巻頭には22枚の原画がカラーで掲載され、そのうち1枚は本書が初登場の未公開作品となっている。「あの頃は報われない愛を描くことに、なんの罪の意識もありませんでした。」と題された山岸へのロングインタビューでは、創作秘話や後日談、主人公である厩戸王子への思いが語られた。 また愛読者代表として、作家の綿矢りさ、桜木紫乃と並び、おかざき真里もエッセイを寄稿。そのほか山岸の仕事場写真公開、舞台となった飛鳥や河内へのルポ、登場人物ゆかりの史跡・寺社のガイド、山岸と荒俣宏との対談など、さまざまな角度から作品の魅力を掘り下げている。 「日出処の天子」は1980年から1984年までLaLa(白泉社)に連載された、のちの聖徳太子こと厩戸王子を軸に描かれる歴史巨編。「山岸凉子『日出処の天子』古代飛鳥への旅」は平凡社によるオールカラーのビジュアルムック「太陽の地図帖」の最新刊で、同シリーズのマンガ家特集としては「水
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