2020年11月の失業率は前月の3.1%より下がって2.9%になった。同様に、有効求人倍率も1.06で下げ止まり2カ月連続で改善した。 ある有名シンクタンクが5月11日時点で失業率を6.1%と予想していたように、コロナショックによってリーマンショック並みの不景気に突入すると思われたが、実際のところは4月の2.5%から0.4%しか悪化していない(ちなみに過去最悪はリーマンショック後の5.5%)。雇用への影響は、緊急経済対策の効果でかなり和らげられたと見て間違いない。 この結果を見ると、日本の雇用状況はこれまでとはかなり違うと考えなければならない。 人の動きを制限し、一部の経済活動を止めることで最も懸念されたのは失業率の悪化であった。これを防ぐため、緊急経済対策が3回の補正予算で実施された。その中でも雇用維持に最も効果的だったのは、雇用調整助成金だ。 雇用調整助成金とは、休業や教育訓練、出向な