上尾市の市図書館本館(同市上町)の移転整備計画をめぐり、同市議会は21日、市民団体「上尾の図書館を考える会」が制定を請求していた複合施設化や事業費支出の是非を問う住民投票条例案を、賛成11、反対18で否決した。 同会は約1万4千人分の署名を提出しており、本会議では土屋豊子代表と大友弘巳事務局長が「図書館の移転先が郊外地で、交通弱者の高齢者や女性、子供が利用しにくい」などと意見陳述した。一方、約1万1千人分の署名が提出された「新図書館複合施設の早期実現を求める請願」は賛成18、反対6で採択された。 同会の大友事務局長は同日夕に会見し、「署名していただいた住民に申し訳ない」と述べた。今後は建設予定地の一部の取得費が高額で不当だとして、島村穰市長に費用の返還などを求める住民訴訟を検討しているという。