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励起状態とはの検索結果1 - 40 件 / 53件

  • シュレーディンガーの猫、救われる

    シュレーディンガーの猫、救われる2019.06.13 22:0060,105 Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US [原文] ( satomi ) 猫が死んでかわいそう、と思ってたみなさまにグッドニュース。 「粒子は予測不可能に振る舞う」というのは量子力学の基礎原理ですが、人工原子を使った実験で、そんなに単純な話でもないことがわかりました。量子ジャンプという原子の振る舞いはバッチリ予測が可能で、ジャンプを元に戻すことさえできたのです! これは物理学、ひいては量子力学に依存する量子コンピュータが次段階にジャンプする世紀の大発見かもしれません。論文をまとめたIBMトーマス・J・ワトソン研究所のZlatko Minev研究員も、「量子力学に新たな可能性が示されたかたちだ」とGizmodoに語ってくれましたよ。 シュレーディンガーの猫とは量子力学は、最小単位の原子の特性は

      シュレーディンガーの猫、救われる
    • 植物の葉の色はなぜ緑色か? - tsujimotterのノートブック

      夏です。木々の緑が鮮やかな季節がやってきました。 [tsujimotterの母校、北大にて撮影] 植物の葉を眺めてると、私はいつもこんな疑問を思い浮かべます。 どうして緑色なのだろうか? 色は、私たちは幼い頃から知っている身近な存在です。その一方で、とても神秘的な存在でもあります。 色とは何だろうか? 考えれば考えるほど、その正体が分からなくなってしまうのです。 たとえば、みなさんは色の仕組みに関するこんな問いに答えられるでしょうか? ・空の色が青色なのはなぜだろう?(太陽の光は白色のはずなのに) ・絵具を混ぜて金色が作れないのはなぜだろう?(そもそも金色っていったい何なのだろう) ・モルフォチョウの翅の色がきらびやかな青色をしているのはなぜだろう?(自然界には青色をした物質はほとんどない) 今回考えたいのは「植物の葉はなぜ緑色なのか?」です。 この問いを突き詰めていくと、分子の中にある電

        植物の葉の色はなぜ緑色か? - tsujimotterのノートブック
      • 4個の中性子だけでできた原子核を観測

        理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター多種粒子測定装置開発チームの大津秀暁チームリーダー、スピン・アイソスピン研究室のバレリー・パニン特別研究員(研究当時、現客員研究員)、ダルムシュタット工科大学のメイテル・デュア研究員、ステファノス・パシャリス研究員(研究当時)、トーマス・オウマン教授、東京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センターの下浦享教授(研究当時)、東京工業大学理学院物理学系の中村隆司教授、近藤洋介助教らの国際共同研究グループは、理研の重イオン[1]加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)[2]」の多種粒子測定装置「SAMURAIスペクトロメータ[3]」を用いて、4個の中性子だけでできた原子核「テトラ中性子核」の観測に成功し、陽子を含まない複数個の中性子が原子核を構成して存在できる新たな証拠を得ました。 本研究成果は、陽子を1個も含まない、いわば「原子番号ゼロ

          4個の中性子だけでできた原子核を観測
        • 日曜化学:量子力学の基本と球面調和関数の可視化(Python/matplotlib) - tsujimotterのノートブック

          最近、とある興味 *1 から量子力学(とりわけ量子化学)の勉強をしています。 水素原子の電子の軌道を計算すると、s軌道とかp軌道とかd軌道とかの計算が載っていて、対応する図が教科書に載っていたりしますよね。 こういうやつです: Wikipedia「球面調和関数」より引用 Attribution: I, Sarxos 個人的な体験ですが、予備校の頃は先生の影響で「化学」に大ハマりしていました *2。 ここから「Emanの物理学」というサイトの影響で「物理」に目覚め、そこからなぜか「数学」に目覚めて現在に至ります。そういった経緯もあって、化学には大変思い入れがあります。 特にこの水素原子の軌道の図は当時から気になっていて、自分で描いてみたいと思っていました。先日ようやく理解でき、実際に自分で描画できるまでになりました。以下がその画像です: これはタイトルにもある「球面調和関数」と呼ばれる関数を

            日曜化学:量子力学の基本と球面調和関数の可視化(Python/matplotlib) - tsujimotterのノートブック
          • 『科学を語るとはどういうことか 科学者、哲学者にモノ申す 増補版』への提題|Web河出

            提題全文掲載 単行本 - 自然科学 『科学を語るとはどういうことか 科学者、哲学者にモノ申す 増補版』への提題 松王政浩/谷村省吾 2021.05.28 2013年刊行の『科学を語るとはどういうことか』新版のため、須藤靖氏と伊勢田哲治氏に新たに対談していただくにあたり、松王政浩氏(科学哲学者)と谷村省吾氏(理論物理学者)に、提題をお願いしました。書籍には対談の体裁上、一部のみしか掲載できなかったため、全文を、こちらでお読みいただけるようにしています。これらの提題をもとに繰り広げられた議論については、ぜひ『科学を語るとはどういうことか 増補版』にてお楽しみください。 ■松王政浩氏からの提題 1(書籍p.311) 本書が「科学」対「科学哲学」という構図でありながら、科学側の視点としては、概ね須藤さんの「物理学者」の視点でしか語られていない。この本の副題は本来「物理学者、哲学者にモノ申す」とすべ

              『科学を語るとはどういうことか 科学者、哲学者にモノ申す 増補版』への提題|Web河出
            • 色と対称性:銅錯体の色のしくみ(前編) - tsujimotterのノートブック

              今日考えたいのは 銅錯体 についてです。 硫酸銅は2価の銅イオン と硫酸イオン のイオン結晶 です。これ自体は白い粉なのですが、水に溶けると 青色 に呈色します。 飽和量以上の硫酸銅を加えると結晶が析出しますが、その結晶の色も綺麗な 青色 となります。硫酸銅(Ⅱ)五水和物と呼ばれるもので、化学式で書くと となります。これは、2価の硫酸銅に5つの水分子 が配位結合していることを表します。(あとで配位結合とは何かについては説明します。) 実際を見てみると、とても綺麗な色をしていますね。 (ちなみに、こちらは自分で買った私物です。笑) 硫酸銅の水和物は高校化学でも扱うので、化学好きの人にはおなじみかもしれませんね。 ※なお、硫酸銅の結晶は毒性がありますので、購入を希望される方はよくよく調べた上で、取り扱いには十分ご注意ください。 水溶液の中の銅も、結晶の方の銅も、どちらも 錯体 と呼ばれる種類の

                色と対称性:銅錯体の色のしくみ(前編) - tsujimotterのノートブック
              • 読書メモ:『励起(上・下)』(伊藤憲二 著)――今読まれるべき1000ページの「科学史的伝記」 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

                励起 上――仁科芳雄と日本の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazon 励起 下――仁科芳雄と日本の現代物理学 作者:伊藤憲二 みすず書房 Amazon 日本の物理学者、仁科芳雄(1890~1951年)の伝記である。 上下巻、2段組ハードカバーで合計1000ページ*1に迫る大作であり、すぐに手は出なかった。きっと「書店でたまに背表紙を見かけては尊敬の念を抱く本」になるんだろうな…と予想していたなか、Twitter/Xでの三宅陽一郎さんの投稿が目に入ってきた。 伊藤憲二先生 @kenjiitojp の『励起』、まずは上巻を拝読しています。面白くてしょうがないです。綿密な調査に裏打ちされた徹底的な調査で、量子力学がゆっくりと日本に着地する瞬間をまるでスローモーションのように見ることができます。圧巻の科学史です。https://t.co/1L8TSdAgne — 三宅陽一郎Miyake

                  読書メモ:『励起(上・下)』(伊藤憲二 著)――今読まれるべき1000ページの「科学史的伝記」 - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
                • 東大、「量子バッテリー」の充電に関する革新的なプロトコルを提案

                  東京大学(東大)は12月14日、量子開放系の一種である「量子衝突モデル」において、「不確定因果順序」に由来する特異な効果を発見し、同効果を活用した「量子バッテリー」の充填プロトコルを理論的に提案して、その役割と重要性を明らかにしたことを発表した。 不確定因果順序で実行される量子バッテリーの充填プロセスの様子。古典物理学の世界では、2つのチャージャーは一方が先に実行し、その後にもう一方が実行するという因果順序でしか考えられない。一方、量子の世界では、2つの因果順序が同時に成立することが可能になる(出所:東大プレスリリースPDF) 同成果は、東大大学院 情報理工学系研究科のチェン・ユーフォー大学院生、同・長谷川禎彦准教授らの国際共同研究チームによるもの。詳細は、米国物理学会が刊行する機関学術誌「Physical Review Letters」に掲載された。 量子バッテリーは、量子もつれを利用す

                    東大、「量子バッテリー」の充電に関する革新的なプロトコルを提案
                  • 『励起 仁科芳雄と日本の現代物理学』を読む - HONZ

                    みなさんは、仁科芳雄という人物をご存知だろうか? 物理学をある程度学んだ者なら必ず知っているし、物理学でなくても、理系の研究者なら、ほぼ間違いなく知っているだろう。わたしも一応は知っていた。「仁科記念賞」という、原子物理学とその応用に関する栄誉ある賞があるし、教科書には「クライン=仁科の式」というものが載っている。仁科は理研(理化学研究所)の人であることや、サイクロトロンを作ったことや、第二次世界大戦中はいわゆる「ニ号研究」をやっていたこと、そして戦後は学術会議の創設に関わったことなども知っていた。(恥ずかしながら本書を読んではじめて知ったのだが、いわゆる原爆研究とされる「ニ号研究」というプロジェクト名は、「2」号研究ではなく、仁科から取ったカタカナの「ニ」号なのだそうだ! わたしはそんなことも知らなかった!) というわけで、わたしとしても仁科のことを多少は知っていた、と言えなくもない。だ

                      『励起 仁科芳雄と日本の現代物理学』を読む - HONZ
                    • 『凝縮系物理学』§3:金属における磁気秩序|yukishiomi

                      §3.1 磁性を示すのはなぜか? 磁性を示すのは、原子の磁気モーメント同士の間にそろえようとする相互作用があるからである。この「そろえようとする相互作用」を交換相互作用と呼ぶ。 基礎となる電子のハミルトニアンは、運動エネルギー(電子の運動)+ポテンシャルエネルギー(クーロン相互作用)である。クーロン相互作用は電子と電子が反発しあう力で、電気の話であり、直接は磁気モーメントと関係なさそうに見える。これらの項が磁気モーメントとどう関係するかをまず理解する必要がある。 一番簡単な例は、水素分子である。1つの電子をもつ水素原子が2つくっついたときに、エネルギー準位は一重項と三重項に分かれる。このとき、一重項はS=0であり、三重項はS=1である。スピンがない一重項状態の方が(波動関数の重なり積分が大きくなるため)エネルギーが低くなり、2つの電子は一重項状態をとる。このようにクーロン相互作用(とパウリ

                        『凝縮系物理学』§3:金属における磁気秩序|yukishiomi
                      • SF作品の武器や医療機器や通信機器で使われる「レーザー」の仕組みを簡単に解説するとこうなる

                        「レーザー」といえば医療用機器や通信機器で利用されているだけでなく、SF作品の武器などとしても頻繁に登場しており、現代では実際にレーザー兵器が実現しつつあります。そんなレーザーの仕組みを、チャンネル登録者数2000万人超のサイエンス系YouTubeチャンネル・Kurzgesagtが解説しています。 How do Lasers Work? #shorts #kurzgesagt - YouTube レーザーはどのように機能するのでしょうか。 レーザー光線は、非常に強く集光することでできるエネルギーの束です。 レーザー光線に含まれるすべての光子は全く同じ周波数を持っている必要があります。これをKurzgesagtは「同じ音色を持った『光の合唱団』のようなもの」と表現しています。 レーザーのもととなる光子はどのように生成されるのでしょうか。ベースとなるのは原子です。 原子はさまざまなエネルギーの

                          SF作品の武器や医療機器や通信機器で使われる「レーザー」の仕組みを簡単に解説するとこうなる
                        • 常温常圧の極めて温和な反応条件下で、可視光エネルギーを用いて窒素ガスをアンモニアへと変換することに世界で初めて成功! | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)

                          常温・常圧の温和な反応条件下で、可視光をエネルギー源とした、窒素ガスからアンモニアを合成する世界初の反応の開発に成功した。 イリジウム光酸化還元触媒とモリブデン触媒を組み合わせて用いて、窒素ガスと水素供与体を可視光照射下で反応させることでアンモニア合成反応が進行することを発見した。 本研究成果は、再生可能エネルギーである可視光エネルギーをエネルギーキャリアとして期待されるアンモニアに貯蔵することが可能であることを示した極めて興味深いものである。 アンモニア(注1)は、取り扱いの容易さ、高いエネルギー密度、燃焼しても二酸化炭素を排出しないことから最近ゼロエミッション燃料およびエネルギーキャリアとして有望視されている。しかしながら、現状のアンモニア合成法では、窒素ガスと水素ガスとを高温高圧の極めて厳しい条件下、鉄系触媒を利用して反応させることでアンモニアを合成している(図1a、ハーバー・ボッシ

                            常温常圧の極めて温和な反応条件下で、可視光エネルギーを用いて窒素ガスをアンモニアへと変換することに世界で初めて成功! | 研究成果 | 九州大学(KYUSHU UNIVERSITY)
                          • 「構えさせる声優」とは何の謂いか:豊崎愛生の初期キャリアから三作品を振り返って(旧稿改題)|髙橋優

                            ※本稿の「はじめに」及び「おわりに」は全文書き下ろしである。 はじめに:『魔王学院の不適合者』評の付録として形式は恣意の不倶戴天の敵であり、自由の双子の姉妹である*。 ――ルードルフ・フォン・イェーリング『各発展段階におけるローマ法の精神』 *Rudolf von Jhering, Geist des römischen Rechts auf den verschiedenen Stufen seiner Entwicklung, Teil 2, Abteilung 2, Leipzig 1858, S. 497. 私は、先日投稿したTVアニメ『魔王学院の不適合者』評の中で、主人公の母親役を演じた豊崎愛生について「構えさせる声優」という表現を用いた。 本来であれば、この表現がどういう意味なのか文中で明らかにすべきだったが、論旨から外れた傍論が長くなることを避けるため、特に説明せずに用いる判

                              「構えさせる声優」とは何の謂いか:豊崎愛生の初期キャリアから三作品を振り返って(旧稿改題)|髙橋優
                            • 宇宙空間をさりげなく滑るブラックホールを発見

                              宇宙空間をさりげなく滑るブラックホールを発見2021.03.27 22:0027,293 Isaac Schultz - Gizmodo US [原文] ( 山田ちとら ) 地球からざっと2万3,000光年離れた銀河に、ちょっと変わったブラックホールが存在しているそうです。 ブラックホール(超大質量のやつ)といえば、銀河の中心で活発に物質を飲みこんでいるのが常。なので、銀河の中心から外れ、しかも銀河と異なる速度で宇宙空間を移動している特異なブラックホールの発見は、科学者を驚かせました。 問題のブラックホールは太陽300万個分以上の質量を持ち、秒速5万メートルで移動しているそうで、2018年に初めてアレシボ天文台とジェミニ天文台が発見しました。 「分析結果を見たときは、きっとどこかでなにかを間違えちゃったんだろうなって思ったぐらい半信半疑でした」とスミソニアン天体物理観測所に所属する天文学者

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                              • エナジードリンク試飲のはずが何故か科学実験に 親バカここに極まれり - わかくさモノ造り工房

                                MAIN CONTENTSはこちら よくコンビニとかでキャンペーンとかあるじゃないですか? 指定の商品を買うと、その関連商品(主に新製品)の引き換え券がレシートに付いてるやつ んで、当日引き換えはダメなのよね 1週間後くらいから引き換え開始で「また来てね」の意味合いもあるやつ 普段購入することはないのですが、たまたまそんなキャンペーンに釣られて、頂戴した商品がありまして… <広告:エナジードリンク ZONe> コレです いわゆる栄養ドリンク的な分類になるのかな? オロナ○ンC とか リア○ゴールド とか デカ○タ とか レッドブ○ とか モン○タードリンク とか あのジャンルですね あまり日常的に飲む機会が無い上に、なんせ分量が多いので家族で分けて試飲することにしました ま、味の評価は置いといて…と 学校で化学部なるものに所属している次女KOHAKUが、ふと 「エナジードリンクには蛍光物質

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                                • Deep learning and Physics

                                  「ディープラーニングと物理学 オンライン」とはオンラインWeb会議システムを利用したセミナーです。2023年10月より、学習物理領域セミナーと合同で開催されています。 登録する際のメールアドレスは、できるだけ大学もしくは研究機関のものをご使用ください。 ZoomのミーティングURLおよびパスワードは、先着順300名様に限り、登録されたメールアドレスに送信されます。転載・転送は控えてください。 URLが掲載されたメールは当日の朝までに送られます。 参加したい方は下記よりお申し込みください。毎回開催時に参加URLのついたアナウンスのメールを送信します。 登録フォーム (締切は前日の夜11時までとします) 解約フォームは下記でございます。 解約フォーム 参加時の表示名は「登録時の名前@登録した機関名」に設定してください。 ノイズを防ぐためのミュートへご協力ください。 DLAP世話人: 橋本幸士(

                                  • 反超放射により、量子ビットの短寿命化を阻止

                                    東京医科歯科大学と理化学研究所、東京大学らによる研究グループは、制御線に非線形フィルターを強く結合させると、量子干渉効果によって量子ビットの寿命が長くなることを発見した。 制御線に非線形フィルターを強く結合 東京医科歯科大学教養部の越野和樹准教授と理化学研究所創発物性科学研究センターの河野信吾基礎科学特別研究員、東京大学先端科学技術研究センターの中村泰信教授らによる研究グループは2020年1月、制御線に非線形フィルターを強く結合させると、量子干渉効果によって量子ビットの寿命が長くなることを発見したと発表した。 量子コンピュータは、量子ビットの集合体で、多数の量子ビットに対して個別にアクセスする必要がある。このため、制御線と呼ぶマイクロ波照射用の導波路を個々の量子ビットと結合し、そこからゲートパルスを照射する。ところが、制御線と結合することによって自然放出を誘発し、量子ビットの寿命が短くなる

                                      反超放射により、量子ビットの短寿命化を阻止
                                    • 円城塔「十二面体関係」について - SF游歩道

                                      円城塔「十二面体関係」について、物語の幾何学的構造と代数的構造について数学的に検討したのち、物理的考察を加えて作品宇宙における時間の生成機構を見る。 20の短編小説 (朝日文庫) 朝日新聞出版Amazon題名は三角関係のもじり。 朝日新聞出版《小説トリッパー》2015年9月号の創刊20周年企画で20人の作家が原稿用紙20枚で20をテーマに書いた競作ショート・ショートのうちの一作。のちに『20の短編小説』として朝日文庫で文庫化された。 以下、テクストとしてこの朝日文庫『20の短編小説』紙版を用いる。 作品概論 検討 平面における十二面体の展開 Euler の定理 Euler グラフの定理 Euler の多面体定理 圏論 自発的対称性の破れ 自発的対称性の破れの具体例その1: 南部-Goldstone ボソン 自発的対称性の破れの具体例その2:自発磁化 自発的対称性の破れの発生機構 作品宇宙に

                                        円城塔「十二面体関係」について - SF游歩道
                                      • 【実例あり】理系大学院生のインターン面接攻略法 ~パート2~ - とある理系院生のブログ

                                        どうも、こんにちは! 理系大学院生のたけし(@takecha11)です。 詳しい自己紹介は以下の記事をご覧ください! chem-diary.hateblo.jp さて今回は、前回に引き続き技術系のインターン面接について記事を書いていきたいと思います。 前回の記事(パート1)はこちらです! chem-diary.hateblo.jp インターンシップ面接は、本選考前に面接慣れできるという点で非常に大事です。 面接慣れすることで、本選考でも最初から焦らずに面接に臨むことができます。 しかし、ただ面接を受けて合否に一喜一憂しているだけでは成長しません。 自分がなぜ合格できたのか、または、なぜ落ちたのか。 それを深く考えて次に活かすことが何よりも大事であります。 この記事を通して、ぼくのインターン面接に対する考え方をお伝えできればと思います。 それでは、以下の三つの質問に対する回答と、回答を考える

                                          【実例あり】理系大学院生のインターン面接攻略法 ~パート2~ - とある理系院生のブログ
                                        • ガチ本職からのツッコミ。 酸素が重いから回転が遅い、というのは違うから..

                                          ガチ本職からのツッコミ。 酸素が重いから回転が遅い、というのは違うからね。酸素より重いランタンのほうが酸素より速いからね。回るのは原子核じゃなくて核スピンだからねホントはね。わかりにくいから原子核って書いたんだと思うけど一応ね。核スピンは、そうねぇ、小さな磁石だと思ってくれてもそんなに間違った理解ではないよ。 で、NMRの原理のところだけど、現代でラジオ波の吸収を使って調べることはほとんどないんじゃないかな。連続波(continuous wave; CW)法で検出にQメータ使っている人なんてほとんどいないでしょ。いまは(といってもだいぶ昔からだけど)パルス法が主流で、これは強く短いラジオ波パルスを照射することで広帯域の核スピンを励起して一度に信号を取るとても効率の良い方法だよ。 え、それって吸収を調べているんじゃね?って思うかもしれないけど、ちょっと違うのね。本質は、核スピンが集合してでき

                                            ガチ本職からのツッコミ。 酸素が重いから回転が遅い、というのは違うから..
                                          • ヤマネ、お前もか!哺乳類のヤマネも体が蛍光色に光ることが判明 : カラパイア

                                            今回、研究チームは、博物館の標本や冬眠中のまだ生きているメガネヤマネを調べ、その体に紫外線を当てたところ、発光するという新事実を発見した。 一番強く光るのは「お腹側」で、紫外線を当てると赤が混ざった明るい緑の蛍光を放つ。尻尾や手足なら緑色だ。 さまざまな紫外線の条件下で紫と赤に光るメガネヤマネ / image credit:Karmel Ritson and Grete Nummert もちろん博物館の標本は死んでいるので、死体でも光るということだが、生きている個体に比べると、光は弱いとのこと。これはだんだんと色素が分解されることが原因であるようだ。 またメスもオスも光るために、メガネヤマネの発光は性別とは無関係だと考えられている。 紫外線を照射して光ったメガネヤマネの体。なお、一番上の列は生きているもの、真ん中は死体、一番下は博物館の標本(つまり死体)を映したものだ/Image cour

                                              ヤマネ、お前もか!哺乳類のヤマネも体が蛍光色に光ることが判明 : カラパイア
                                            • 電子励起を用いた原子分子操作

                                              14,300千円 (直接経費: 14,300千円) 2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円) 2001年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円) 2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円) 1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円) 平成11〜13年度にかけて実施された本特定領域研究(B)は、次世代素子実現のための材料制御に新たな道を開くため、半導体における電子励起原子移動現象について、得られた知見をもとにして制御性と効率の良い新しい原子・分子操作技術を開発することを目標に、8つの研究班が対象とする物質と問題意識を共有しながら、現象の全容と個々のメカニズムを明らかにすることを目的とした共同研究である。具体的には、Si、C、GaAsなどの物質を対象とし、電子励起法としてレーザー光、放射光、電子線、イオン照射、電流注入、

                                              • 福島県桑折町「うぶかの里」でホタルを撮影してきました!(マニアックな話あり) - sunsun fineな日々

                                                梅雨時はジトジトして気分もどんよりしがちですが,こんな季節にも楽しみはあります。 ホタルの乱舞もその一つ。 オスとメスが光を点滅させながら,お互いの存在を知らせ合う様は,いかにもロマンチックな季節の風物詩です。 さて,福島県にもほたるの里がいくつかあります。 去年は福島市内・荒川近くの「荒川ほたるの森」に行って,ほたるが飛び交う幻想的な光景を目にしてきました。 www.sunsunfine.com 今年は少し足を伸ばして,桑折町「うぶかの里」でゲンジボタルの乱舞を撮影してきました。 桑折町「うぶかの里」 うぶかの里にて ほたるの乱舞 ホタルの撮り方 星空とホタル––ほたるは星になった ホタルはなぜ光る? 光の吸収と物の色 光エネルギーの放出:蛍光 花火と有機ELディスプレイ 化学発光––ホタルはなぜ光る? ホタルに似た化学発光現象––ルミノール反応,サイリウム おわりに 桑折町「うぶかの里

                                                  福島県桑折町「うぶかの里」でホタルを撮影してきました!(マニアックな話あり) - sunsun fineな日々
                                                • 地球の自転が早くなることで「負のうるう秒」が生まれるかもしれない

                                                  「1日」という時間の区切りは大まかには地球の自転で決められていますが、実際には時間の長さはセシウム133という原子の状態に基づいて厳密に定義されています。そのために地球の自転は24時間ぴったりとはならず、ごくわずかなズレを調整するためにうるう秒が導入されることがあります。しかし、地球の自転速度が少しずつ上がっているために「負のうるう秒」が発生する可能性があるとのことです。 Shorter Days as Earth's Rotation Speeds Up https://www.timeanddate.com/time/earth-faster-rotation.html Earth is whipping around quicker than it has in a half-century | Live Science https://www.livescience.com/ear

                                                    地球の自転が早くなることで「負のうるう秒」が生まれるかもしれない
                                                  • 常温常圧の極めて温和な反応条件下で、可視光エネルギーを用いて 窒素ガスをアンモニアへと変換することに世界で初めて成功!

                                                    プレスリリース 研究 2022 2022.12.02 常温常圧の極めて温和な反応条件下で、可視光エネルギーを用いて 窒素ガスをアンモニアへと変換することに世界で初めて成功! 1.発表のポイント: ◆常温・常圧の温和な反応条件下で、可視光をエネルギー源とした、窒素ガスからアンモニアを合成する世界初の反応の開発に成功した。 ◆イリジウム光酸化還元触媒とモリブデン触媒を組み合わせて用いて、窒素ガスと水素供与体を可視光照射下で反応させることでアンモニア合成反応が進行することを発見した。 ◆本研究成果は、再生可能エネルギーである可視光エネルギーをエネルギーキャリアとして期待されるアンモニアに貯蔵することが可能であることを示した極めて興味深いものである。 2.発表概要: アンモニア(注1)は、取り扱いの容易さ、高いエネルギー密度、燃焼しても二酸化炭素を排出しないことから最近ゼロエミッション燃料およびエ

                                                    • ベル不等式の破れはモノ自体の実在性を否定している|Masahiro Hotta

                                                      ベル不等式の破れは「そこにモノがある」ということを否定したのではなく、モノは実在してるのだけど、そのモノの物理量の実在性だけを否定したのだと説明する人が居ますが、それは間違った主張です。例えば電磁場の量子論で、光子という「モノ」の実在性を考えてみましょう。 『入門現代の量子力学』(講談社サイエンティフィク)の第1章にも書きましたが、ベル不等式の簡略版であるCHSH不等式を破る量子もつれ状態が作れる量子系ならば、どんな系でも隠れた変数の存在は実験で否定されます。それは量子的な電磁場の系でも同じです。 例えばある場所Aに「光子がいない」という局所真空状態|A0>と「光子が1つ存在している」という局所励起状態|A1>を考えてみましょう。この2つの状態ベクトルは互いに直交し、そして量子論なので、その線形重ね合わせ状態c(0)|A0>+c(1)|A1>も実験で用意可能です。これは光子が存在しない無の

                                                        ベル不等式の破れはモノ自体の実在性を否定している|Masahiro Hotta
                                                      • 実験で実証された量子エネルギーテレポーテーション|Masahiro Hotta

                                                        量子エネルギーテレポーテーション(Quantum Energy Teleportation, 略してQET)がカナダのウォータールー大学と米国のストーニーブルック大学のグループによる独立な2つの実験によって実証をされてことを受けて、今年2023年はそれが世界的なニュースにもなり、大変注目を集めた年でした。米国サイモンズ財団が出版している著名な科学雑誌「Quanta Magazine」でも、この2つのQET実験を下記で紹介をしています。 https://www.quantamagazine.org/physicists-use-quantum-mechanics-to-pull-energy-out-of-nothing-20230222/ また2023年の物理学最大のブレイクスルーとして、低周波数重力波の発見とジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測とともに、量子エネルギーテレポーテーションの

                                                          実験で実証された量子エネルギーテレポーテーション|Masahiro Hotta
                                                        • 理化学研究所:水のナノメートル空間で現れる特殊なダイナミクスを発見

                                                          理化学研究所(理研)放射光科学研究センター利用技術開拓研究部門物質ダイナミクス研究グループのアルフレッド・バロングループディレクターらの研究チームは、水の「ナノメートル空間[1]」で観測される非弾性X線散乱スペクトル[2]の中に「ファノ効果[3]」と呼ばれる干渉効果に似た相互作用が現れることを発見した。 1. ナノメートル空間:1ナノメートル(nm)は10億分の1メートル。ナノメートル空間は、一辺の長さ1~10ナノメートルで作られる空間サイズを指す。 2. 非弾性X線散乱スペクトル:X線を物質に照射したとき、物質のさまざまな励起状態とエネルギーをやり取りした結果、散乱X線のエネルギーが入射X線のエネルギーから変化する現象を非弾性X線散乱といい、エネルギーを変えながら散乱X線強度を観測したものを非弾性X線散乱スペクトルという。このスペクトルを精度よく測定することで、原子や分子の集団運動につい

                                                            理化学研究所:水のナノメートル空間で現れる特殊なダイナミクスを発見
                                                          • 電子の姿、AIで予測 数時間かかっていた計算を数秒で 東大と産総研

                                                            これまで何時間もかかっていた電子の状態の計算を、AIを使って数秒で計算する──東京大学と産業技術総合研究所は6月3日、こんな研究成果を発表した。AIで計算の高速化が図れるだけでなく、これまで明らかにされてこなかった知見も得られたという。 研究チームが取り組んだのは、「励起(れいき)状態」といわれる不安定でエネルギーの高い状態の電子構造の計算。 半導体設計など物質開発では、物質の構造を調べるためにX線や電子線を物質に照射する。物質の電子構造はX線などの照射で基底状態から励起状態に一瞬だけ変化し、励起状態から基底状態に戻る際に「スペクトル」と呼ばれる特有の波長分布の光を放つ。 スペクトルには物質の構造や結合に関わる情報が含まれているが、その意味を理解するにはコンピュータを使った理論計算が必要で、従来は数時間から数日かかっていた。 今回、励起前の「基底状態」と励起状態のデータセットをニューラルネ

                                                              電子の姿、AIで予測 数時間かかっていた計算を数秒で 東大と産総研
                                                            • 統計力学のとにかくこれだけは分かって|kikumaco

                                                              統計力学で「微視的状態とは何か」で引っかかっている人がいるように思います。この文章はそういう人のために書きます。分かってる人には役に立ちません。まず原理の話をして、次に「これだけは計算できるようになってくれ」という話をします。 混乱の原因は「$${N}$$粒子系の微視的状態」と「1粒子の微視的状態」の区別がきちんとついていないことですが、最初のうちは例題が「解ける問題」ばかりなので、そうなりがちなのもある程度しかたありません。 まずは建前というか、原理の話をします。ここを読むだけでは計算できるようにはなりません。計算はあとでやります。 さて、$${N}$$粒子系の微視的状態は$${N}$$粒子ハミルトニアンの固有状態です。これは原理的には定常状態のシュレディンガー方程式を解けば得られます。一般には解けませんが、原理的にはハミルトニアンを与えてしまえば固有状態(一般には無限個の)は必ず決まり

                                                                統計力学のとにかくこれだけは分かって|kikumaco
                                                              • シュレーディンガーの猫、救われる(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース

                                                                猫が死んでかわいそう、と思ってたみなさまにグッドニュース。 「粒子は予測不可能に振る舞う」というのは量子力学の基礎原理ですが、人工原子を使った実験で、そんなに単純な話でもないことがわかりました。量子ジャンプという原子の振る舞いはバッチリ予測が可能で、ジャンプを元に戻すことさえできたのです! 【画像】シュレーディンガーの猫、救われる これは物理学、ひいては量子力学に依存する量子コンピュータが次段階にジャンプする世紀の大発見かもしれません。論文をまとめたIBMトーマス・J・ワトソン研究所のZlatko Minev研究員も、「量子力学に新たな可能性が示されたかたちだ」とGizmodoに語ってくれましたよ。 量子力学は、最小単位の原子の特性は「量子化」されるという大前提に基づいています。つまり連続的に変化するのではなく、あるところでビョンと変わる。坂道じゃなく階段みたいに変化するんですね。 たとえ

                                                                  シュレーディンガーの猫、救われる(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース
                                                                • 普段は目に見えない「電気」を視覚化して解説したムービー

                                                                  スマートフォンやPC、ゲーム機など、身の回りには電気を用いたデバイスがあふれています。本来電気は人間の目には見えませんが、これを視覚化して解説したムービーを、科学系ブログのDEMYSTIFYING SCIENCEが公開しています。 How to Visualize Electricity - YouTube 原子が物理的に相互作用して電圧と電流を生成する様子を想像できるでしょうか。これは「目に見えない原子の動き」を視覚化しなければ、理解するのが難しいものです。 そのための第一歩として、まずは最も単純な原子である水素について考えてみます。 水素は原子核を取り巻く1つの電子殻を持っています。この電子殻の形状は、大まかにいえば電子殻上にある電子の動径分布関数に基づいているとのこと。また、電子殻は励起状態により形状を変化させるため、この動きは人間の「呼吸の動き」に例えることができるそうです。なお、

                                                                    普段は目に見えない「電気」を視覚化して解説したムービー
                                                                  • 理研、3つの量子ビットの制御および量子もつれ状態の生成に成功

                                                                    理化学研究所(理研)は6月8日、シリコン量子ドットデバイス中の電子スピンを用いて、3つの量子ビットの制御および量子もつれ状態の生成に成功したと発表した。 同成果は、理研 創発物性科学研究センター 量子機能システム研究グループの武田健太研究員、同・野入亮人基礎科学特別研究員、同・樽茶清悟グループディレクターらの研究チームによるもの。詳細は、英科学誌「Nature」系のナノテクノロジーを扱う学術誌「Nature Nanotechnology」への掲載に先立ち、オンライン版に掲載された。 ムーアの法則による半導体プロセスの微細化による性能向上は物理的限界を迎え、新たな高性能コンピュータを実現する手法が求められるようになっている。その1つが量子コンピュータで、まだ理想とするスペックまで到達していないものの、複数の企業が商用化しているほか、さらなる性能向上のための研究開発が世界中で進められている。

                                                                      理研、3つの量子ビットの制御および量子もつれ状態の生成に成功
                                                                    • オーロラと低緯度オーロラの解説

                                                                      オーロラと低緯度オーロラの解説 塩川和夫(名古屋大学宇宙地球環境研究所) 目次 1.オーロラの解説 1.1.オーロラはどうして光るの? 1.2.オーロラにはどうしていろいろな色があるの? 1.3.オーロラの高さはどれくらい? 1.4.オーロラの高さと色の関係は? 1.5.オーロラを光らせる降り込み電子はどこから来るの? 2.低緯度オーロラの解説 2.1.低緯度オーロラってなに? 2.2.なぜ日本のような低緯度でもオーロラが見えるの? 2.3.赤い低緯度オーロラはどうしてできるの? 2.3.1.SARアーク 2.3.2.Broadband Electrons 2.4.低緯度オーロラを観測する機械 1.オーロラの解説 1.1.オーロラはどうして光るの? オーロラで光っているのは大気(空気)です。ではなぜ空気が光るか、と言うと、宇宙からやってきたプラズマと呼ばれる電子や陽子(おもに電子)が空気に

                                                                      • 【研究成果】量子リフシッツ多重臨界点の発見 ――新たなエキゾチックな4f磁性絶縁体実現の可能性―― - 総合情報ニュース - 総合情報ニュース

                                                                        2024年4月17日 東京大学 発表のポイント いくつもの物質相が競い合う量子多重臨界現象を、典型的な4f原子からなる磁性絶縁体のモデルである、量子スピンジグザグ鎖において発見しました。 リフシッツ点や多重臨界点は、物質相がせめぎあいながら形成されかかったぎりぎりの状態です。1970年代にメタ磁性体とヘリウム液体など、相互作用の競合するフラストレートした古典系を中心に活発に研究されましたが、その後、特に量子多重臨界点が見いだされた例は、実験と理論ともにまだわずかです。 量子多重臨界点で厳密解が簡便に求められるモデルを提示しました。これは数値デモ実験や量子シミュレーションのプラットフォームを提供することにつながります。 図1:量子リフシッツ多重臨界点を示す絶対零度の相図 横軸のフラストレーション効果はジグザグ方向の相互作用の強さが一様であるほど強くなる。縦軸のΓ項は実際の物質では他の相互作用

                                                                        • 4個の中性子だけでできた原子核を観測

                                                                          理化学研究所(理研)仁科加速器科学研究センター多種粒子測定装置開発チームの大津秀暁チームリーダー、スピン・アイソスピン研究室のバレリー・パニン特別研究員(研究当時、現客員研究員)、ダルムシュタット工科大学のメイテル・デュア研究員、ステファノス・パシャリス研究員(研究当時)、トーマス・オウマン教授、東京大学大学院理学系研究科附属原子核科学研究センターの下浦享教授(研究当時)、東京工業大学理学院物理学系の中村隆司教授、近藤洋介助教らの国際共同研究グループは、理研の重イオン[1]加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)[2]」の多種粒子測定装置「SAMURAIスペクトロメータ[3]」を用いて、4個の中性子だけでできた原子核「テトラ中性子核」の観測に成功し、陽子を含まない複数個の中性子が原子核を構成して存在できる新たな証拠を得ました。 本研究成果は、陽子を1個も含まない、いわば「原子番号ゼロ

                                                                            4個の中性子だけでできた原子核を観測
                                                                          • 【釣り人必携】くり返し使えるグローライト「Glow HOTARU 60」

                                                                            *上記、自転車と竿につけているGlow HOTARUはプロトタイプ品です 製品情報・仕様 [Glow HOTARU 60]サイズ:62.5mm X 5mmφ 重量:約1.6g 容器の素材:ABS 製品情報・仕様 [Glow HOTARU Flex] サイズ:約1m X 5mmφ 重量:約26.5g 容器の素材:塩ビ系エラストマー(DOPフリー) ※重量は製品により多少のばらつきがございますが、発光性能に影響はございません。 製品情報・仕様 [プロダクト共通]発光時間:最長10時間 残光輝度(暗転から20分後の発光の明るさ):480mcd/㎡ 残光輝度(暗転から60分後の発光の明るさ ):150mcd/㎡ ※発光時間と残光輝度(時間経過に伴う発光の明るさ)は完全励起状態からの数値です。 ※残光輝度(時間経過に伴う発光の明るさ) は時間の経過とともに低下します。 リターンのご紹介2020年5月

                                                                              【釣り人必携】くり返し使えるグローライト「Glow HOTARU 60」
                                                                            • 密度行列が先か状態ベクトルが先か

                                                                              (初稿:2023/11/18) (第二稿:11/19; 初稿では結論から始めなかった為僕の意図が伝わらなかったケースが多々あったようですのでこの色でいろいろ追記をしました。)(第三稿:11/20; 堀田さんに後半の例が例になっていないことをご指摘いただきましたので正しい例に修正しました。修正個所はこの色です。) 最近話題の量子力学の教科書堀田著「入門 現代の量子力学 量子情報・量子測定を中心として」(講談社)では状態ベクトルを導入する前に密度行列が導入され、状態ベクトルはあとで導入されるもののあくまで記述の便法としてのものである、と書いてあるように思います。 が、状態ベクトルに依存して生きてきた僕などからすると本当かな、と思うこともあります。 というわけでこのことについてちょっと掘り下げて考えてみましたので、ちょっと書いて見たいとおもいます。 (以下癖で数理物理屋むけに書いており、すいませ

                                                                              • 日曜化学(3):分子軌道法と可視化(Python/matplotlib) - tsujimotterのノートブック

                                                                                いよいよ 分子軌道 を計算してみたいと思います。 今回の記事の内容を理解するとエチレンやブタジエンやベンゼンなどの分子軌道が計算でき、それをPythonのプログラムで可視化できるようになります。 これまで3回に渡って書いてきた「日曜化学シリーズ」の記事ですが、今回がまさに集大成となっています。 過去の記事を前提にお話しますので、まだの方はシリーズの過去記事をご覧になってください。 tsujimotter.hatenablog.com (番外編の日曜化学(2.5)は読まなくても、今回の内容については大丈夫です。) 前回までの記事で計算したのは、水素様原子という 原子核が1つ・電子が1つ のものでした。 そうなると、原子核が2つ以上で電子が1つ の状況(つまり分子)を計算したくなると思います。 上記の状況はポテンシャルによって表すことができますので、ハミルトニアンに反映させればシュレーディンガ

                                                                                  日曜化学(3):分子軌道法と可視化(Python/matplotlib) - tsujimotterのノートブック
                                                                                • カリフォルニア星雲 (NGC1499) とプレアデス星団 (すばる, M45) を撮影しました - sunsun fineな日々

                                                                                  星の写真を撮っていると,だんだん「赤いやつ」が撮りたくなってきます。散光星雲です。全天には,美しい散光星雲がいろいろあります。一番有名なのはM42,オリオン大星雲でしょうかね。 今回は,以前からトライしてみようと思っていた,ペルセウス座のカリフォルニア星雲の撮影を行なってきました。 カルフォルニア星雲とプレアデス星団を撮りました カリフォルニア星雲について 強風の中での撮影 散光星雲は水素原子の発光 水素原子の発光 もうすぐ冬は終わりです 夏の天の川が昇ってきます おわりに カルフォルニア星雲とプレアデス星団を撮りました カリフォルニア星雲について カリフォルニア星雲はペルセウス座の足元(西の方),ε星の近くにあって,おうし座のM45プレアデス星団とも近い場所にあります。その形がカリフォルニア州に似ているからこの名があるんだとか。 本来初冬に見やすい天体ですが,この冬の間に撮っておきたくて

                                                                                    カリフォルニア星雲 (NGC1499) とプレアデス星団 (すばる, M45) を撮影しました - sunsun fineな日々