学者が本気でタコ殴り「安倍流改憲」とか「アベ改憲」に反対するというフレーズを見るたびに、「じゃあ安倍流じゃなければいいのか?」「谷垣流・岸田流・石破流なら賛成か?」という疑問がわいてきます。 特に石破氏に関しては、フルスペックの集団的自衛権論者であり、安倍総理への対抗馬がいないからとはいえ、朝日新聞などが応援しているかのようなスタンスで報じていたのには驚きでした。 本書はさすがにそのようなうかつな角度のつけ方はしていません。憲法学、政治学、社会学などの教授を務めるそうそうたる方々が、自身の専門分野において安倍政権の「手口」をタコ殴りにしており、専門知識に乏しい私としては、読むのもなかなか骨が折れました。 「安倍流改憲」なるものは一体何なのかというと、つまるところ嘘でもダブルスタンダードでも、矛盾している状況があっても関係なく解釈改憲を勧めたうえ、さらに実際の改憲すらも押し切ろうとしている「