Lillicrap, et al. Nat. Neurosci. 2019)での議論を参考にしています(翻訳ではないです)。 この論文はANNと脳についての研究を先導してきた多くの研究者が共著者となっています(一体どうや

                                            • ハエの脳の完全なマッピングに大規模な科学者チームが成功、ヒトの脳の理解に向けた大きな一歩を踏み出す

                                              プリンストン大学の研究者が率いる科学コンソーシアムの「FlyWire」が、キイロショウジョウバエの脳全体の配線図であるコネクトームを構築することに世界で初めて成功しました。キイロショウジョウバエはこれまでコネクトームが作成された動物の中で最も複雑な脳を持っており、ヒトの脳の理解に向けた大きな一歩になると期待されています。 Neuronal wiring diagram of an adult brain | Nature https://www.nature.com/articles/s41586-024-07558-y Mapping an entire (fly) brain: A step toward understanding diseases of the human brain https://www.princeton.edu/news/2024/10/02/mapping

                                                ハエの脳の完全なマッピングに大規模な科学者チームが成功、ヒトの脳の理解に向けた大きな一歩を踏み出す
                                              • 脳内のニューロンを修復もすれば破壊もする、ミクログリア細胞について──『脳のなかの天使と刺客』 - 基本読書

                                                脳のなかの天使と刺客: 心の健康を支配する免疫細胞 作者:ドナ・ジャクソン・ナカザワ白揚社Amazon近年、『「うつ」は炎症で起きる』などうつ病をはじめとした精神疾患と身体的な炎症の関係性が(一般向けの本でも)注目を集めるようになったが、本書『脳のなかの天使と刺客』も、そうした流れに連なる最新のノンフィクションである。 長年、病気が人の体を襲っても脳だけは立入禁止区域であるとみなされてきた。体で炎症が起こっても脳には関係がないのだと。体の場合炎症して腫れ上がるが、脳の場合は膨らんでも行き場がないからその発想も直観的には正しいように思える。だが、2011年頃から、脳も体の炎症から影響を受けるのではないか? と神経・免疫科学者は考えるようになり、実際それが正しいことが次第に判明しつつある状況である。 脳内の白血球 体の炎症と脳の関係性について、鍵を握っているのが「ミクログリア」と呼ばれる細胞だ

                                                  脳内のニューロンを修復もすれば破壊もする、ミクログリア細胞について──『脳のなかの天使と刺客』 - 基本読書
                                                • 電脳化:人間の脳をコンピューターに接続する新たな方法、頭蓋骨に穴を開ける代わりに血管を経由させる

                                                  脳をコンピューターに接続する電脳化技術――それは人類の次なる進化を予感させる未来的なテクノロジーだが、いざ自分の脳に電極を移植しなければならないとなったら、躊躇することなくできるだろうか? 電脳化に興味はあっても、頭蓋骨に穴を開けて、剣山のようなデバイスを脳に挿入するなどという恐ろしい手術は避けたいところだ。 研究者もそうした人体にかかる負担のことを承知しているようで、この度新しいアプローチが発表された。それは血管を通じて、脳とコンピューターを接続するというやり方だ。 血管を介して脳とコンピューターを接続 脳とコンピューターを接続するための装置を「ブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)」という。 『Journal of NeuroInterventional Surgery』(10月28日付)に掲載された研究で紹介されているのは、頭蓋骨に穴を開ける代わりに、血管を経由するBCIだ

                                                    電脳化:人間の脳をコンピューターに接続する新たな方法、頭蓋骨に穴を開ける代わりに血管を経由させる
                                                  • 余命数ヵ月の神経科学者が悟った「私たちが“自分の死”をうまく想像できない理由」 | 激怒と感謝のなかで、死に備えながら…

                                                    ジョンズ・ホプキンズ大学の神経科学教授である筆者は、思わぬ病の発覚により余命わずかと告げられる。感情の渦に飲み込まれそうになりながらも、自らの死になんとか備えようとするなかで、筆者が人間の精神について新たに理解した「3つのこと」とは──。 定期検診の心エコー検査で、私の心臓の隣に大きな塊が見つかった時、放射線科医はそれを裂孔ヘルニアかもしれないと考えた。胃の一部が横隔膜を押し上げて、心嚢を圧迫しているのではないか、と。 「このダイエット・ドクターペッパーを一気飲みして、すぐ検査台に乗ってください。胃の中のコーラの炭酸が抜ける前に、もう一度心エコー検査をしますので」 私は従った。が、画像に映った塊の内部には、胃の中の炭酸が弾ける様子は確認できず、ヘルニアの診察を裏付けるものはなかった。 数週間後、より解像度の高いMRI検査を受けたところ、実は例の塊は心嚢の内側にあって、それもかなり大きいこと

                                                      余命数ヵ月の神経科学者が悟った「私たちが“自分の死”をうまく想像できない理由」 | 激怒と感謝のなかで、死に備えながら…
                                                    • 「数を数える能力」実は多くの動物に、研究成果

                                                      ミツバチは、自分の巣から現在位置まで目印を何個通過したかを覚えている。(PHOTOGRAPH BY JOE PETERSBURGER, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 自分がリスになったと想像してみよう。そのリスが洞窟を見つけた。中は広々として快適そうだ。だが、2頭の大きなクマが先に入っていくのが見えた。数分後、1頭が出てきた。洞窟は今、自分にとって安全だろうか。これは、多くの動物が日々直面する計算問題だ。 敵を避ける時だけではない。恋人探しや餌探し、移動する時まで、数を理解する能力は様々な問題解決に役立つ。 ドイツ、テュービンゲン大学の神経生物学者アンドレアス・ニーダー氏は、動物の「数える」能力を研究したあらゆる過去の論文を集めて分析した結果、ハチ、鳥、オオカミなど多くの動物たちが、数を理解して、それを基に行動していることを明らかにした。これは、動物なりの数を数える行

                                                        「数を数える能力」実は多くの動物に、研究成果
                                                      • 絵画「真珠の耳飾りの少女」の魅力、脳科学で解明 目と口と真珠の“3点ループ”が持つ秘密とは

                                                        オランダのマウリッツハイス美術館は、ヨハネス・フェルメールの名画「真珠の耳飾りの少女」などを含む絵画の魅力を脳科学的に分析した実験結果を発表した。

                                                          絵画「真珠の耳飾りの少女」の魅力、脳科学で解明 目と口と真珠の“3点ループ”が持つ秘密とは
                                                        • カオスを用いた脳型ベイズ計算モデル

                                                          理化学研究所(理研)脳神経科学研究センター 数理脳科学研究チームの寺田 裕 基礎科学特別研究員(研究当時)と豊泉 太郎 チームリーダーの研究チームは、神経ダイナミクスのカオス[1]を用いて、環境状態の推定を行う脳型のベイズ計算[2]機構を提案しました。本研究成果は、脳の情報処理メカニズムの原理の解明、特に神経活動のダイナミクスを用いた推論の理解に貢献すると考えられます。また、脳を模倣したニューロモルフィック計算機[3]など人工知能や機械学習への応用も期待されます。 今回、研究チームは、神経細胞間の情報伝達を担うシナプス結合[4]の効果で生じる神経活動のカオスに着目しました。提案した脳の神経回路[5]のモデルでは、感覚入力がたとえ一定であっても、シナプス結合による神経細胞間の相互作用を使って時間とともに揺らぐ神経活動を積極的に生成します。このように生成された神経活動は微小な変動による誤差が将

                                                            カオスを用いた脳型ベイズ計算モデル
                                                          • 読書メモ:意識の神秘を暴く(ファインバーグ&マラット 著、鈴木大地訳)…進化的起源から解明される意識の謎 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

                                                            意識の神秘を暴く: 脳と心の生命史 作者:ファインバーグ,トッド・E.,マラット,ジョン・M. 発売日: 2020/04/16 メディア: 単行本 『意識の神秘を暴く(Consciousness Demystified)』は、そのタイトルが示すとおり、 意識現象の科学的解明を目指した一冊である。同じ二人の著者による『意識の進化的起源(Ancient Origins of Consciousness)』(2017年、勁草書房)という大著(A5判で350ページ超)が出ており、本書はそのダイジェスト版(+α)といった位置づけとなっている。 訳者は、前著に引き続き、進化発生生物学を専門とし、意識の科学と哲学への造詣も深い鈴木大地氏。訳文は非常に丁寧で読みやすく、かつ編集にも心を砕かれており(用語集への参照など)、翻訳書のつくり方にもお手本にすべき点が多い*1。 *** 本書はどうやって「意識を神秘

                                                              読書メモ:意識の神秘を暴く(ファインバーグ&マラット 著、鈴木大地訳)…進化的起源から解明される意識の謎 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
                                                            • 第3のアルツハイマー病『医原性アルツハイマー病』 の発見!! - Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

                                                              最新号のNature Medicine誌の論文です.英国から,小児期に頭蓋咽頭腫や特発性成長ホルモン欠損症などのために,屍体由来(ヒトの死後)の脳下垂体から抽出した成長ホルモン(c-hGH)による治療を受けた8名のうち5名が早期発症のアルツハイマー病(AD)を呈したという報告がなされています.孤発性,家族性に加え,第3の病型として医原性が加わることになります. まず背景ですが,1959年から1985年にかけて,英国では少なくとも1848人の患者にc-hGHが投与されました.じつはこの一部がプリオン蛋白とアミロイドβ(Aβ)に汚染されており,比較的若い成人において医原性クロイツフェルト・ヤコプ病(iCJD)を発症したため,この製品は使用中止となりました.そしてこのiCJD患者の病理学的検討で,アミロイド病変(脳アミロイド血管症)を認めたことも明らかになっています.しかしCJDの徴候が目立つた

                                                                第3のアルツハイマー病『医原性アルツハイマー病』 の発見!! - Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文
                                                              • 「脳内にイメージを思い浮かべることができないタイプの人」は記憶力などに問題を抱えている可能性がある

                                                                多くの人はどこかで見た風景や想像上の光景を脳内に思い描くことができますが、中には頭の中でイメージを視覚化することができない「アファンタジア」と呼ばれる人々も存在します。アファンタジアの人々を対象にして行われた新たな研究で、「アファンタジアの人々は記憶力や夢を見る能力に問題を抱えている可能性がある」ことが判明しました。 A cognitive profile of multi-sensory imagery, memory and dreaming in aphantasia | Scientific Reports https://www.nature.com/articles/s41598-020-65705-7 People Who Can't See Things in Their Mind Could Have Memory Trouble Too, Study Finds htt

                                                                  「脳内にイメージを思い浮かべることができないタイプの人」は記憶力などに問題を抱えている可能性がある
                                                                • フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」 神経科学で魅力を解明

                                                                  オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館に展示されるヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」(2022年10月27日撮影)。(c) Lex van Lieshout / ANP / AFP 【10月4日 AFP】オランダ絵画の巨匠ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)の名画「真珠の耳飾りの少女(Girl with a Pearl Earring)」の魅力を解き明かしたとする研究結果が、このほど発表された。 研究では、オランダ・ハーグ(Hague)のマウリッツハイス(Mauritshuis)美術館が、さまざまな有名絵画を鑑賞した際の脳の出力測定を神経科学者らに依頼した。その結果、「真珠の耳飾りの少女」を鑑賞する人には、特別な神経学的現象が見られた。 この絵を見る人の視線は、最初に少女の目に引き寄せられ、次に口、次に真珠、そして再び少女の目へと戻り、これが繰り返される

                                                                    フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」 神経科学で魅力を解明
                                                                  • 多くの人が誤解している「脳に関する3つの科学的神話」とは?

                                                                    21世紀は自動運転車の登場や火星探査の進展、新たな伝染病に対する迅速なワクチン開発など、多くの科学分野で目覚ましい進歩が見られた一方、依然として「時代遅れの科学的神話」も残っているとのこと。そこで、多くの人々が抱いている「脳に関する3つの科学的神話」について、「バレット博士の脳科学教室 7 1/2章」などの著作で知られるノースイースタン大学の心理学教授、リサ・フェルドマン・バレット氏が解説しています。 That Is Not How Your Brain Works - Issue 111: Spotlight - Nautilus https://nautil.us/issue/111/spotlight/that-is-not-how-your-brain-works ◆神話1:人間の脳は特定の機能を持つパーツの組み合わせでできている 脳は機能ごとに「視覚を担当するパーツ」「記憶を担当

                                                                      多くの人が誤解している「脳に関する3つの科学的神話」とは?
                                                                    • 脳活動をfMRIによって測定する従来の方法に問題があるとの指摘

                                                                      MRIを使用して人間の脳などの活動を血液の流れから視覚化する「fMRI」は数多くの研究で用いられ、人間の思考や感情の脳活動を測定することが可能だとされていました。しかし、デューク大学の心理学・神経科学教授であるアハマド・ハリリ氏による分析では、fMRIによる脳活動の測定値には疑わしい点があることが指摘されています。 What Is the Test-Retest Reliability of Common Task-Functional MRI Measures? New Empirical Evidence and a Meta-Analysis https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0956797620916786 Studies of Brain Activity Aren’t as Useful as Scientists Thought

                                                                        脳活動をfMRIによって測定する従来の方法に問題があるとの指摘
                                                                      • 脳に電極、念じるだけで車を操作 マスク氏が最新成果 - 日本経済新聞

                                                                        【シリコンバレー=白石武志】米連続起業家のイーロン・マスク氏が設立した医療系スタートアップの米ニューラリンクは28日、開発を進める脳とコンピューターをつなぐ技術の最新の成果を発表した。ブタを使った実演では、頭蓋骨に埋め込んだデバイスが脳内の電気信号を読み取る様子を披露した。2016年設立のニューラリンクは「ブレーン・マシン・インターフェース(BMI)」と呼ぶ技術の開発を進めている。BMIには多

                                                                          脳に電極、念じるだけで車を操作 マスク氏が最新成果 - 日本経済新聞
                                                                        • Exclusive: Musk’s Neuralink faces federal probe, employee backlash over animal tests

                                                                          12 minute readDecember 6, 20222:57 PM UTCLast Updated agoExclusive: Musk’s Neuralink faces federal probe, employee backlash over animal tests Dec 5 (Reuters) - Elon Musk’s Neuralink, a medical device company, is under federal investigation for potential animal-welfare violations amid internal staff complaints that its animal testing is being rushed, causing needless suffering and deaths, according

                                                                            Exclusive: Musk’s Neuralink faces federal probe, employee backlash over animal tests
                                                                          • カオスから自由意志へ

                                                                            Psyche(aeon)より。 物理学の大雑把な理解では、宇宙は決定論が働いていると見ています。幸いなことに、分子の不確実性はこれがそうではないことを保証しています ジョージ・エリス フランスの数学者ピエール・シモン・ラプラス(1749-1827)は、宇宙は機械の一部であり、物理学がすべてを決定すると考えていました。ラプラスの研究を読んでいたナポレオンは、彼の理論に創造主が存在しないと対立しました。ラプラスは、「私の書物にそのような仮説は必要ありません」と答えました。ラプラスは自由意志についても同じことを言ったかもしれません。機械的な宇宙には必要ありません。 ラプラスの時代から、科学者、哲学者、神経科学者までも、彼にならって自由意志の可能性を否定してきました。これは、物理系を特徴付ける変数の初期値と、これらの変数が時間とともにどのように変化するかを説明する方程式を知っていれば、系の状態を後

                                                                            • ニューロン間の情報伝達は「押す力」でも引き起こされる! | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio

                                                                              ニューロンの樹状突起には「スパイン」と呼ばれる出っ張り構造が多数あり、スパイン頭部は長期記憶の形成に際して増大することが知られている。この現象を見いだし、スパインの可塑性と機能について研究を続けてきた河西春郎・東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構特任教授は、このほど、スパインの頭部増大で生じた圧力が軸索側のシナプス前部を押すことで、ニューロン間の情報伝達が行われることを突き止めた。 Credit: Mark N Miller, University of California, SF/Moment/Getty ―― まず、スパインについて簡単にご説明ください。 私たちが日々の出来事を記憶したり、学習したりできるのは、膨大な数の神経細胞(ニューロン)が回路を組み上げて働くからに他なりません。1つの神経細胞は、核を収納する「細胞体」と、細胞体から伸びる「情報送信用の突起(

                                                                                ニューロン間の情報伝達は「押す力」でも引き起こされる! | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio
                                                                              • Juliaで学ぶ計算論的神経科学 — Juliaで学ぶ計算論的神経科学

                                                                                Juliaで学ぶ計算論的神経科学# このサイトは計算論的神経科学 (Computational Neuroscience) をプログラミング言語 Juliaを通して学習することを目標とします.内容に関する指摘やコメントは各ページ末尾のコメント欄からしていただければ幸いです (GitHubアカウントが必要です). (2021/04/03追記)本サイト『Juliaで学ぶ計算論的神経科学』の書籍化企画が講談社サイエンティフィクで承認されました.出版予定は2025年春です.若輩者ゆえ荷が重くはありますが,神経科学・Julia界隈の方々には何卒応援いただきたく存じます. 依存ライブラリ# IJulia, LinearAlgebra, Random, Parameters, Distributions, Statistics, Plots, PyPlot, ProgressMeter, MAT, ML

                                                                                • ハエの脳神経回路の高解像度マップ、グーグルの研究者らが発表

                                                                                  ニューズラインエマージング・テクノロジーの最新情報をお届け。 FlyEM | Janelia Research Campus This map of a fly’s brain connectivity is the best we’ve ever seen グーグルとバージニア州のハワード・ヒューズ医学研究所ジャネリア・リサーチキャンパスの研究者が、世界最高となる高解像度の脳神経回路マップを発表した。「コネクトーム」と呼ばれるこの神経回路マップには、ショウジョウバエの脳にある2万5000個のニューロンとその間の2000万のつながりを示す配線図が示されている(詳しい画像はこちら)。 今回発表されたコネクトームには、ハエの脳の直径約250マイクロメートル(髪の毛2本の太さに相当)の領域が示されている。マッピングされた領域はハエの脳全体の約3分の1を占め、記憶と位置感覚に関連する領域が含まれて

                                                                                    ハエの脳神経回路の高解像度マップ、グーグルの研究者らが発表

                                                                                  新着記事