<台風や豪雨は国内の問題に留まらず、世界規模の異常気象を代表する例となっていた> 地球温暖化の影響が懸念されるようになって久しいが、今夏はその影響を象徴するかのような出来事が相次いだ。 気温49.5度を記録したカナダ西岸では数百件の制御不能な森林火災が発生し、海ではムール貝が生きたまま半煮えとなった。ニューヨークでは先日、大規模な水害に見舞われ、地下鉄の昇降口に降り注ぐ滝のような雨の動画が出回っている。ヨーロッパでもシチリア島で48度超が報告され、欧州の観測史上最高を記録したほか、各地で山火事が多発している。 国内では気候変動に対する危機感がさほど高いというわけではないが、諸外国の出来事は対岸の火事と見るべきではないのかもしれない。ドイツNGOジャーマンウォッチ(Germanwatch)が今年初めに発表した『世界気候リスク指標2021』において、日本は気候変動のリスクが世界で4番目に大きな
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