「子どもたちと絵本や本を読む喜びを分かち合いたい」と話す正置友子さん=大阪府吹田市の青山台文庫で、倉田陶子撮影 家庭や地域で、ボランティアが子どもたちに図書の貸し出しや読み聞かせを行う「子ども文庫」が減り続けている。100年以上前に始まり、最盛期の1980年には全国で4000~5000カ所あったとみられるが、少子化や主宰者の高齢化などから閉鎖が相次ぎ、近年は約4分の1に減った。良質な図書を届ける、その役割を改めて考える。【倉田陶子】
広島・尾道市の有志らが活動 国内唯一の移動図書館船として1960~80年代、瀬戸内海の島々を巡り島民に愛された「文化船ひまわり」の船体を永久保存しようと、広島県尾道市の有志らが活動している。中心メンバーの児童文学作家、林原玉枝さん(69)は「存在を忘れられ、一度は壊されそうになった船の文化的価値を多くの人に見直してほしい」と話している。 広島県内では50年代から移動図書館車が普及し、県民から喜びの声が上がる中、島しょ部からも「本を届けてほしい」という要望が高まっていった。県立図書館はこれを受け、62年4月に木造船のひまわり(約20トン、全長約14メートル、幅約3.7メートル)を就航させた。現在の副館長、植田佳宏さん(56)は「戦争をなくすためには外国を含め多様な文化を知ることが必要だ、という被爆地ならではの思いも込められていた」…
桃山学院大学キャリアセンターは、IT企業「EDGE」が開発した大学キャリア支援システム「エアリー」を導入することを決定した。学生1人に対して専任のスタッフが担任となる「就活担任制」をさらに強化することが目的だ。 「エアリー」は、スマートフォンのアプリを活用し、学生とのリアルタイムのコミュニケーションを確保することで、キャリアセンターが学生一人一人に向き合った就職活動支援を行うことを可能にするソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)システム。学生管理の効率化、職員の生産性向上はもちろん、学生同士のノウハウ共有による文章力やコミュニケーション力の向上も期待できる。 同大キャリアセンターの堀井さんは「まずは就活塾の学生に、いずれは就活生全員に利用してもらいたい。就活情報が教職員だけでなく学生にも蓄積され、学生同士の連携が強まればコミュニケーション能力も上がっていく」と効果を期待している。
秋の新聞週間(10月15~21日)に合わせ、駿河台大学は、大学食堂で100円朝食と併せて毎日新聞朝刊を無料で配った。朝食の習慣をつけると同時に活字離れを防ぐことが目的。10月18日の朝も、部活動の朝練を終えた学生らが、食事をしながら熱心に新聞に目を通していた。 同大は100円朝食を父母会の協力で2012年から始めた。4月と9月の学期始まりから、週末を除く1カ月間提供する。メニューはご飯、みそ汁に加えて、カツなどの日替わり主菜が1品。今年の4月では、20日間で延べ2129人の利用があった。 メディア情報学部で主にジャーナリズムやマスメディア関連の授業を担当する瀬戸純一教授は「新聞を読むことにより、興味のある記事以外の情報も得られる良さを感じてもらえれば」と話していた。
指宿市立図書館の運営を担当するNPO法人「本と人とをつなぐ『そらまめの会』」が「ブックカフェ」を来春スタートさせる。専用車両を使い、本の紹介だけでなくパラソルを広げてコーヒーを出したり、路上ライブを開いたりして、市民同士の出会いや交流、まちの活性化を目指す。 「そらまめの会」は06年、市内の学校司書を中心に20~60代の女性24人が集まり「図書館を応援しよう」と発足させた。07年には市立図書館の指定管理者となり、館内での業務のほか、駅前の足湯を使った紙芝居などのイベントを続けてきた。 ブックカフェは、市の移動図書館が05年に廃止されたこともあり、図書館から遠いところに住む子どもたちにもっと本と出会う機会を持ってもらおうとメンバーが発案した。さらに、本を通じて住民が交流を広げ、地域活性化にも貢献しようと夢が膨らみ、今年4月からインターネットなどを通じて資金を集める「クラウド・ファンディング」
大学の財務基盤強化が課題となる中、各大学は卒業生などからの寄付金獲得に乗り出している。大学のさまざまな取り組みを探った。 ●圧倒的資金力誇る慶応大 2004年度に国立大が法人化されて以降、大学への運営費交付金は年々削減されてきた。国立大学協会によると、国立大が法人化された04年度は1兆2415億円だったが、17年度は1兆970億円になっている。 私立大への補助金も、日本私立学校振興・共済事業団によると、04年度は3334億2600万円だったが、15年度は3141億600万円に減っている。
関西圏の大学で、キャンパスの移転・拡張が進んでいる。1960年代以降、ゆとりや自然を求めてキャンパスを郊外に移す動きが続いたが、21世紀に入って少子高齢化時代を迎えると、各大学は、一転して「都心回帰」「駅近」へとかじを切った。18歳人口が減る中、近年はその流れがさらに顕著になり、各大学とも通学の利便性を高めたうえで複数キャンパスの一体運用や施設の充実など、学習環境の整備と魅力アップをアピールしている。【清水隆明】 国際色豊かな交流拠点 居住空間新設、留学生と「学・食・住」 関西外国語大 関西外国語大学(大阪府枚方市)は2018年4月、本部のある中宮キャンパスから西に400メートルの元国有地に、広さ約5万平方メートルの「御殿山キャンパス・グローバルタウン」を開設する。2年前に迎えた創立70周年記念事業の総仕上げにあたる。新キャンパスは京阪電鉄・枚方市駅から徒歩約15分の中宮キャンパスより数分
明治大学が実施している提供書籍による奨学金プロジェクト「本棚募金」が、6月で累計1800万円を超えた。 募金は2012年1月から始められた。学生や保護者ら大学関係者のほか趣旨に賛同した一般から提供された書籍類を活用し、奨学金として役立てる。対象は書籍のほかDVD、CD、ゲームソフト。駿河台と和泉キャンパスに設置した本棚募金箱に入れるか、運営を依頼しているバリューブックスへ申し込めば5点以上で送料無料となる。同社への申し込みは0120・826・292か、ホームページへ。 協力者の善意は、同大未来サポーター募金の「奨学サポート資金」として寄付。同大給費奨学金「未来サポーター給費奨学生」(授業料2分の1相当額給付)の原資として活用されている。また、値段がつかなかった書籍も国内の児童施設や学校、海外の施設などに寄贈され、役立てられている。 同大は本棚募金を通じ、これからの社会を担う学生たちの支援を
「かまぼこ新聞」「アイスクリーム流通新聞」「接着剤新聞」--。普段の生活では、あまり目にすることのない専門紙や業界紙の数々。実は「最新の情報と多くの情報量を提供する優れた媒体」という。こうした専門紙・業界紙の読み方を江戸川区立篠崎図書館の館長、吉井潤さん(34)が一冊の本にまとめた。400紙の詳細なリストも掲載し、興味をそそられる内容となっている。【谷本仁美】 出版したのは「仕事に役立つ専門紙・業界紙」(青弓社)。例えば、「コンビニエンスストア新聞」には各店に並ぶ中華まんについて、具材や味の特徴を解説した記事が載っている。9月には早くも「『おでん』の季節が到来!」で各店の「売り物」を紹介。各種統計も充実しており、一般紙以上に詳しく報じられることも多い。一般紙などで話題になる頃には「『何を今更……』と思うこともあった」と吉井さんは笑う。 この記事は有料記事です。 残り586文字(全文959文
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