20年ほど前まで、北陸の温泉宿では、下着姿の女性たちが団体客をもてなす「艶会」が行われていた。旅行会社の社員として「艶会」を目の当たりにしたという作家の花房観音さんは「コロナ禍で団体旅行が消滅したため、こうした“大人の娯楽”も壊滅した。一度失われたものは、もう二度と戻らないだろう」という——。 2000年代初めに配られていた衝撃的なパンフレット 「今宵、貴方を熱く、激しく完全燃焼させる!」 「お客様の行事で大興奮の女ずもう!」 「美女に囲まれて、極楽、極楽! うっとり幸福色の夢心地じゃ」 「美女プロレス! お色気遊戯ゲーム! もちつき艶会! 湯女の背流し! 遊々アラビアンナイトショー!」 「◯◯(旅館名)ギャルは、ダンスだけでは満足できません!」 「これぞ、芸術 男性天国の決定版!」 私の手元には、上記のような文言が並んだ「ザ・男の艶会」というパンフレットがある。北陸のある温泉地の旅館が、