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トッド フィリップスの検索結果1 - 40 件 / 147件

  • 「ほんとうはもっと与えられるべきだった」と無根拠に思いこむ人間の恐ろしさ  映画『ジョーカー』|槙野さやか

    ※ トッド・フィリップス監督の映画『ジョーカー』の内容に触れています。また、当然のことながら、あくまで個人の感想文にすぎないものです。 この映画の主人公であるアーサーはコメディアンの仕事で細々と収入を得、福祉の補助なども受けながら身体が不自由な母親の介護をして暮らす青年だ。彼がこのたびの「ジョーカー」、今まで何バージョンものキャラクターが提示されてきた伝説のヴィランの最新バージョンである。彼が住むのはもちろんゴッサム・シティ。バットマンのいる、あの町だ。すなわち、きわめてアメリカ的な、ニューヨークのように大きな都市でありながら閉塞した田舎のような空気をも漂わせ、犯罪者がすぐ精神病院にぶちこまれる(そしてひょいひょい脱出する)、例の町である。 のちにジョーカーになる主人公・アーサーの生活は貧しい。しかし、それほど激しい貧困状態ではない。ありふれた、なんなら「ちょっとした貧しさ」にすぎない。こ

      「ほんとうはもっと与えられるべきだった」と無根拠に思いこむ人間の恐ろしさ  映画『ジョーカー』|槙野さやか
    • 大ヒット問題作『ジョーカー』共感と酷評がまっぷたつのワケ(御田寺 圭) @gendai_biz

      生きづらさの欲張りセット 先日封切られ、大きな反響を呼んでいる映画『ジョーカー(原題:JOKER)』。社会から軽視され軽蔑され疎外される男が、悪のカリスマ「ジョーカー」に堕ちていく姿を描いた作品だ。 記録的な大ヒットの一方で、米国では社会問題にまでなっている。ジョーカーに感化された人びとが暴力的な衝動に駆られ、社会不安の増大につながるのではないかという懸念が広がっている。地域によっては本作の上映を見送ったり、映画館の周囲を警察官が警備にあたったりといった一幕もあったようだ。 本作の舞台設定に、アメリカのみならず、先進各国における社会問題が色濃く反映されていることは、いくら監督のトッド・フィリップスが「政治的な映画ではない」とエクスキューズを入れていたとしても明白なことだ(https://eiga.com/news/20190924/14/)。 『ジョーカー』の主人公アーサー・フレックの生い

        大ヒット問題作『ジョーカー』共感と酷評がまっぷたつのワケ(御田寺 圭) @gendai_biz
      • 『ジョーカー』怒りを正当化する時代に怒りを描く危うい映画

        ジョーカーを演じた主演のフェニックスは大幅に体重を落として役に臨んだ ©2019 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED TM & ©DC COMICS <バットマンの敵役ジョーカーの原点を描き、その疎外感に共感を寄せる『ジョーカー』。トランプ時代の空気を映し出している作品だが> 『ジョーカー』の舞台は1981年の腐臭漂うニューヨーク(※)ゴッサム・シティ。映画の冒頭近くで、主人公アーサー・フレックは道化師姿で看板持ちの仕事をしていたとき、中南米系とおぼしきギャングたちに嘲笑され、暴行を受ける。 ※映画の舞台を誤って「ニューヨーク」と記載していました。お詫びして訂正します。(2019年10月7日11時20分) 白人が不当に迫害されているという描かれ方は、近頃では珍しくない。これは、ドナルド・トランプ米大統領が巧みに利用してきたストーリーでもある。 『ジョ

          『ジョーカー』怒りを正当化する時代に怒りを描く危うい映画
        • 映画『ジョーカー』を絶賛してはいけない理由【評価/感想/レビュー/ネタバレ】  - ゲーマー日日新聞

          著/J1N1(@J1N1_R1) 以下、作品に対するネタバレが含まれているので気をつけてください。 『ジョーカー』を観た。素晴らしい映画だ。しかしだからこそ、この作品を決して絶賛してはいけない。この作品をただ「狂気に満ちている」等といった凡百の表現で絶賛し、そこからバズを起こすのは本当に危険だと感じたからだ。 現に、映画館が「子供に『ジョーカー』をみせないでください」と異例の警告をしたり、米軍が動くまでの事態となっている。紛れもなく2019年最大の問題作だろう。 私はこれまで本紙で無数の作品を評価してきた。それはあくまで、「この作品をより多くの人に知ってほしい」という共有への欲望からだ。 だが、今回は違う。本批評において、私は『ジョーカー』がいかに危険な作品か「警告」するために、本作を絶賛しようと思う。 人が一度関心を持ったものを遠ざけることは絶対に不可能だ。だから流行に身を任せるにせよ、

            映画『ジョーカー』を絶賛してはいけない理由【評価/感想/レビュー/ネタバレ】  - ゲーマー日日新聞
          • 「突然変異した赤狩り」「道義的ポルノ」…町山智浩氏が米国の”差別告発”の風潮を批判的に紹介(週刊文春) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

            週刊文春2019年11月28日号、町山智浩氏のコラム「言霊USA」より。 テーマは「woke culture ,cancel culture(差別に敏感な文化、それをボイコットする文化)」 WOKEとは、WAKE(目覚める)の黒人訛り的表記で、目覚めた人の文化、なのだが、町山氏の解説によれば差別的なものを告発するコールアウトカルチャー、差別的なものをボイコットするキャンセルカルチャーに発展したのだという。 ウォクカルチャーと、その拡大に関する町山智浩氏のコラム町山智浩の言霊USA 「Woke Culture, Cancel Culture(差別に敏感な文化、それをボイコットする文化)」下ネタのコメディを撮り続けてきたトッド・フィリップス監督がなぜコメディをやめたのか。「今のこのウォク・カルチャーのなかでコメディをやるのは大変だ」 https://t.co/9PhehN0tPP— 町山智浩

              「突然変異した赤狩り」「道義的ポルノ」…町山智浩氏が米国の”差別告発”の風潮を批判的に紹介(週刊文春) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
            • 受動的な創られたヴィラン~『ジョーカー』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus

              『ジョーカー』を見てきた。『バットマン』の悪役であるジョーカーがどうやってジョーカーになったのかを描いた作品…というのは建前で、ほとんど別の映画である。 wwws.warnerbros.co.jp ゴッサムシティに住むアーサー(ホアキン・フェニックス)はピエロの仕事をしながら母ペニー(フランセス・コンロイ)の介護をしている。アーサーは突然笑い出してしまうおそらくトゥレット症と思われる症状を抱え、精神的にも不安定でカウンセリングと投薬を受けているが、それでも憧れの仕事であるスタンダップコメディアンを目指して頑張っていた。しかしながらゴッサムシティが荒廃するとともにアーサーの人生はどんどん下り坂になる。ピエロの仕事の最中に悪ガキどもに襲われ、仕事はクビになるし、市当局が福祉を打ち切ったせいでカウンセリングも投薬も受けられなくなる。度重なる不幸のため限界になったアーサーをどんどん狂気が蝕んでいく

                受動的な創られたヴィラン~『ジョーカー』(ネタバレあり) - Commentarius Saevus
              • 映画「ジョーカー」読みごたえのある感想・考察ブログを集めました【ネタバレ】 - 週刊はてなブログ

                2019年10月4日に日米同時公開となった映画『ジョーカー』が大ヒットしています。 この投稿をInstagramで見る ワーナー ブラザース ジャパンさん(@warnerjp_official)がシェアした投稿 - 2019年10月月3日午後8時07分PDT 「バットマン」シリーズで最大にして最凶の宿敵といわれる“ジョーカー”の誕生を描いた本作。これまでのアメリカン・コミックを原作とした映画とは全く異なり、正義のヒーローが登場せず、貧困や格差の残酷さを真っ向からとらえた壮絶な内容は、公開1週間を待たず世の中の話題をさらいました。 wwws.warnerbros.co.jp はてなブログにも、『ジョーカー』についてのさまざまな感想・考察エントリーが数多く投稿されています。この記事では、その一部をピックアップしてご紹介。ひとりではとらえきれない劇中のシーンやせりふの解釈について、はてなブロガー

                  映画「ジョーカー」読みごたえのある感想・考察ブログを集めました【ネタバレ】 - 週刊はてなブログ
                • 映画『ジョーカー』ホアキン・フェニックス インタビュー|シネマトゥデイ

                  コメディアンを夢見る心優しい男アーサー・フレックが、悪のカリスマへと変貌していくさまを描いた映画『ジョーカー』。日本でも大ヒット中の本作で、アーサー=ジョーカーを熱演し、アカデミー賞ノミネートも確実視されているホアキン・フェニックスが、日本向けの合同インタビューで本作について語った。(この記事は映画『ジョーカー』の内容に触れています)(構成/編集部・入倉功一) Q:『ジョーカー』は、アメコミ映画としてはじめて、ベネチア映画祭金獅子賞(最高賞)を受賞しました。あの瞬間をどのように受け止められましたか? ああいった形でこの映画が受け入れられるとは思っていなかったから、その期待を超える出来事だったね。僕とトッド(・フィリップス監督)はただ、キャリアを台無しにするような映画は作りたくなかった。だから、ああいったことは映画にとってとても重要だと思うし、ただただ驚き、興奮していたね。 Q:本作は社会的

                    映画『ジョーカー』ホアキン・フェニックス インタビュー|シネマトゥデイ
                  • 感想『ジョーカー』 実はあの場でジョーカーは生まれていなかったとしたら - ジゴワットレポート

                    映画を観て、その感想を自分の中で咀嚼する際に、「どこまで自分に寄せて考えるか」を悩む時がある。 仮に物語の主人公と自分がある点について似ていたとして、「これは『自分』の映画だ!」と頭を殴られたような衝撃を感じ、涙を流したりもするだろう。あるいは、訪れた経験のある街並みが劇中に登場することで、そこにある空気をより身近に感じられたりもする。また、物語内の事象に現実に起きた事件や事故を重ね合わせ、必要以上に心を痛めることもあるかもしれない。「どこまで自分に寄せるのか」は、映画に限らず、フィクションを楽しむ際に常に存在している視点だ。 ・・・などといった思考が頭を過ぎったのが、『ジョーカー』であった。私はこの作品を、どの程度自分に寄せ、どのくらい現実と絡め、どのように飲み込めば良いのだろう。スカッとするピカレスクロマンか、痛烈な社会風刺か、ルサンチマンを煮詰めてしまった成人男性の代弁か。あるいは、

                      感想『ジョーカー』 実はあの場でジョーカーは生まれていなかったとしたら - ジゴワットレポート
                    • 『ジョーカー』をマイケル・ムーア監督が大絶賛 ─ 「あなたがこの映画を観ないなら、それが社会の危機になるかも」 | THE RIVER

                      『ジョーカー』をマイケル・ムーア監督が大絶賛 ─ 「あなたがこの映画を観ないなら、それが社会の危機になるかも」 TM & © DC. Joker © 2019 Warner Bros. Entertainment Inc., Village Roadshow Films (BVI) Limited and BRON Creative USA, Corp. All rights reserved. 『ボウリング・フォー・コロンバイン』(2002)や『華氏911』(2004)、『華氏119』(2018)など、アメリカの社会問題や政治などに切り込む作品を手がけてきたジャーナリスト&ドキュメンタリー映画監督のマイケル・ムーアが、DCコミックス原作映画『ジョーカー』に最大級の絶賛を寄せた。 ムーア監督はFacebookにて、「あなたがこの映画を観に行かないとしたら、それが社会にとっての大きな危険にな

                        『ジョーカー』をマイケル・ムーア監督が大絶賛 ─ 「あなたがこの映画を観ないなら、それが社会の危機になるかも」 | THE RIVER
                      • 【毒親vs結婚8】結婚式に私はなにを着たらいい。と、トラウマドラマ臭がする映画『ジョーカー』 - アメリッシュガーデン改

                        映画『ジョーカー』 映画『ジョーカー』 公開前から前評判がすごく高いです。 バットマンの永遠の悪役として有名な恐ろしいピエロ『ジョーカー』。 単独主役として10月に劇場公開になります。 【簡単なあらすじ】 主人公アーサーはコメディアンとして成功しようと、都会に出てきます。 人々を笑わそうと純粋な気持ちを持ったアーサーが腐りきった都会で、次第に心を病み、悪に堕ちていく・・・ ジョーカー誕生秘話。 残酷な現実から逃れる術も持たずに、孤独になる男の物語らしい。 なんだか嫌な匂いがします。 見ると悲しく切ないのか、それとも、暗い気分に陥るのか、この差が鑑賞して良かったか悪かったかのボーダーラインで、どっちに転ぶかわからない映画で危険です。トラウマ映画危険臭まんまんです。 『ジョニーは戦場に行った』 『エレファントマン』 『ブレイブハート』 『マッドマックス』1979年公開の最初の映画 『風が吹くと

                          【毒親vs結婚8】結婚式に私はなにを着たらいい。と、トラウマドラマ臭がする映画『ジョーカー』 - アメリッシュガーデン改
                        • 映画『ジョーカー』は監督がジョーカーという仮面を被って作った社会派作品 - はなくそモグモグ

                          一応ネタバレ注意です。 見に行こうと思っている人は見てから読んだほうがいいです、多分見た頃にはこの記事の存在を忘れてるだろうけど。笑 あと、できるだけ一人で見に行ったほうがいいです。 カップルとか連れと見に行くと上映後ヒエヒエになって、この後飯行く?みたいな気分にならないからです。 予告を見た第一印象は 社会からは認められないけど自分を理解してくれる母や恋人がいて、なんだかんだそれを失った失意で社会に復讐し始める。みたいなありがちなオリジンストーリーで、ダークナイトみたいなキレキレの知能犯が人々を扇動しながら社会を翻弄していくアクションありの殺人爆発クライム映画になるんだろうなぁ と思っていたら中身は全然違っていました 方向性としては「タクシードライバー」とか「キングオブコメディ」的な 「面白い」というのはまたなんか違うなぁ、と。 登場人物も基本的にホアキン・フェニックス演じるアーサー(ジ

                            映画『ジョーカー』は監督がジョーカーという仮面を被って作った社会派作品 - はなくそモグモグ
                          • ジョーカーはなぜシナトラを口ずさむのか? 映画『ジョーカー』で登場する「That’s Life」と「Send In The Clowns」

                            2019年10月4日に日米で公開された映画『ジョーカー』。ヴェネツィア国際映画祭での金獅子賞受賞を皮切りに、全世界で絶賛の声がやまず、アメリカでも日本でも興行収入初登場1位確実となっているこの作品内で使われる音楽について、映画や音楽関連だけではなく、今年3月には2作目となる小説『インナー・シティ・ブルース』も発売されるなど幅広く活躍されている長谷川町蔵さんに寄稿いただきました。 ゴッサム・シティ。神経系統の病気でとつぜん笑い出す病気を抱える青年アーサー・フレックは、愛想を振りまくピエロとして働きながら、老いた母と慎ましく暮らしていた。彼の夢は、いつかスタンダップ・コメディアンとして、人気司会者マレー・フランクリンのナイトショーに出演すること。しかし偶然が重なってピエロの仕事をクビに。おまけに財政困難に陥っているゴッサム・シティの福祉サービス削減のため、薬の支給まで打ち切りになってしまう……

                              ジョーカーはなぜシナトラを口ずさむのか? 映画『ジョーカー』で登場する「That’s Life」と「Send In The Clowns」
                            • 「ジョーカー」の4つ目の笑いを見逃すな

                              「ジョーカー」は観る人によって感想が異なる不思議な映画だ。 主人公アーサー・フレックに自分を投影し、作品の危険性に言及する人もいれば、社会の分断を描いた現代への警鐘だという人もいる。音楽や構成の美しさを語る人もいれば、過去のオマージュ作品との巧妙な結びつきを称賛する人もいる。 多種多様な感想が巷に溢れ、ツイッターやWEBのレビューは混沌としている。この状況は、今回の映画「ジョーカー」の舞台ゴッサムシティのようである。 出典:IMDb 本作は、アメコミ界でカリスマ的な人気のヴィラン(悪役)、ジョーカーの生誕を描いた作品だ。バットマンシリーズの「ダークナイト」でヒース・レジャーが演じた、サイコパスで無敵感あふれるジョーカーとは異なり、重々しいヒューマンドラマとして描かれている。 出典:IMDb 「ジョーカー」は、主人公アーサー・フレックの笑い方が印象的だ。コメディ作品の「ハングオーバー」シリー

                                「ジョーカー」の4つ目の笑いを見逃すな
                              • 『ジョーカー』が暴いた「アンチヒーロービジネス」―― 誰もが“都合の良い悪夢”に溺れる訳

                                『ジョーカー』が暴いた「アンチヒーロービジネス」―― 誰もが“都合の良い悪夢”に溺れる訳:自己啓発やオンラインサロンと同じ商法(1/3 ページ) 言わずと知れたDCコミックス『バットマン』の仇敵を主人公にした映画『ジョーカー』が大ヒットしています。日本では4週連続No.1となり、観客動員数は240万人に達し、興行収入は35億円を超えています(興行通信社調べ)。 『ジョーカー』のストーリーはとてもシンプルです。社会から疎外された主人公アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)が、「人並みの幸せ」を手に入れようと悪戦苦闘した末に絶望し、血なまぐさい暴力とアジテーションの虜(とりこ)になっていくさまを描いています。 「嫌われ者」が不満抱える大衆を取り込む 格差や貧困がはびこり、愛や希望が見いだし難い、閉塞感に満ちた世界に風穴を空ける「アンチヒーロー」というわけです。これが現代を覆っているグロー

                                  『ジョーカー』が暴いた「アンチヒーロービジネス」―― 誰もが“都合の良い悪夢”に溺れる訳
                                • 映画『ジョーカー』トッド・フィリップス「共感の欠如がテーマ」影響を受けた映画考察と続編でヴィランはどうなる?。 | 運だぜ!アート

                                  映画『ジョーカー』トッド・フィリップス「共感の欠如がテーマ」影響を受けた映画考察と続編でヴィランはどうなる?。

                                    映画『ジョーカー』トッド・フィリップス「共感の欠如がテーマ」影響を受けた映画考察と続編でヴィランはどうなる?。 | 運だぜ!アート
                                  • 『ジョーカー』続編が正式発表 タイトルは『Joker: Folie à Deux』に

                                    『ジョーカー』の続編が制作中であることが正式に発表され、監督のトッド・フィリップスは、そのタイトルが『Joker: Folie à Deux(原題)』となることを明らかにした。 ホアキン・フェニックス主演の映画『ジョーカー』で監督と脚本を務めたトッド・フィリップスは、続編で、共同脚本のスコット・シルヴァーとふたたびタッグを組むことになる。フィリップスは自身のInstagramで脚本の赤い表紙をシェアした。投稿には脚本を読んでいるホアキン・フェニックスの写真も添えられている。 プロットについての情報はほとんどないが、タイトルの「Folie à Deux」とは日本語では「フォリアドゥ(感応精神病)」などと呼称される精神障害のひとつで、ある患者が発端となって、その精神症状が複数の人々に同一の形であらわれる状態を指す。ジョーカーはバットマンやハーレイ・クインとの精神的な依存関係でも知られるキャラク

                                      『ジョーカー』続編が正式発表 タイトルは『Joker: Folie à Deux』に
                                    • 「ジョーカー俳優」実は最初出演を渋ったワケ

                                      映画『ジョーカー』の勢いが止まらない。映画は先週末、北米で10月の公開2週目成績としては史上最高の5500万ドルを売り上げた。他国でも好調に売り上げを伸ばしており、世界興収は早くも5億5000万ドル弱に達している。 これは、ジョーカーを演じたホアキン・フェニックスの個人記録。アカデミー賞候補入りもささやかれている今作が、フェニックスのキャリアにおける代表作となったのは、もはや疑いない。 最初は役を受けるか迷っていた しかし、フェニックスは、このオファーを受けたとき、すぐに承諾してはいない。それどころか、相当に迷い、何度かトッド・フィリップス監督とミーティングを持った末に、決断を出している。「自分にできるかわからなかったし、このキャラクターをどう理解していいのかわからなかった」(フェニックス)のが、理由だ。 一方で、フィリップス監督にとって、主人公のアーサー役はホアキン・フェニックス以外にい

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                                      • 映画『ジョーカー』の危うさを生む、主人公を「理解」した気になれる構造とは | 文春オンライン

                                        10月4日に日米同時公開された映画『JOKER』(トッド・フィリップス監督作品)が大ヒット中だ。アメリカン・コミック「バットマン」に登場するヴィラン“ジョーカー”の誕生物語を描いたこの映画は、アメコミ映画としては初めてヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を獲得、今年度のアカデミー賞受賞は確実という声も多く上がっており、評判はすこぶる上々である。 *編集部注……この記事はネタバレを含みます。 「彼に共感できない観客は、恵まれた人間だ」という反響 公開開始以降、ウェブやSNS上では本作に対する人々の感想・意見が飛び交い続けている。その言葉の応酬のなかでもとりわけ多く見受けられるのは、「主人公アーサー・フレックに共感した」という感想だ。 障害を抱え、二人暮らしの母親を介護し、職場でのぞんざいな扱いに耐えながら生きているアーサーの姿が、少なくない人々の共感を呼んでいるわけだ。彼に共感できない観客は、社会

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                                        • こんなにあった!『ジョーカー』名作映画へのオマージュまとめ|シネマトゥデイ

                                          名作映画のオマージュがたっぷり! - (C) 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & (C) DC Comics” 第76回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(グランプリ)を受賞し、今年のオスカーレースにも名乗りを上げた映画『ジョーカー』。日本を含め世界同時公開が始まり、熱狂が広がるなか、過去の名作映画へのオマージュも話題になっています。あらためて、ここではどんな作品とつながりがあるのか紹介していきましょう。(文・斉藤博昭) (以下、映画のネタバレを一部含むため、映画鑑賞後にお読みいただくことをおすすめします) スコセッシ監督の傑作『タクシードライバー』 - Columbia Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ 『ジョーカー』の舞台は1981年のゴッサムシティということで、トッド・フィリップス監督は、自身

                                            こんなにあった!『ジョーカー』名作映画へのオマージュまとめ|シネマトゥデイ
                                          • 賛否両論の映画『ジョーカー』が、「M-1グランプリ」を真面目に見てしまう構図と似ている理由 | 文春オンライン

                                            強盗犯は11年前の『ダークナイト』を今さら観たのかもとも思いつつ、『ジョーカー』が話題だとあらためて感じたのです。 芸人が主人公で、しかもシビアな内容らしい 私は9月にこの記事を読んでから気になって仕方なかった。 「アメコミ映画、ベネチア最高賞 社会から疎外された男描く『ジョーカー』」(朝日新聞・9月10日) 「上映されるや、熱狂的な支持を集めた」と。一体どんな内容なのだ。 映画『ジョーカー』でアーサーを演じたホアキン・フェニックス ©︎Rich Fury/getty 《映画は、精神を病んだ大道芸人のアーサーが悪の道化師ジョーカーに変貌するまでの経緯を、リアリズムに徹した暗い映像で描く。トッド・フィリップス監督と主演のホアキン・フェニックスらがオリジナルの物語として新たなジョーカー像を作り上げた。》 《凄惨な暴力描写で、社会から疎外された男の鬱屈と孤独を表現。実社会にも通ずる貧富の格差など

                                              賛否両論の映画『ジョーカー』が、「M-1グランプリ」を真面目に見てしまう構図と似ている理由 | 文春オンライン
                                            • R指定でも不可…『ジョーカー』ヤバすぎ浴槽シーンがカットされていた|シネマトゥデイ

                                              映画『ジョーカー』より - Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ 映画『ジョーカー』のトッド・フィリップス監督がサンタバーバラ国際映画祭シネマ・ソサエティのQ&Aイベントに登壇し、同作にはR指定映画にすら相応しくないとしてカットしたシーンがあったことを明かした。 【画像】狂気…24キロの減量を敢行したホアキン 『ジョーカー』は、社会から軽視されてきた貧しい大道芸人アーサー(ホアキン・フェニックス)が“犯罪界の道化王子”ジョーカーへと変貌していくさまを徹底してリアルに描いたドラマ。本国アメリカでは17歳未満の観賞は保護者の同伴が必要な「R指定」で上映されており、その上のレーティングは17歳以下の鑑賞を全面的に禁じる「NC-17」となっている。 ADVERTISEMENT 削除シーンについて話が及ぶと、フィリップス監督は「即興で撮ったシーンが2~3あった。

                                                R指定でも不可…『ジョーカー』ヤバすぎ浴槽シーンがカットされていた|シネマトゥデイ
                                              • 映画『ジョーカー』ネタバレ・あらすじ・評価・感想。「神or悪魔?」を観て決めよ!ジョーカー続出でアメリカ熱狂。

                                                映画『ジョーカー』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品情報・概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。 映画『ジョーカー』IMDbサイト・ Rotten Tomatoesサイトにて作品情報・キャスト情報ならびにレビューをご確認ください。 YouTubeで予告映像もご覧ください。 『運だぜ!アート』ツイッターアカウント 『ジョーカー』 (2019年製作/122分/R15+/アメリカ) 原題:Joker 配給:ワーナー・ブラザース映画 【監督】 トッド・フィリップス 【製作】 トッド・フィリップス ブラッドリー・クーパー エマ・ティリンジャー・コスコフ【製作総指揮】マイケル・E・ウスラン ウォルター・ハマダ アーロン・L・ギルバート ジョセフ・ガーナー リチャード・バラッタ ブルース・バーマン【脚本】トッド・フィリップス スコット・シルバー【撮影】ロー

                                                  映画『ジョーカー』ネタバレ・あらすじ・評価・感想。「神or悪魔?」を観て決めよ!ジョーカー続出でアメリカ熱狂。
                                                • 監督の作家性から見る「ジョーカー」分析

                                                  話題の映画「ジョーカー」を観た。3日間もの間、印象的なシーンが鮮明に再生され、日常生活を送りながらも映画の中の世界が頭から離れなかった。観賞中は息が詰まるような緊張感が続き、ショッキングな描写に気持ちは激しく動揺した。 これは一体どういう映画なのだろう。なぜこんなにも強く私の脳内を占拠したのだろう。これは議論を呼ぶ名作なのか、はたまたただのトラウマ体験なのか。作品に散りばめられたエッセンスから頭をよぎった監督たちの紹介とともに答えを探っていきたい。 まず系譜としてはマーティン・スコセッシなしには語れない。スコセッシは言うなれば妄執の父である。社会が見せる夢に取りつかれた青年が現実と妄想の間でもがく、という題材をひとつのテーマとしている監督だ。アメリカンドリームを皮肉たっぷりに描き、鬱屈した現実とポップな理想を同居させ、若者が狂信的な思いを貫くことで結果的に社会がカウンターパンチを食らう、と

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                                                  • 『ジョーカー』  ”Why so serious?” それでいいわけ、本当に?

                                                    『ジョーカー』  ”Why so serious?” それでいいわけ、本当に? 2019年11月14日 18時01分 カテゴリ: ★無料記事 • 天使のレビュー →公式サイトより →『皆殺し映画通信』新年会のお知らせ 『ジョーカー』 監督 トッド・フィリップス 出演 ホアキン・フェニックス “Why so serious?”と思ったのである。見終わって、まず最初に。 もちろん、そう言ったのはジョーカー(ヒース・レジャー)である。『ダークナイト』でのことだ。 知ってのとおり(だと思うが)ぼくはあの映画のことはそれほど高く評価しているわけではない。ヒース・レジャーが良かっただけだろ、とあちこちですでに語っている。それでも思わずそのセリフを思い出してしまうくらいにはうんざり、というか疲れてしまったのだ。いくらなんでもちょっぴりクソ真面目すぎませんか、と。 それに関してはThe Wrapに載った監

                                                      『ジョーカー』  ”Why so serious?” それでいいわけ、本当に?
                                                    • 『ジョーカー』が際立った作品に仕上がった3つの理由 一見シンプルだが考えれば考えるほど複雑に

                                                      『ジョーカー』(2019年)は至ってシンプルな映画に見えて、考えれば考えるほど複雑になっていく。 精神に問題を抱えている中年男性アーサー(ホアキン・フェニックス)は、要介護の母親との2人暮らし。カウンセリングを受けながら、ピエロの仕事でわずかな稼ぎを得て、いつの日かコメディアンとして成功する日を夢見ている。しかし、最悪にもほどがある不幸な偶然の連続によって、彼は稀代のヴィラン“ジョーカー”へと変わっていくのだった。 あらすじだけを追えば、本作は1人の男が怪物的な狂人へ変わっていく物語だ。恐怖・不安・孤独は、人を狂わせる。負のスパイラルに陥ってしまった人間が、遂には取り返しのつかない凶行に走ってしまう。こうした物語は、過去にも様々な作品で語られてきた。極端な表現をすれば「手垢のついた」と付け加えてもいいだろう。しかし、本作は過去の映画の中でも間違いなく際立った作品に仕上がっている。なぜここま

                                                        『ジョーカー』が際立った作品に仕上がった3つの理由 一見シンプルだが考えれば考えるほど複雑に
                                                      • 煽り抜きで「うわおもしろ!」ってなった映画 : 哲学ニュースnwk

                                                        2019年10月07日22:30 煽り抜きで「うわおもしろ!」ってなった映画 Tweet 1: 風吹けば名無し 2019/10/06(日) 21:13:37.89 ID:N9oYMSxBp 今年やってたメンインブラック 3: 風吹けば名無し 2019/10/06(日) 21:14:10.41 ID:+W50h1hzp ジョーカー 9: 風吹けば名無し 2019/10/06(日) 21:14:57.88 ID:N9oYMSxBp 宮本から君へ 13: 風吹けば名無し 2019/10/06(日) 21:15:22.77 ID:+W50h1hzp >>9 これは間違いなく賞に絡むだろうね 12: 風吹けば名無し 2019/10/06(日) 21:15:19.67 ID:8Ax38bjJp ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル 15: 風吹けば名無し 2019/10/06(日) 21:15:38.

                                                          煽り抜きで「うわおもしろ!」ってなった映画 : 哲学ニュースnwk
                                                        • 「ジョーカー」アカデミー賞をはばむ2つの壁

                                                          映画『ジョーカー』が、相変わらず数々の疑問を投げかけている。主人公の最後のセリフは何を意味するのか、トッド・フィリップス監督が言ったように続編は本当にないのかなどに加え、はたしてこれがアカデミー賞にたどり着くのかどうかもまた、ファンにとっては大きな謎だ。 日本版のポスターには、「アカデミー賞は確実だ」という批評家のコメントが堂々と使われていたりするが、そう言い切ってしまうのはまだ気が早い。ヴェネツィア国際映画祭では最高賞にあたる金獅子賞を取ったし、主人公アーサーを演じたホアキン・フェニックスの演技には大絶賛が寄せられている。複数部門で受賞候補に挙がることはほぼ疑いないものの、作品賞や主演男優賞の受賞となると、いくつかハードルがある。 アメコミ映画は作品賞を取りづらい 第一に、本作がアメコミのキャラクターに基づくものであること。アメコミ映画としては、今年度、『ブラックパンサー』が初めて作品部

                                                            「ジョーカー」アカデミー賞をはばむ2つの壁
                                                          • 町山智浩『ジョーカー』『ジョジョ・ラビット』『真実』『パラサイト』を語る

                                                            町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でトロントで開催中のトロント映画祭2019を現地からレポート。『ジョーカー』『ジョジョ・ラビット』『真実』『パラサイト 半地下の家族』『マリッジ・ストーリー』を紹介していました。 (赤江珠緒)この時間は映画評論家・町山智浩さんのアメリカ流れ者。今日は町山さん、カナダで行われているトロント映画祭の会場からということで。向こうの時間は深夜2時。丑三つ時の町山さん? (町山智浩)はい。よろしくお願いします。いまですね、カナダのトロントというところに来てるんですけど。まあほとんどニューヨークに近いところなんですけども。こっち、深夜2時です。で、トロント映画祭というものの説明をしますとこれがいつもアカデミー賞のなんというか予想が出来る映画祭と言われてます。ここでね、観客賞というものを普通のお客さんたちの投票で選ぶんですよ。審査員じゃなくて。で、それで選ばれ

                                                              町山智浩『ジョーカー』『ジョジョ・ラビット』『真実』『パラサイト』を語る
                                                            • 『ジョーカー』はなぜ無視できない作品なのか?賛否の議論を考察 | CINRA

                                                              バットマンの宿敵が誕生するまでを、独自のストーリーで描いた映画『ジョーカー』が、予想を超える反響を呼んでいる。世界興行収入が923億円を突破し、R指定映画として史上最高の記録を更新、アメコミ映画が比較的苦戦するといわれている日本の週末興行ランキングでも、4週連続で1位を獲得する快挙を達成し、まだまだ数字を伸ばしている状況だ。 そんな『ジョーカー』は、同時にいろいろな意味で波紋を広げてもいる。『ヴェネチア国際映画祭』最高賞受賞という異例の快挙にはじまり、アメリカでの公開に際しては、警察や陸軍が警戒態勢を強化するという事態……。社会的責任をめぐる内容への賛否の声、製作サイドや巨匠監督の発言が物議を醸し、使用楽曲に対する問題提起が生まれるなどなど、大ヒットを成し遂げるなかで、あらゆる角度から騒動が発生しているのだ。 『ジョーカー』は、なぜこんなにも人々の心をざわつかせ、娯楽作品の枠をはみ出して社

                                                                『ジョーカー』はなぜ無視できない作品なのか?賛否の議論を考察 | CINRA
                                                              • 『ジョーカー』ベネチア金獅子賞の受賞理由を審査員団が明かす!トッド・フィリップス監督も会見に登壇 | Fan's Voice | ファンズボイス

                                                                『ジョーカー』ベネチア金獅子賞の受賞理由を審査員団が明かす!トッド・フィリップス監督も会見に登壇 Atsuko Tatsuta 第76回ヴェネチア国際映画祭がイタリア現地時間9月7日(土)に閉幕。授賞式に続き開催された記者会見では、最高賞である金獅子賞を受賞した『ジョーカー』について、審査員団が受賞理由を解説、トッド・フィリップス監督が受賞の喜びを語りました。 コンペティション部門の審査員団は、審査員長のアルゼンチン監督のルクレシア・マルテルを筆頭に、ステイシー・マーティン(イギリス;女優)、メアリー・ハロン(カナダ;映画監督)、ピアース・ハンドリング(カナダ;歴史学者、批評家)、ロドリゴ・プリエト(メキシコ;撮影監督)、塚本晋也(日本;映画監督)、パオロ・ヴィルツィ(イタリア;映画監督)の7人。 メアリー・ハロン「90年近い歴史があるコミックは様々な形で描かれてきましたが、『ジョーカー』

                                                                  『ジョーカー』ベネチア金獅子賞の受賞理由を審査員団が明かす!トッド・フィリップス監督も会見に登壇 | Fan's Voice | ファンズボイス
                                                                • 『ジョーカー』金獅子賞に輝く ─ アメコミ映画史上初の栄誉、ベネチア国際映画祭にて | THE RIVER

                                                                  『ジョーカー』金獅子賞に輝く ─ アメコミ映画史上初の栄誉、ベネチア国際映画祭にて TM & © DC. Joker © 2019 Warner Bros. Entertainment Inc., Village Roadshow Films (BVI) Limited and BRON Creative USA, Corp. All rights reserved. 米ワーナー・ブラザース/DCコミックスの『ジョーカー』が、第76回(2019年)ベネチア国際映画祭の最高栄誉である金獅子賞に輝いた。 世界の映画祭の中でも最古の歴史を誇るベネチア国際映画祭金獅子賞は作家性/アート性の高い作品を重視する特徴にあり、ハリウッド大手スタジオによる作品が選ばれるのは稀。アメコミ映画としては史上初の快挙となる。2018年はアルフォンソ・キュアロン監督作『ROMA/ローマ』が、2017年はギレルモ・デル

                                                                    『ジョーカー』金獅子賞に輝く ─ アメコミ映画史上初の栄誉、ベネチア国際映画祭にて | THE RIVER
                                                                  • 映画『ジョーカー』が描いた賛否両論の「弱者男性像」は現代社会に何を突きつけたのか? | 文春オンライン

                                                                    映画『ジョーカー』が映す弱者男性の人生 どこにも救いがなく、惨めで、ひたすらつらく、光の当たらない人生がある。「男」たちの中にもまた、そういう絶望がある。せめてそのことを想像してほしい。べつに同情してくれとは思わない。助けてくれなくてもいい。ただ、想像し、理解することくらいはしてほしい。そういう苦悶の声。声にならない叫び……。 トッド・フィリップス監督『ジョーカー』(2019年)は、現代社会の「弱者男性」が置かれた状況を象徴するような映画だった。 『ジョーカー』の舞台は、1970年代の荒れ果てたニューヨークを思わせるゴッサム・シティ。主人公のアーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)は、ピエロのアルバイトで日銭を稼いで生きる男性である。 映画は、そんな彼が、アメコミDCシリーズのスーパーヴィラン(敵)であるジョーカーとして覚醒していくまでの過程を描く。 本作は世界中で大ヒットし、ヴェネチ

                                                                      映画『ジョーカー』が描いた賛否両論の「弱者男性像」は現代社会に何を突きつけたのか? | 文春オンライン
                                                                    • マーティン・スコセッシ「マーベル作品は映画じゃない」発言ふたたび ─ 「侵されてはならない」とのコメントが物議、その背景と真意は | THE RIVER

                                                                      マーティン・スコセッシ「マーベル作品は映画じゃない」発言ふたたび ─ 「侵されてはならない」とのコメントが物議、その背景と真意は Photo by THE RIVER 『タクシードライバー』(1976)や『レイジング・ブル』(1980)、『ディパーテッド』(2006)などの名作を手がけてきた巨匠マーティン・スコセッシが、マーベル映画について「映画ではない、最も近いのはテーマパーク」と発言したことが物議を醸している。この件は、ロバート・ダウニー・Jr.やサミュエル・L・ジャクソン、ジェームズ・ガン監督といったマーベル映画の関係者が相次いでコメントする事態ともなっていた。 そんな中、ロンドン映画祭にてスコセッシは再び同様の発言に及んでいる。ただし今回の発言は、先日のコメントよりもニュアンスが伝わりやすく、発言の真意を汲み取りやすいものだった。もちろん発言の賛否は分かれるだろうが、ひとまずはスコ

                                                                        マーティン・スコセッシ「マーベル作品は映画じゃない」発言ふたたび ─ 「侵されてはならない」とのコメントが物議、その背景と真意は | THE RIVER
                                                                      • J×W=G ジョーカーJOKER - The Spirit in the Bottle

                                                                        およそ半年のご無沙汰でした。気づけば今年ももう終盤。ブログ更新数はわずか3回、しかもそのうち映画の感想はひとつだけ(それも去年の鑑賞分をまとめてというもの)、という体たらく。とはいえこの後今年観た分とか年末に向けてちょっとづつ更新したいと思います。 というわけでまずは「ジョーカー」。ご存知DCコミックス「バットマン」の超有名ヴィラン、主人公バットマンのネメシス、「犯罪界の道化王子」の異名を持つ名悪役ジョーカーのその誕生譚です。で、この映画僕が観たのはもう公開1ヶ月近く経ってからで、主人公の背景となる社会的な部分についてはもうかなり論評が出揃ってると思うのでそこら辺はあまり触れずあえてコミックスとの関わりに付いて軽く書きたいと思います(以上ですます調終了)。 物語 1980年代初頭のゴッサム・シティ。政治は腐敗し貧富の差は拡大街全体が疲労困憊している。アーサー・フレックは母親と同居しながらコ

                                                                          J×W=G ジョーカーJOKER - The Spirit in the Bottle
                                                                        • 『ジョーカー』監督は「文化のせいでコメディは死んだ」と本当に言ったのか ─ 米報道が物議醸す、タイカ・ワイティティも反応 | THE RIVER

                                                                          『ジョーカー』監督は「文化のせいでコメディは死んだ」と本当に言ったのか ─ 米報道が物議醸す、タイカ・ワイティティも反応 © 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & © DC Comics” ホアキン・フェニックス主演、映画『ジョーカー』が公開前から各所で物議を醸している。脚本・監督のトッド・フィリップスが、プロモーションにおいて「ウォーク・カルチャー(woke culture)のせいでコメディは死んだ」と発言したと報じられたことは、米国をはじめ世界的な物議を呼び、SNSを中心に異論反論が噴出している状態だ。しかし、本当にフィリップス監督はそんなことを言ったのか。 現在、フィリップス監督による発言は、各国のメディアで「ウォーク・カルチャーがコメディを殺したと主張」「『ジョーカー』監督がウォーク・カルチャーを批判」などという見出しで

                                                                            『ジョーカー』監督は「文化のせいでコメディは死んだ」と本当に言ったのか ─ 米報道が物議醸す、タイカ・ワイティティも反応 | THE RIVER
                                                                          • 『ジョーカー』あの女性は殺されていなかった!|シネマトゥデイ

                                                                            『ジョーカー』より - (C) 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved” “TM & (C) DC Comics” 日本でも大ヒット公開中の映画『ジョーカー』で撮影監督を務めたローレンス・シャーが、主人公アーサーが好意を抱くシングルマザーのソフィーは「殺されていない」と/Filmのインタビューで明かしている。(以下、ネタバレあり) 【画像】アーサーが好意を抱くソフィー DCコミックスの悪役ジョーカーが誕生するまでを描き、第76回ベネチア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を受賞した本作。孤独で心の優しい大道芸人アーサー(ホアキン・フェニックス)が、悪のカリスマへと変貌していくさまが描かれる。 ADVERTISEMENT ソフィー(ザジー・ビーツ)はアーサーと同じアパートに住む隣人で、アーサーが思いを寄せる存在。しかし、映画の終盤では二人のロマンス

                                                                              『ジョーカー』あの女性は殺されていなかった!|シネマトゥデイ
                                                                            • 『ロード・オブ・ザ・リング』を抑え「今世紀最高」の映画で1位になった作品は…(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

                                                                              『マッドマックス 怒りのデスロード』が、エンパイア誌が行った「今世紀最高の映画100選」投票でトップの座に輝いた。同誌の批評家と読者は、荒廃した近未来を描いたヒットシリーズのジョージ・ミラー監督(74)による2015年作品を過去20年に公開された映画の中で最高作品に選出した。トム・ハーディとシャーリーズ・セロンが主演しアカデミー賞6賞を獲得した同作品は、トップ5入りした『ロード・オブ・ザ・リング』『ダークナイト』『インセプション』『ムーンライト』を抑えて首位となっている。 『マッドマックス 怒りのデスロード』が、エンパイア誌が行った「今世紀最高の映画100選」投票でトップの座に輝いた。同誌の批評家と読者は、荒廃した近未来を描いたヒットシリーズのジョージ・ミラー監督(74)による2015年作品を過去20年に公開された映画の中で最高作品に選出した。トム・ハーディとシャーリーズ・セロンが主演しア

                                                                                『ロード・オブ・ザ・リング』を抑え「今世紀最高」の映画で1位になった作品は…(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース
                                                                              • 映画「ジョーカー/JOKER」考察:ラストシーンが最大のオチ。80年代ではなく現代の狂った世の中をジョークにしている理由(ネタバレ)|植原正太郎 グリーンズ共同代表

                                                                                映画「ジョーカー/JOKER」のトッド・フィリップス監督は、本作の真の意図については仄めかすような発言しかしていない。 しかし、最後のシーンについては、このように名言している。 あのシーンだけが、彼が唯一純粋に笑っている場面です。この映画には、いくつかの笑い方が登場します。アーサーの苦しみから生まれる笑い、彼が大勢の一員になろうとするときの偽物の笑い――これが僕のお気に入りなんです――、そして最後にアーカム州立病院の部屋で見せるのが、唯一、彼の心からの笑いなんですよ。 この発言の意図するところを汲み取るのが、鑑賞者の責務であり、楽しみというものだろう。 ここからはネタバレを含む、個人的な考察になるので、鑑賞前の方はお気をつけください。 ===== 映画の舞台は、1980年代のゴッサムシティ。物語上は架空の街だが、70-80年代のニューヨークの当時の世相を反映した舞台だ。貧富の差の拡大、蔓延

                                                                                  映画「ジョーカー/JOKER」考察:ラストシーンが最大のオチ。80年代ではなく現代の狂った世の中をジョークにしている理由(ネタバレ)|植原正太郎 グリーンズ共同代表
                                                                                • 「ジョーカー」に抱いた「この上ない爽快感」 赤木智弘さんに聞く

                                                                                  ジョーカーはインセルか? 「あの男」を殺していない理由 映画があぶりだした「話を聞かない人たち」 映画「ジョーカー」(トッド・フィリップス監督)は、貧困や差別の問題を描いた内容が話題を呼び、ベネチア国際映画祭では最高賞を受賞しました。悪のカリスマの誕生を描く映画について、ロスジェネの代弁者として発信を続けてきた赤木智弘さんは、「この上ない爽快感を味わうことができた」と言います。そして、世にあふれる映画への評価の中には「都合のいいレッテル貼り」があると指摘。それこそが「ジョーカー」が浮かび上がらせた「悪の姿」だと問題提起をします。「『丸山眞男』をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。」で注目を浴びた赤木さんに、「ジョーカー」を読み解いてもらいました。 赤木智弘(あかぎ・ともひろ)フリーライター。1975年栃木県生まれ。2007年に『論座』(朝日新聞社)に「『丸山眞男』をひっぱたきた

                                                                                    「ジョーカー」に抱いた「この上ない爽快感」 赤木智弘さんに聞く