インターネット上で、大学が授業を無料で学外に公開する取り組みが注目されている。世界の有力大学が授業の画像などを公開する大規模公開オンライン講座(MOOC=ムーク)に東京大と京都大が相次いで参加を表明。留学生の確保も見据え、大学が海外にアピールする場が広がっている。 「最近話題になったヒッグス粒子についてお話ししましょう」。東京都文京区の東京大学の一室で、村山斉(ひとし)・同大カブリ数物連携宇宙研究機構長がビデオカメラに向かい、宇宙の始まりと未来について英語で説明していた。MOOCの一つで、世界で400万人以上が登録するサイト「Coursera(コーセラ)」で東大が今秋から配信する授業の収録だ。 MOOCは、講義画像や教材を無料で公開するだけでなく、他の受講者との討論や教授への質問もできる「双方向性」が特徴だ。基本的に登録は無料。宿題やテストも課され、修了者には認定証も出る。米国では、大学の