新型コロナウイルス感染拡大がもたらした危機は、有効なワクチンが開発されて普及し、抗体を有する人が60%以上という集団免疫の状態にならなければ、本当の意味で終わったとは言えないだろう。ウイルス感染への根強い警戒感から、人々の行動様式は「コロナ前」とは違ったものにならざるを得ない。「新しい生活様式」を政府は提唱しており、緊急事態宣言が解除された後も一定の警戒姿勢を維持するよう促している。 「コロナ後」、あるいはコロナウイルスとの共存を意味する「ウィズコロナ」の世界で、日本の社会はどう変容していくのだろうか。 先日、立命館アジア太平洋大学の出口治明学長のインタビュー記事がFNNプライムオンラインに掲載され、そうした点も取り上げられていた。筆者も以前にお世話になったことがある、日本を代表する知識人の一人である。 出口学長は、コロナ後の日常は短期的にはびっくりするほど元に戻るものの、中長期的には大き