日々は糖のように分解され、燃えるものの完全な姿として紙は運ばれてゆく。十月も半ばをすぎるころ十月は不要な月だとかならず思い至るが、その思いを十一月中旬に十一月を対象に思い出したいと思ってここに記しておくが、紙に記すべきだろうと思い返している。できれば半紙に。できれば『SPEC』の当麻紗綾のように。 それにしても半紙とはうつくしい命名だ。そんなうつくしさのなかでは、『SPEC』に漢字の「一」と書いて「にのまえ」という苗字を持つ青年が出てくるがそんな苗字でさえうつくしいと言ってみたくなる。 半紙には 「流水を蓄積し」 半島には 「複数の帆が揺れる」