・建設業者 インタビューの面白さがたっぷり味わえる傑作。 鳶、クレーンオペレーター、鉄骨工、サッシ取り付け工、宮大工など、建設業で働く現場の労働者37人にインタビューして彼らの素顔に迫った。「この仕事のやりがい?そういうものは、なければないで一向に構わないんじゃないですか」。血の気の多い荒くれ者の集まりというイメージがあるがという問いに「うん、実際そうでしょう(笑)」と答える鳶。飾らない建築現場のオヤジ達の肉声が聞こえてくる。 「昨今、いかに川下から川上へさかのぼれるか、使われる側から使う側へ立場を逆転させるか、そんな"成功法則"を説いた書物が書店の棚をにぎわしているが、少なくとも彼らの心的傾向に、そうした「成りあがり」的上昇志向は見当たらない。いつもの場所で、いつもの仕事を、いつものように完璧な状態にまで仕上げていくだけ、それ以外には関心はないかのようである。」 仕事にプライドを持ってい
2012年04月12日03:00 カテゴリ書評/画評/品評Love 生きるとは、片付けること - 書評 - 特殊清掃 出版社より献本御礼。 特殊清掃 特掃隊長 いずれどこかが本にすると思ってたけど、ディスカヴァーでしたか。 特殊清掃-特掃隊長 | Discover21 - 養老孟司の解説より 読んでいただけば、わかる。そういう本だから、じつは解説はいらない。 そうだとも言えるし、そうではないとも言える。わかりたくない、わからずにすませたいという気持ちが我々にあるからこそこの職業が成立するのだというのは確かで、その意味ではわからないのだし、しかしそういう気持ちが我々にあるのだということは、本書を読めばたしかにわかるのだから。 本書「特殊清掃」は、ブログ「特殊清掃「戦う男たち」」を書籍化したもの。特殊清掃とは、なにか?こういう清掃である。 特殊清掃-特掃隊長 | Discover21 仕事の内
「清潔感があって、しっかりした接客をしていれば髪の色は問題ありません」と話すカリスマタクシー運転手・下田大気さん 直木賞作家・志茂田景樹さんの次男である下田大気さん(35歳)がタクシー業界本『タクシーほど気楽な商売はない! あなたにも今すぐ始められる悠々自適の年収800万円ライフ!』(光文社)を出版した。 おいしい「付け待ち」ポイントを都内に50カ所持つ、それらのポイントを行き来する中でそのコース上にいる「流し」のお客を拾う、曜日によるお客の傾向を把握する、こと細かに記した業務日報を分析し作戦を練るなど、年収800万円を稼ぐための独自の具体的な成功法が書かれている。 「父親が作家ということで、いずれ自分も同じ世界で書いてみたいと思っていました。運転手はいないものとして携帯電話で犯罪まがいの話をしていたり、車内の出来事がすごくおもしろいのです。タクシーは身近な存在ですが、この世界に入ってから
わたしの小さな古本屋 倉敷「蟲文庫」に流れるやさしい時間 著者:田中 美穂 出版社:洋泉社 ジャンル:本・読書・出版・全集 わたしの小さな古本屋―倉敷「蟲文庫」に流れるやさしい時間 [著]田中美穂 実は以前から知ってはいたのです、倉敷にある蟲文庫のことは。女性古書店主ばかり13人を取材した岡崎武志『女子の古本屋』(ちくま文庫)で田中美穂さんの写真を見たときから、気になっていました。少女のまま大きくなったように見える田中さんが、男社会の古書店業界でどのように生きているのだろうと。 偏屈なおじさんが帳場でにらみをきかせているような古書店が多いですが、最近は、若い店主が自分の目でセレクトした品揃(ぞろ)えを誇る個性的な店が増えてきました。田中さんのお店もその一つ。天球儀や置物が並ぶゆったりとした空間は、「なんで本がたくさんあるんですか?」と問う人がいたというエピソードがあるほど古本屋らしくない。
→紀伊國屋書店で購入 小説家ってどうやって小説を書いているのでしょう。私には未だにわかりません。大学では文芸を専攻し、小説の学校にも通いましたが、そういうところには作家という肩書きの先生方はいても、リアルタイムで作品を書き生き馬の目を抜く出版界で生計を立てている、いわゆる「本物の作家」はほとんどいませんでした。「作家として生きていくにはどうしたらいいか」なんて誰も知らないわけです。勿論、世間には「本物の作家」が教えている学校もあります。しかしタイミングが合わなかったり、授業料が高額だったりして、結局「本物の作家」に教えてもらう機会はありませんでした。 私同様、多くの作家志望者のほとんどは独学で小説を学ぶしかありません。運良く賞を獲ってデビューしたとしても、小説の書き方なんて誰も教えてくれません。同じ作家でも売れっ子作家は雲の上の存在、近づくことはおろか「どうやって書いてるんですか?」なんて
スターバックスといえば、世界中に熱烈なファンを持ち、米国企業では珍しく福利厚生が充実している優良企業としても有名だ。本書は、経営者であるハワード・シュルツが、知られざるスターバックスの内面を書き下ろした1冊である。 『スターバックス再生物語 つながりを育む経営』 著者:ハワード・シュルツ/ジョアンヌ・ゴードン 翻訳:月沢李歌子、定価:1785円(税込)、体裁:四六判 423ページ、発行:2011年4月、徳間書店 日本では、安定成長を続けるスタバですが、米国では拡大戦略がたたり、2006年ごろから経営が低迷。著者は、一度は社長の座をゆずったものの、再び現場への復帰を決意。本書では、創業以来初めての経営危機から、業績を奇跡的に回復し愛着ある会社を成長軌道に戻すまでの過程が克明に描かれている。 「いま一番大切なのは、私たちの未来に対して強い自信を持つこと。自信がなければ良い仕事はできない。さらに
バービーと私―着せ替えドレスを作り続けた半生記 [著]宮塚文子[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)[掲載]2011年5月29日著者:宮塚 文子 出版社:亜紀書房 価格:¥ 1,680 ■モノ作りを支えた猛烈な仕事 子どものころ、バービー人形といえば舶来モノの高級ファッション人形というイメージだった。つんとすました顔立ちに、見事な八頭身。別世界の人、というか人形だった。そんなバービーが、実は最初の10年あまり日本で生産されていたなんて! 本書の著者は、極秘裏の社命を受け、帝国ホテルに借り切られた部屋に1年間通い詰めて、バービーのドレスや小物の試作を続けた人である。縫製技術の高さと賃金の安さに目をつけて、アメリカの会社がファッション人形の生産を日本の会社に持ちかけたのだった。「手に職を」という母の勧めに従って縫製を学んだ著者は、人間ではなく人形の服を作る仕事にとまどいながらも、会社
→紀伊國屋書店で購入 創業者の話は、おもしろい。成功した自慢話ではなく、いくつも失敗した話が聞けるからである。成功した実績のある創業者にたいして、それを創業者の目の黒いうちに受け継いだ2代目やサラリーマン社長の話は、おもしろくないのが普通だ。失敗を恐れるからだ。しかし、本書はおもしろかった。失敗の話がいっぱいあり、失敗を成功のもとにするにはどうすればいいのかのヒントが得られるからである。「失敗は成功のもと」とのんきに言っていても、失敗を繰り返すだけで成功には結びつかない。 著者は日清食品ホールディングスCEOで、創業者安藤百福の次男である。著者自身、「創業者の事業を引き継いだ後継者は、私も含めて、だいたいが普通の人である。したがって、創業者と二代目の確執とは、異能と凡能とのせめぎあいといってもよい」と述べ、とても創業者にはかなわないことを認めている。そのうえで、「毎日がけんかだった」日々を
2010年12月28日18:00 カテゴリ書評/画評/品評Value 2.0 非常識?新常識! - 書評 - 日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方 著者より献本御礼。 日本でいちばん社員満足度が 高い会社の非常識な働き方 山本敏行 2011年の仕事始め前に読んでおくべき本No.1。 特に、社員数二桁以内の中小企業の経営者は。 本書「日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方」は、株式会社 EC studioの経営理念とその実践を一冊にまとめたもの。前作「iPhoneとツイッターで会社は儲かる 」の方も献本いただいたのだが、後者ばかりで率直「うちのガジェット自慢」にしか感じられなかった。本書は、違う。「なぜこう実践した」のかが、これできちんとわかる。 オビより 顧客に会わない 電話を受けない 社員をクビにしない 10連休が年4回 給料は高く、勤務時間は短く いつでもどこ
2010年12月07日09:00 カテゴリ書評/画評/品評Media 暴言にして暴論に非ず - 書評 - GIGAZINE 未来への暴言 GIGAZINE 未来への暴言 山崎恵人 出版社より献本御礼。 「よりぬきGIGAZINE」ではなく、もしかしたらGIGAZINE初 -- もしかしたら最後の -- 「社説」であることに驚きを禁じ得ない。中の人はこれを書く時間をどうやって捻出していたのか。 インターネットでなんらかの発言をする人は、実名、匿名を問わず、そして賛否を問わず読んでおくべきだ。GIGAZINEは毎日読めても、中の人の直言に触れることは滅多にないのだから。 本書「GIGAZINE 未来への暴言」は、日本最大のblog、GIGAZINEの編集長が、自らの言葉で自ら語った一冊。 目次 GIGAZINE10周年記念書籍「未来への暴言」、本日より発売開始 - GIGAZINEより ◆la
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く