前回記事では、PTA同様にナゾの日本的組織である「町内会」(=自治会)について取り上げました。詳しくはそちらをお読みいただければと思いますが、自治会には必要性がよくわからない“強制労働”が多く、人々を悩ませています。活動のやり方に疑問をもっても問いを発することは許されませんし、要求された活動を放置した人は、夜中まで大勢に囲まれて糾弾されるという“吊るしあげ”にあったりします。 今回も引き続き、とある地方都市で自治会長を務めた紙屋高雪さん(『町内会は義務ですか?』著者)とともに、自治会の問題について考えていきます。 広域の自治会の集まりである「校区(自治団体協議会)」からの強制に耐えかねて元の自治会を休止させ、“新自治会”を発足させるという軽業を成し遂げた紙屋さん。“強制ナシ”の自治会やPTAの運営って、本当に可能なんでしょうか? 途絶えた時期は「必要なかった」ということ 大塚:私は自治会も
当連載ではPTAにまつわるナゾを取り上げてきました。問題の根っこにあるのは、本当に必要かどうかわからない仕事が多く、やりたくない人まで全員に参加を“強制する”力が働いていること。個人の事情は考慮されず、平日昼間に絶対参加を求められたりするため、働くお母さんなどから悲鳴が上がっている状況はこれまでお伝えしてきたとおりです。 これと極めて似た問題を抱える“日本的組織”が、「自治会」や「町内会」といったもの(どちらも中身は同じ)。全国津々浦々、戸建ての地域だけでなく、マンションなどの集合住宅にも存在する組織です。 自治会もPTAと同様、大変独特でナゾな団体です。会社や趣味のサークルなどとはまったく別の道理で動いていますし、具体的にどんな仕事をしているのか傍目には非常にわかりづらい。参加の強制が起こりやすく、一部の人の負担が極めて大きいという点でも、PTAと似ています。 PTAは“子どものため”の
雨宮処凛・飯田泰之『脱貧困の経済学』 左翼はこれにどう答えるかという「テスト」 「あなたのホームページのファンです」という女子高生と何度かゴハンを食べているのだが、もちろんそれはウソで、ぼくの出たイベントで知り合った「紙屋研究所のファン」という30代の男性サラリーマンとよくお酒を飲む。 彼(仮にQ氏としておこう)はある意味でリバタリアンである。 できるだけ「自由」にして、働いたら働いただけもうけを得られて、各人がモチベーションを上げていくという経済環境がいいのだ、という考えの持ち主である。 Q氏がすすめてくれたのが、本書であった。 Q氏による本書推薦の言葉はこうであった。 「雨宮処凛が反貧困運動の現場にいる立場から、実にシロウトくさい経済学的な質問を投げてくるんです。それを飯田っていうリフレ派の若手経済学者が半分同調し、半分批判するみたいなスタンスでわかりやすく答えてるんです」 飯田は、経
秋山はる『オクターヴ』 ※4巻の感想はこちら 『すずめすずなり』のひとであったか。 最初は『すずめすずなり』のひとだとは気づかなかった。 『オクターヴ』は、本屋で面陳されていたのを手にとったのがきっかけだった。試し読みをするようになっていたから、パラパラとめくっていたのだが、絵が気にいった。 1巻を読み終えた時点で『すずめすずなり』のひとに似ているなと思ったものの、『オクターヴ』のカエシなどに『すずめすずなり』の紹介がなかったので、「やっぱり違う人なのかな」とマジで思った。家に帰ってネットで確認して初めてわかったのである。 というくらいに雰囲気が違っていた。 まかない付きアパートの大家の娘(女子中学生)が、どうということのないサラリーマン青年に恋心をいだくというヌルい設定で始まった『すずめすずなり』は、さえないサラリーマンにぼく自身を重ねて女子中学生に好かれる自分にフハッとする、という期待
KENJIさんのブログに何故か書き込めないので、自分のブログでポルノとメディアの影響論に対する返信を書きます。 まず、現段階でメディアと暴力行為、あるいは性行為を関連づけた理論としては、1)カタルシス理論(ガス抜き理論)2)観察学習理論3)脱感作理論4)カルティベーション理論 の4つが代表的なものとしてあげられます。このうち、規制反対派がよく援用するのがカタルシス理論で、ポルノを見ることによって...
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